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南充浩 オフィシャルブログ

今年12月から来年1月半ばまでは冷え込むというウェザーニュースの予報

2024年9月26日 天候・気候 0

朝晩はめっきり涼しくなったとはいえ、昼間はまだ暑い。

当方はいまだによほどの仕事でなければ半袖半ズボン生活を送っている。多少気の使う商談や取材であれば薄手生地の長ズボンは穿くが、上半身は半袖である。

大阪市内を中心に通行人の服装を見ていると、寒さに弱いとされる女性でもそれほどの厚着の人はいない。もう9月も終わろうとしているのに、全体的に秋らしい服装をしている人はほとんどいない。やはり昼間の高気温が影響しているのだろうと思われる。

 

 

当方が業界紙記者になったころには、ここまでの暑い9月は珍しかったので業界では「売れ行きの好不調を天気・気温のせいにするな」と注意されたものだったが、日中の最高気温が30度にも達する中で、9月も終わるので秋らしい服装を着るべきだと言う人も、そう考える人も今ではほとんどいない。当方もそうだが、今買ったら来週には着られる服の需要しかない。

よほどのマニア的なブランドのファンだけが季節先取りで新作を買っているというふうに見える。

そんなわけで、当方は今では、洋服の売れ行きは天気・気温が大きく左右すると考えている。

 

 

とりあえず気象庁から11月までの3カ月予報が発表されたが、多くの業界の方々はそれ以降の気温変化を一早く知りたいと思っておられるのではないかと思う。

なにせ、冬のアウターは高単価でなおかつ売り場映えするから、アパレルにとって秋冬物は花形だといえる。

今回は、気象庁とは別の今冬の気温予報が発表されたのでご紹介したい。ここでは12月以降、来年2月までの予報が発表されている。

2024年の秋冬は暖冬傾向、秋・冬物商品の動き出しは鈍いと予測【ウェザーニューズ調査】 | ネットショップ担当者フォーラム (impress.co.jp)

 

ウェザーニューズはこのほど、2025年2月までの天気傾向と商品需要を予想した「秋冬の小売需要傾向2024」を発表した。今秋冬は暖冬傾向となり、秋〜冬にかけて全国的に平年より気温が高い見込み。秋・冬物商品の動き出しは鈍いと予測している。

 

とのことだ。

11月までは気象庁の予報と同じである。10月は全国的に高温、11月は西日本は平年並みから高い、東日本は高気温というものだ。

ただ、

 

11月は西日本を中心に寒気が流入し季節が一気に進む可能性があるという。

11月以降の寒気流入で一気に冷え込み、需要が本格化すると見ている。

 

と繰り返し述べられているので、11月に一気に冷え込むタイミングがありそうである。某ミセス向けブティックの個人経営者が言っていたように「11月に冷え込むとプロパーで防寒アウターが動きやすくなる」という局面が実現化しそうである。これは業界にとっては朗報だろう。とはいっても11月全体で見ると、平年並みか高いという予報に落ち着いているので、冷え込むタイミングはあるもののそれを除くとさほど寒くない日が多いということになるのではないだろうか。

 

興味深いのは12月~来年2月の見通しである。

 

また今冬の気温傾向は、2020〜2021年と類似すると予想。2020年12月〜2021年2月の東京の気象では、気温は1月半ばにかけて大きなアップダウンもありながらも段々と下降、その後上昇傾向に転じた。体感報告としては1月半ばにかけては、「寒い」が多くを占めたが、1月半ば以降は「ちょうどいい」の割合が多い日がたびたび現れ、2月に入ると、「ちょうどいい」体感の日が多くなった。

 

とある。

平たくいうと、12月あたまから月末にかけて徐々に気温が下がり続け、1月半ばまでそのまま下がり続ける。しかし、そこから一転して2月からは暖かくなるという予報だ。

この記事では「2020年12月~2021年2月」の気温推移に酷似するのではないかと見通しているが、思い返してみると、2019年年末は記録的な暖かさで大掃除が捗った。それに対して2020年年末は年末寒波が襲来して年末大掃除が苦痛で仕方が無かったという苦い記憶がある。

たしか、久しぶりに寒い年末年始を過ごした。ちなみにその翌年の2021年年末も寒波で寒かった。そして22年、23年と年末は暖かかった。

 

そうなると、12月から年明けにかけては防寒アウター類は好調に動くのではないかと思われる。

記事ではコートとダウンジャケットについて2020年年末から21年2月にかけての推移をまとめているが、

当時の冬物商品の検索需要の動向も探った。「コート」の検索数は気温低下に雇用して緩やかに伸び、その後は緩やかに減少する傾向だった。

「ダウンジャケット」は気温が下がった12月半ば頃に検索数の山が見られたが、その後は急激に減少した。

とのことで、例えばユニクロの2020年12月月次速報は

[東京 5日 ロイター] – ファーストリテイリングは5日、2020年12月の国内ユニクロの既存店売上高が前年比6.2%増加したと発表した。中旬に気温が急激に低下し、家で着用できる防寒衣料や在宅ニーズにマッチした商品の販売が好調だった。客数は同0.3%増、客単価は同5.9%増だった。

と伝えられている。

 

こうした過去の傾向と比較すると、12月の冬物衣料の売れ行きは好調で、25年1月半ばまではそれが持続しそうだが、1月半ば以降は暖かくなるので、冬物は成人の日までに売り切ってしまうという姿勢が必要になるだろう。そして2月からは春物が早めに動くようになるのではないだろうか。

ここからは素人考えだが、2月から暖かくなってそのまま3月も暖かいのではないだろうか。しかしながら今年2月も暖かかったが。3月は冷涼で春物の動きが止まったから、やはり注視する必要はありそうだ。

 

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