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南充浩 オフィシャルブログ

表と裏で表面感が違う生地の検査には注意が必要である、という話

2025年12月8日 品質検査 0

みなさんこんにちは!

USです。

今年も最後の月になりました。

1年を振り返るとプライベートでは交通事故に2回も遭遇したり、自宅が水漏れで大変な騒ぎになったりと災いの多い1年でした。

来年は後厄も終わるので平穏無事に健康で安らかに過ごしていきたいものです。

 

 

 

さて、今回は久しぶりに生地の話です。

先日、生地の表面と裏面の表面感が違う生地で表面の外観変化について問題が発生した製品を目にしました

生地の検査証を確認するとピリングやスナッグなど一般的な物性面では最高評価に近い級が出ており一見すると全く問題がない生地でした。

生地を観察すると2重織の組織であったため、表面と裏面の表面感に微妙な違いがあることがわかりました

 

 

 

秋冬素材に多いと思うのですが、表と裏で生地の表面感が違う物があります。

今回の2重織の生地もそうですが、例えばコーデュロイを想像してもらえると表面は起毛していますが、裏面はフラットになっており表と裏で表情が違います。表と裏が違うので当然生地試験をすると項目によると同じ結果が出ません。ここに盲点があります。

一般的に生地試験をすると表面のみの検査しかしません。

しかし、表面の検査結果が良くても裏面の結果が良くないということもあるのです。

先ほど例に出したコーデュロイは表面が起毛です。一般的に起毛している生地の方がフラットな面の生地に比較すると摩擦係数が上がるので摩擦堅牢度は悪くなりがちです。コーデュロイは裏面の方はフラットになっているので一般的に摩擦堅牢度は起毛している表面よりも問題にならないことが多いです。

一方、裏面が起毛しているような生地で表面にしか摩擦堅牢度の検査していない場合が時折あり、裏面の摩擦堅牢度が悪く、着用している他の衣服に移染してしまって問題になることがあります。

摩擦堅牢度以外にも、物性面のピリング・スナッグなども同様に生地の表が起毛、裏がフラットな生地は違う結果が出る可能性があります。(厳密にいうと色によっても誤差以上に違いがあることがあります。生地って難しいですね。)

 

 

今回の場合は、2重織の裏面組織の物性が表面と比較すると著しく悪い物であり、裏面の物性が悪いことで表面にも影響を及ぼしてしまい外観変化を生んだという結果でした。

今回の場合のように物性が悪い場合、逆の面に影響が出て生地の外観変化が発生してしまう場合があるということは知っておいた方が良いと思います。

 

表と裏で生地の表面感に違いがあるような生地は、生地試験を依頼する時や生地問屋さんから生地試験の結果を見せてもらう場合、表と裏で表面感が違うものについては摩擦の堅牢度・ピリングやスナッグ等も気を配って確認した方が良いと思います。

このような事は過去に苦い経験をした方しか気づかないような事なのでぜひ皆さまにも知って頂きたいです!

以上USでした。

 

今年も一年間ありがとうございました。

それでは少し早いですが皆さま良いお年をお迎えください!

 

 

 

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