
何のために品質検査をするのか?という話
2024年7月8日 品質検査 0
みなさんこんにちは。
USです。
いよいよ7月に入り、1年の折り返し地点を過ぎました。
近頃、あっという間に日々が過ぎ去ってしまい、月に一度のブログを書くたびに、一カ月の速さに唖然とします。自分より年齢が上の先輩方から言わせるとこれからさらにどんどん月日が進むのが早くなっていくらしいのでそう言った話を聞くと日々大切に悔いなく生きていきたいな、と思います。
そんなことはさておき、今年の前半はダイハツの不正問題に始まり、小林製薬の紅麹問題、トヨタの不正問題などなど繊維ではありませんが品質問題についてのトピックスが多かったと感じています。
こと繊維業界においてもカシミヤの混用率について、実際は入っていないのに表示がなされているケースがあり、販売業者に対して消費者庁が注意喚起しているケースがあります。
こういった報道を見ると「なんのための検査」であり、「なんのための法律」なのかということを考えさせられます。
そもそも何のための検査なのかというと私は「消費者に対して信用を得るためのもの」という要素と「自信を持って販売してもらえるようにするもの」という要素の2つがあると考えています。
1つめの「消費者に対して信用を得るもの」というのは言わずものがな、前述したカシミヤなどの例を出すと、仕入れ先が生地の組成に「カシミヤが入っている」といくら説明したとしても見て触っただけでは本当にカシミヤが生地に入っているのは一般消費者には判別不可能だと思います(ネット通販なら触ることができないので余計に難しい)。そこで第三者機関に依頼をし、組成を調べてもらうことで消費者に対してきちんと「カシミヤ」が混用されているということを証明することができ、消費者めの信用を得ることができます。
2つめの「自信を持って販売してもらえるようにするもの」というのは販売者(店舗や店舗スタッフ)がきっちりした証明があることで自信を持って消費者に販売することができます。
当たり前の話であると思いますが、案外この点においては抜け落ちていると感じることが多々あります。たとえが極端かもしれませんが、販売員もカシミヤの証明があるものは「カシミヤは入っている」と自信を持ってお勧めできると思いますが、証明がない「カシミヤが入っていると言われている物」を「カシミヤが入っている」とは言い難いと思います。
店頭での販売経験のある人には理解して頂けると思いますが、販売員は返品されるかもしれないものを、自信を持って販売することはできません。
しっかり良い物であるということを検査で証明をすることで、自信を持って商品を販売できることにつながります。
物づくりに従事されている方はお買い上げになる消費者への目線こそ理解されていると思いますが、販売する側のことについては案外見落としがちな気がします。
売れる商品を作るためには消費者の目線を持って商品開発をすることも重要だと思いますが、販売する人が売りやすくするための商品設計という視点もあると良いかもしれません。
そして最後になりましたが、繊維製品においては生地の性能検査をしっかり行うことで適切な洗濯絵表示を作成することができるということもあります。
今月はとりとめのない文章になってしまいまいたが、最近のニュースを眺めながら感じたことを書いてみました。
以上USでした。
また次回よろしくお願いいたします。