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南充浩 オフィシャルブログ

容姿端麗なモデルさんの着用画像だけでは服は買いにくいという話

2024年10月23日 ネット通販 2

そういえば、昔、当方が20代のころから30代前半ばごろにかけて、メンズ衣料品ではキムタクブームというのがあった。

キムタクがテレビドラマで着用した衣装はほとんどの確率でバカ売れして完売するのである。

もちろん衣装にもよるが、中にはとんでもない色の物があって、あんな物まで完売するのかと驚かされたことは珍しくない。

記憶に残っているところでは、ビューティフルライフというドラマでずっと使われていた水色のリュックが完売したことがあった。あんな変な色のリュックが完売するなんて驚かされた。

 

 

これは90年代から2000年代半ばにかけてのことで、年配の人たちから昔話を聞けば、キムタクに限らずそれ以前から大スターが着用した衣装がブームになるということはままあった。

おぼろげながら記憶を探ると、若い頃の石原裕次郎も当時はすごいブームだったと聞いており、髪型を真似する男性も多かったのだとか。

しかし、2010年代以降、タレントやスターのドラマ内での衣装が広くブームとなる現象はめっきり減った。局地的に話題になることはあっても全国民的に周知されるほどの大ブームはほとんどない。

そして2010年代後半以降は、男女ともにそういう現象は皆無に近くなったと感じている。

 

 

毎月、練習も兼ねてインターネット通販で服を買うようにしているのだが、トップ画面に出てくるモデル着用写真を参考にして買うことは滅多にない。

もちろん、アテンションのとっかかりとしては眉目秀麗・容姿端麗なモデルの着用写真は有効だが、では買うときの参考になるかというとあまりならない。当方はその下に画面をスクロールして、ショップ店員の着用写真や固定客の着用写真を見てから買うかどうかを決めている。

なぜなら、モデルやタレントは当方と背格好・体型・体格・顔の大きさ・首の長さ・顔立ちのすべてが異なるからだ。

例えば、身長185センチの股下1メートルくらいあるモデルと当方では身長は10センチ、股下は15センチ以上異なる。そうなると、同じ服を着たところで同じように見えるはずがない。

何なら、モデルが着るとカッコイイが、当方が着るとカッコよくないということは普通に起きる。

 

だから、モデルの着用画像は無視して、体格や体型が近しいショップ店員の着用画像を参考にして買うかどうかを決定することになる。

ショップ店員なら一般人とそこまで変わらない。また洋服の丈の長さや幅の広さは参考になりやすい。

ショップ店員や一般客の着用画像と各部位のサイズ表示を合わせて考えてから洋服を買う。自分に合わなさそうならその服は買わない。なぜなら、似合わない服は着用しないから、カネの無駄である。それならそのカネでほかの趣味の物を買った方がマシである。

 

 

先日、少し年上の業界の先輩と雑談をしたところ、その先輩の奥様が最近は骨格診断のチャートを見てから洋服を買うかどうかを決めるようになったという。

先輩が58歳なので恐らく奥様も50代だろう。

理由は当方と同様で、タレント着用画像だけでは似合うかどうかはわからないので、まず骨格診断で目星をつけてから買うかどうかを考えるのだそうだ。

そりゃ、似合わない服を買ったところでカネの無駄だし収納スペースの無駄になるだけである。

となると、骨格診断やら肌色診断で似合いそうかどうかの目星のついた服だけを買うのが最も効率的である。

 

昔、スターやモデルの着用した服をそのまま買うということはよくあった。そういえば、先輩は若い頃、危ない刑事の柴田恭平と同じ服を若い頃に買ったことがあって、その時の画像も見せてもらった。全く同じ「ドモン」のブルー系統のジャケットと黒いタートルセーターだった。

お若いころだし、柴田恭兵はそんなに背が高くないということもあって非常に似合っておられたのだが、これがもし身長185センチ以上の俳優が着たものだったら恐らくは全く似合っていないという結果に終わっただろう。

 

これは女性でも恐らくは同様で、タレントやモデルではあまりにも容姿が違いすぎて、着用画像は参考になりにくい。タレントやモデルに似合っているからと言って、その人が似合うとは限らない。

だから骨格診断や肌色診断が支持されるのだろうと思う。診断がすべて正しいとは限らないが目星にはなる。

 

 

ネット通販の普及とともにタレント、モデル、俳優などよりも一般人のインフルエンサーや販売員のコーディネイトなどの方が消費者の参考にされやすい状況になっているが、それは男女ともにモデルやタレント、俳優が一般人の容姿とかけ離れた場合が多く、着こなしの参考になりにくいということにみんなが気付いたからではないだろうか。

その結果、ドラマや映画でタレントが着た衣装も以前に比べると一般人に売れにくくなったということだろう。

 

逆に、今でもたまにモデル着用画像のみをアップしているネット通販サイトがあるが、あれは結構買いにくいと感じる。モデル着用画像は表紙としては必要だが、スタッフ着用画像や顧客着用画像も同時に掲載すべきだろう。その方が恐らく買い上げ率は高まるだろう。

 

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 comment
  • おーまめ より: 2024/10/23(水) 5:15 PM

    昨今では普通にモデルサイズとして着用サンプル上げたりありますしね(高身長モデル用に股下伸ばしたり)、、、
    モデルを見て参考にするのことは逆に危ないパターンもありけりです

  • 忍者猫 より: 2024/10/25(金) 8:04 AM

    平置きよりも、ハンガーにかかっている方が、さらにはトルソーが着ている方が服は綺麗に見えます。
    モデルは普通の人と体格が違うので、普通の人が着ている写真の方がありがたいです。
    外国人モデルだったら、もっと雰囲気が違うので、買う気は無くなります。
    あと、インチキ表記は勘弁してほしいですね。素材の、カシミアタッチとか、レザーとか、ダウンとか。
    高級素材に似た名称を書くのは、あかんと思いますが、特に規制されていないようで、残念です。

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