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南充浩 オフィシャルブログ

動きやすさも立派な「機能性」だろうという話

2024年11月18日 考察 0

みなさんこんにちは!

USです。

11月に入りましたがまだまだ気温の高い日が続いており店頭で販売をされている方は日々の接客にご苦労されていることと思います。

特にこの時期は気温が下がると売れますが気温が下がらないとかなり苦戦をします。

以前に勤務していた店のロケーションがショッピングモールだったということもあり、今の季節に気温が下がらずに売れないということが多々ありました。

上司からは「着用が先になっても今買いたい!と思わせる接客ができてこそ販売のプロである」的なことを言われ、どうすれば買いたいと思ってもらえるか日々ない頭で必死で考えておりました。

しかし、残念ながら販売員をやめるまでどうすればよいのかわかりませんでした。というか今も未だにわからないままです(笑)

 

そんな厳しい商戦の中、商品力はとても重要なものであり、年々その重要性は高まっていると思います。

OEMの営業マンに聞いても「どんなに単価が安い服でも機能性を求めらえるのは当たり前」ということで何か機能性が謡えないかということで手当たり次第に機能性試験を依頼されるケースも時折見かけます。

店頭で服を眺めていても生地に対する機能性のアピールは非常に多く、機能性の重要性の高さがわかります。

また、産地アピールや原材料アピールもあり、生地の営業をしていた者からすると素材に関心が高まることは喜ばしいことです。

 

しかし、生地は基本的に生地問屋から仕入れすることが多く、どこのブランドも同じ問屋から買えてしまうため大きな差別化にはならないのが実情です。

店頭での接客においてもアピールポイントは生地のアピールが多く、接客を受けている消費者からすると「さっきもあっちの店で同じような物を見たな」という印象を持たれている方は多いのではないでしょうか。

前述の通り企画サイドにおいて機能性素材を使用して服を作ることをマストとしており、そこに拘って他社との差別化を図ろうとしていても、実はそこまで差別化にはなっていないと感じます

結果、店頭で並ぶ洋服が同じような機能性の素材ばかり、そしてデザインや色も在庫になることを恐れてどこにでもあるような同質化した物ばかりが溢れている気がしてなりません。

 

素材・デザインで差別化が難しいとなってくると、あとは価格しかなく消耗戦になっている様相ではありますが、個人的にはもう少し着心地、動きやすさという部分において着目して洋服を作ってはどうかと思います。

動きやすさも立派な機能性であり、着用するうえで生地の機能性やデザインと同じくらい重要な服選びのポイントになります。

作業着のカタログを眺めているとこの辺りについてはしっかり発信されており、「パターンのこの部分に拘った」「可動域が多いこの部分には使用」などの文言がならんでいるだけでなく、着圧測定の試験結果を掲示し、ビジュアルで見てわかりやすい訴求が多くみられます。一般カジュアル衣料においては着圧までは必要ではないと思いますが、パターンへの拘りや動きやすさを工夫したディティールなどもう少し発信するべきポイントはあると思います。

勿論この点においてはストレッチ素材を使用することで解決できるとは思いますが、前述の通り素材だけでは差別化が難しいのでブランドとしてパターンに拘りました!的なアピールは他の製品との差別化に繋がるでしょう。

加えて接客文言でその点においてアピールできれば消費者への別の切り口でのアピールになり「さっきの店でその話聞いたわ」ということにならず説明を聞いてもらえるチャンスに繋がるのではないでしょうか。

 

以上USでした。

また来月宜しくお願い致します。

 

 

 

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