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南充浩 オフィシャルブログ

ファッションに関する実態・意識調査から見えてくる事柄とは?

2025年6月30日 考察 0

関東はまだ梅雨明け宣言をされていないが、それでもあまり雨が降らずに猛暑日となっている。関西は史上最も早い梅雨明け宣言で、猛暑が連日続いている。

梅雨の湿度90%の蒸し暑さも苦手だが、猛暑も苦手である。

少し屋外で移動すると汗が噴き出るので、上下ともに吸水速乾服しか着用しない。若い頃はそれなりにがんばって、麻シャツだとか、綿のシアサッカー素材だとかそんなのを着てみたが、ぶっちゃけ汗で濡れ続けて不快極まりなかったので、2010年代後半から梅雨入りしてからは吸水速乾服しか着用しないようになった。

 

そんなわけで、6月に入ってからは吸水速乾系の服しか買わないことがすでに通例になっていて、デザインや色・柄が気に入った値下げ品を見つけても吸水速乾素材でなければ買うことが無い。例外があるとすると、コートやダウン類が大幅に値下げされていたときで、半年先のために買う。買ったら、逆に冬にコートやダウンを買わないようにしている。

当方にとって、6月から9月末までの洋服を買う動機は1位が「機能性(吸水速乾かどうか)」で、2位はコスパ、3位が色柄・デザインという具合になる。

 

 

繊研新聞にこんなアンケート記事が掲載された。

おしゃれに関心がある人は46% 着心地・肌ざわり重視し購入 クロス・マーケティング調査 | 繊研新聞

マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが実施した調査によると、おしゃれに関心がある人は全体の46%で、衣類購入時に重視するポイントは「着心地・肌ざわり」「動きやすさ」「デザイン」が多かった。5月に全国の18~79歳の男女3000人を対象にファッションに関する実態・意識調査を行った。

おしゃれへの関心度を尋ねたところ、「積極的におしゃれをしたい」が8%、「ある程度はおしゃれをしたい」が38%で、合わせて46%はおしゃれに関心がある。「積極的におしゃれをしたい」割合は、若年層ほど高かった。一方で「関心はない」は、30代が31%、18~29歳、40~50代は20%台と関心度はやや2極化の傾向がみられる。

とある。

男女全年代を合わせての比率で「オシャレをしたい」と答えた人が46%になるという結果で、年代別・男女別だとまた異なった答えとなる。

非常に手短に要領よくまとめられている。

掲載されているグラフをお借りしてここに貼り付けさせてもらう。

これを見ると、全体では46%と半数に届かないが、女性(全年代トータル)だけだと6割強が「おしゃれをしたい」と考えていることがわかる。

一般的に「女性服は市場が大きい」と考えられていることを裏付けている。

男性トータルだと31%強しかないから、女性の「おしゃれ服需要」は男性の2倍あることがわかる。「ブランドの売り上げ規模を拡大したければ女性服を強化しろ」というセオリーは正しかったということになる。

 

 

年代別だとまた比率が変わる。

この年代別は各年代で男女一緒に合算されていると考えられるので、男女の嗜好の差はわかりにくい。

 

年代別(男女合算)だと70代だけが半数に達していて、それ以外の年代は半数に達していない。

繊維・衣料品業界に「若い人はみんなオシャレしたいと思っているんだ!」という主張をする人を時々お見掛けするが、男女合算での年代別に見ると、10代も20代も半数に満たないことがグラフからわかる。なんなら40代~60代も同様だ。

男女合算されているとはいえ、半数にも満たないということは「みんなオシャレをしたいと思っている」とは到底言えないとわかる。「みんな」と言うからには、百歩譲っても最低でも半数を超えている必要がある。「みんな」というからにはせめて6割は超えているべきだろう。

 

ただ、10代・20代は「積極的にオシャレをしたい」と思っている比率は他の年代よりも高い。

18歳~29歳で15・7%ある。30~39歳でも10・8%ある。その他の年代ではすべて10%未満である。ということは、18~39歳の「若い年代」では、積極的にオシャレをしたいという人は他の年代に比べて多いということになるから、この10~15%の人に向けて「オシャレ服を提案する」というビジネスはあり得るだろう。

ただ、比率的に15%程度しかいないので、競争が激化すると存続できなくなるブランドが多数現れることは避けようがないということは強く認識すべきである。

 

 

 

さて、衣料品を選ぶ際の基準については

衣類購入時に重視するポイントは、「着心地・肌ざわり」「動きやすさ」「デザイン」「機能性」「コストパフォーマンスがよい」が上位五つ。デザインやコスパは年代差が少なかった。

とある。

これは、この記事の元ネタとなったアンケート調査を見た方がより理解が深まる。

【お知らせ】ファッションに関する実態・意識調査(2025年5月定点ココロスタイルリサーチ) | リサーチ・市場調査ならクロス・マーケティング

グラフを記事からお借りして貼り付ける。

1位の「着心地・肌ざわり」2位の「動きやすさ」4位の「機能性」は年代が上がるごとに比率が高まっていることがわかる。「デザイン」と「コスパ」は多少高低はあるが、全年代ほぼ同数に近い。

となると、1・2・4位の要素を重視しているのは中高年層ということになり、機能性にやたらこだわる当方は中高年層の代表的な嗜好だといえる。

ただ、国内人口は圧倒的に中高年層が多く、若者は少ないので、多くの数量を売りたいブランドは中高年向けに1位・2位・4位の要素を強化した商材を増やすことが正解だということがわかる。

 

 

 

あと、蛇足だが、グラフには実店舗とEC購入の比率も掲載されているが、大きく全年代合計だと、実店舗で購入する人が62%、EC購入が38%となっており、実店舗購入の方が圧倒的に多いことがわかる。

年代別に見るとEC比率はもう少し高まって半々くらいになるが、それでも内訳を見ると、「サイトで事前確認してECで購入」「事前確認せずにECで購入」と答えた人はどの年代でも合計で30%くらいしかおらず、残り10%前後は「実店舗で事前確認してECで購入」となっていることもわかる。

「実店舗で事前確認」を含めると、実店舗で買う+実店舗経由が70%前後となるから、実店舗がいかに重要かが逆に浮き彫りになっており、実店舗の重要性が再認識できる。

 

 

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