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南充浩 オフィシャルブログ

夏の高温長期化によってワイドシルエット服の支持はさらに続くのではないか

2025年6月11日 トレンド 1

夏の高温化と長期化については、繊維・衣料品業界共通の認識でそれへの対応が進んでいる。

仮に冷夏が訪れたとすると、その年は業界全体が終わりである。(笑)

とはいえ、当方も55年間生きてきて冷夏なんて数えるほどしか経験が無いし、ここ15年くらいで冷夏になったことは一度も無いので、冷夏の確率は相当低いといえる。

 

 

それはさておき。各業界紙でも伝えられている通り、各社では夏アイテムを強化して、販売期間を延長している。その分、秋は短く商品提案も少ない。

近年の傾向で言うと、秋は本当に短くて1か月くらいしかない。それなら定番の厚手長袖カットソーと中肉裏毛スエット、ジージャン辺りを並べて置いてやりすごしてもほぼ問題は無いだろう。

一方、9月末まで夏物を売ると決めた衣料品店も多いから、夏物の販売期間は半年前後にも延びることになった。

実際の着用でいうと、当方なんかはもうすでに1年間の半分を半袖の夏服で過ごしている。残暑が11月半ば過ぎまで続いた2024年なんて7カ月も夏服で過ごしてしまった。

 

 

いよいよ、梅雨入りしたわけだが、現在まで気温はさほど高くないが湿度が高い。

これで気温まで高くなったらサウナ状態である。嫌な季節である。

例年なら7月半ばから下旬ごろに関西は梅雨明けする。

梅雨明け後の気温は猛暑になるのかならないのか、が焦点となっているが、どうやら猛暑になるとの予報が優勢である。問題は猛暑が長引くかどうかだが、今のところ2024年ほど残暑は長引かないという予報になっており、その点は安心である。

 

 

さて、気温の話をしているが、当方は雨が降っている梅雨時、梅雨明け後の猛暑では、ほぼ毎日、合繊の塊のような服を着ている。

トップスはもちろん吸水速乾Tシャツ、吸水速乾ポロシャツである。特に梅雨明け後から秋の彼岸までは毎日これしか着用しない。

ズボンも吸水速乾素材である。2020年頃までは長ズボンで我慢していたが、それ以降は半ズボンである。ナイロン素材かポリエステル100%素材である。綿100%の半ズボンも何本か買って試したが、ベルト部分が汗でずっと濡れたままで気持ちが悪い。もちろん合繊素材でも汗の量は変わらないから、そこは同様だが、乾燥するのは格段に速い。

ユニクロのナイロンギアショーツと、昨年ジーユーで買ったナイロンカーゴショーツをローテーションで穿く毎日が続く。

 

 

梅雨時の雨の日はさすがにまだ半ズボンは穿いていないが、必ず合繊の長ズボンに穿きかえる。理由は雨で濡れてもすぐに乾くからである。

綿厚手素材のパンツ、例えばジーンズとかチノパンとか、そういうズボンを穿いて雨の中移動しようとは全く思わない。濡れて乾かないから不快だし、重量も重くなる。

ナチュラル志向のイシキタカイ系からは毛嫌いされるポリエステルやナイロンだが、当方はこれが無ければ夏は乗り切れない。なので無くなると困る。

 

 

さて、ポリエステルやナイロン主体の吸水速乾素材を使ったアイテムを着用することが最大の猛暑対策になると当方は感じているが、もう一つ猛暑対策があると最近思い始めた。

それはピタッとした服よりもダボッとした服を着ることである。上下ともに。

2010年代後半からワイドパンツが顕著に復活して、当方も追随して穿き始めた。それまでのスキニーや細身ストレートも捨ててはいないが、着用回数は大きく減った。

特に夏場は。スキニーや細身ストレートを着用するなら、夏以外である。

 

 

もう昨年夏のことになるが、長らく付き合いのある業界の先輩と待ち合わせをする案件があった。

年に数回程度しか会わないので、暑くなってから会うのは初めてのことだった。

数歳年上の先輩だが、体型もそんなに変わっていない細身なので、これまでいつお会いしても細身のズボンやスキニーを穿いておられた。

ところが、その日はダボダボのワイドパンツを穿いておられたので珍しいなと思って尋ねてみると、

「いつもの細いズボンはこの猛暑で暑すぎて着用する気が無くなった。ワイドパンツを試しに穿いてみると、中で空気の動きができて細身パンツより涼しく感じる」

とのことだった。

 

当方はそれ以前からすでにワイドパンツの着用頻度が増えていたが納得の感想である。暑い時期に貼りつくような細身の服というのは暑さを増幅させる感じがある。

ピチピチブームが去ってルーズシルエットが復活したことによって、夏の苦痛は少しだけだが下がった。

今後、ピチピチブームが復活したとしても、当方は梅雨明け後はワイドパンツか半ズボンしか着用しないだろう。我慢をする理由が当方にはもう無い。別にモテる必要も無い。

 

 

つらつらと書いてきたが、何が言いたいかというと、ワイドパンツは終わったと言われながら今も続いているのは、長期化している猛暑が理由の1つではないのか、という話である。

夏服着用期間は5カ月~7か月間にも及ぶ。売り場でも9月末まで夏服が売られるようになっている。そんな中、欧米からはたまに「ワイドパンツが流行しているのは日本だけ」という意見も聞こえてくる(この意見が本当かどうかはわからないが)のだが、仮に欧米でワイドパンツが消滅したとしても、日本では無くならないだろう。

 

パンツに限らずワイドシルエットの方が、ネット通販も含めて売り手が売りやすいという背景もあるが、買う側も買いやすいのである。それはこれまで書いた通りで「小さすぎて着られない」ということが無いからである。

だから、売りても買い手も両方が支持しているのだから、ワイドシルエットは今後も消えることは無いと考えられるが、そこにもう一つ理由を付け加えるなら、日本の夏の高温多湿と長期化・猛暑化である。

元来、日本の夏は湿度が高い。だから暑いのだが、それがさらに高温化して長期化している。夏はすでに半年以上続く。そうなると、ワイドシルエットの服の方が暑さを凌げやすい。

トップスはもちろんのこと、ズボンもだ。だから、夏の高温・長期化が続く限りは日本からワイドシルエットの服は無くならないのではないかと思っている。

オシャレは我慢だ!と叫ぶような人も減っているからなおのこと、ワイドシルエットの服は無くならないだろうと思う。

 

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 comment
  • 細野 より: 2025/06/13(金) 2:22 PM

    冬にワイドパンツだと下に厚手の暖かい肌着を着ても、大丈夫だし、便利だなって思ってました。なんなら、全季節対応型の素材だったら、一年中着られる。良い時代になりました。

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