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南充浩 オフィシャルブログ

「毎月洋服に使う金額は3000円以下が約半数」というアンケート結果

2024年7月1日 トレンド 1

以前から書いているように54歳になって、人よりも衣料品に触れるスタートが遅かったとはいえ、すでに30年間くらい経過してしまうと、それなりに洋服を見飽きてきていて、欲しいと思う洋服はほとんどない。

同年代から少し上の業界仲間にも尋ねてみるが、だいたい似たり寄ったりで若かったころのように洋服を買いまくるということが少なくなっている人が多い。

当方は悪癖でめちゃくちゃ値下がりしたジーユー商品を買ってしまうことはあるが、手元に似たような物がある場合はいくら値下がりしても買わなくなった。それくらいの分別はできるようになった。(笑)

 

 

反対に30代半ば以上で60代前半くらいまでの業界知人の多くは洋服よりも他の趣味にお金を使うことが増えている。当方の場合はガンプラだし、ここで寄稿してくれているUS君は自転車である。自動車やバイクが趣味という人もいるし、多いのはキャンプやサーフィンである。あと釣りもそこそこ多い。

自分達の購買行動だけでマス層全体に当てはめるのは難しい部分もあるが、当方はどうしてもマス層が高いファッショナブルな洋服に興味があるようにはどうしても思えない。例えば、いわくありげな三子糸とか四子糸使いのTシャツならまだしも双糸使いの平凡な天竺Tシャツくらいなら、別に値下がりした990円で十分ではないかと思ってしまう。

 

 

このアンケート記事にはそんな結果が反映されている。

もちろん、アンケート調査はすべてが同じになるわけではないから、他の調査ならまた違った結果が出る可能性も高い。ただ、こういう購買行動をする人も少なからずいるということの一端にはなる。

情報通信まるて調査 洋服にかけるお金は月3000円以下 | 繊研新聞 (senken.co.jp)

情報通信のまるて(福岡市、手島慎平代表)は、クラウドサービスで「洋服に使うお金」についてのアンケート調査を行った。「毎月3000円程度しか洋服にかけるお金がない」と答えた人が約半数おり、以前よりも金額が減った人は65%に上った。その原因として「ファッションに興味がなくなった」「体形が変わっておしゃれな洋服が着られなくなった」などの回答が一部にあったものの、「物価上昇による支出増加、収入減少」が圧倒的に多かったのが特徴だ。20~60代の男女100人を対象に6月上旬に調査した。

 

とのことで、

毎月の洋服代は、「3000円以下」が49%と高く、「3000~5000円」が29%、「5000~1万円」19%、「1万円以上」は3%だった。以前に比べて洋服にかけるお金は、「減った」65%、「変わらず」31%、「増えた」4%。

という内訳になっている。

 

 

 

対象人数は100人と少なめだが、年齢は20~60代の男女ということで満遍なく拾えているといえる。その中で約半数の49%が毎月の洋服代が3000円以下と答え、1万円以上は3%しかいないという結果に終わっている。調査人数が100人なので1万円以上服を買っている人はたったの3人しかいなかったということになる。

毎月3000円以下というとTシャツやカットソーなどの軽衣料以外はなかなか買いづらい金額だが、それでも年間通じて36000円以下というふうに勘定するなら、何も買わない月が何か月かあって、冬に1万円台の防寒アウターを買ったとも考えられる。

 

このアンケートでは洋服への支出を減らした原因として

その原因として圧倒的に多かったのが「物価上昇による支出増加、収入減少」。もともと洋服が好きで月に1万円以上使っていたが、今は半額以下に抑えているという人が多く、「光熱費や食費に充てるため、服飾費を減らしている」「余裕がない」と物価上昇に対する切実な声が聞かれた。

と物価上昇と収入減少を挙げている人が多いが、これはその通りだろうと思うが、仮に収入が上昇したところで、洋服への支出は元に戻りにくい気がする。

そもそも元の支出とてそんなに高くなかったのではないか、と記事の文言を読んで推測している。記事には「もともと洋服が好きで月に1万円以上使っていたが」とある。これが「3万円以上」とか「5万円以上」ではないから業界人が想像するような「高い服」はもともと買っていなかったのではないかと想像している。アンケートの設問の便宜上「1万円以上」に全金額を統一している可能性もあるが。

 

 

 

ただ、物価上昇が落ち着いたり、収入が増えたところで洋服への支出が5000~1万円くらいに回復する可能性はあるが、1万円以上とか何万円以上には戻らない人の方が多いのではないかと当方は考えている。

理由は、当方と当方の周辺の人の多くが、洋服への支出よりも趣味への支出を重視しているからである。もちろんそうではないという人がおられる可能性はあるが、収入が増えたら少なからぬ人が洋服よりも趣味への支出を増やすのではないだろうか。

当方なら、ガンプラだけじゃなく、ガンプラよりも少し高いモデロイドシリーズをたくさん買ってしまうだろうし、ガンダム関係なら1体何万円かするので買ったことがないメタルビルドシリーズやメタルロボット魂などのシリーズを大量に買い込んでしまうだろう。もちろん、服は今のままだ。

多分、自転車に使う者、サーフィンに使う者、釣りに使う者、キャンプに使う者、などなど支出先は分散化するだろう。

 

以前から何度も書いているが、全裸で生活するわけにはいかないから洋服は必需品ではあるものの、趣味の1分野になったといえる。もともと趣味の1分野だったが、他の趣味分野がそれほど大規模市場ではなかったために、洋服に凝ることがマジョリティーみたいに感じられた風潮が長らく続いたが、他の趣味分野の市場規模が拡大したため、現在では「洋服はガンプラや自転車、サーフィンと同等の趣味の1分野になってしまった」と当方は見ている。

 

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 comment
  • ミナミミツヒロ的けち人間 より: 2024/07/01(月) 2:55 PM

    で、ここからは業界関係者の腕があるかしらんけどw
    腕の見せどころでないだろうか?

    >何着るかはガンプラや自転車と同等の趣味の1分野

    趣味セクタは実際に使用している時間が短いです
    ましてや仕事中はぜったいダメw

    その点、服や文房具は使用頻度・使用時間が圧倒的に長い

    そういうアイテムに趣向性を盛り込んだほうが
    楽しいんじゃね?ぐらいの提案は有っても良い

    しかし、圧倒的に長時間、体にくっついている物に
    無意味にコダワルなんてめんどくさいと思う人が
    大多数の筈です

    しかもこだわった服はメンテがめんどくさいですし

    LGだかサムスンが造った「衣類オゾン脱臭ボックス」も
    売れてるなんて話はまったく聞きません

    すちーぶジョブスに憧れてハイブランドのハイネック
    同一品番を30着なんのが憧れになる訳がない

    となると・富裕層ふくめ99.95%はウニクロGUで事足りる
    という身もフタもない結論になるのでした

    もうこの結論、何回めだろうかwwwww

    VANxデーに講演中だった石津先生は土日の講演なのに
    会場にJKT着用者がゼロであぜんとしたそうです

    そして破たん数年前からデサントが作っているような物
    (つまり化繊メリヤス)が今後、大衆着になるよ
    とおっしゃっていましたが、50年後にどんぴしゃりです

    そして化繊メリヤスを普及させたのは
    元VANショップ経営者

    時代をなが~く見ると理屈通りにしかなりませんね

    そういえば、私の今日のカッコ、下着からアウターまで
    天然繊維ゼロ%だわ・・・

    でも汗かいても臭くないし、すぐ乾かせば3日程度
    連続着用してもバレないしw、洗濯時の水は少量で済むし
    値段は安いしで、いう事ないんですよね

    プラス最近の化繊服は
    化繊特有の鮮やかな色だしはもちろん
    天然繊維に似せた色・質感をだせますしね

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