低価格カシミヤセーターはなぜ実現できるか
2014年12月12日 未分類 0
本来、高級高額とされている商品が低価格で販売されればそれは話題となりやすい。
近年、低価格のカシミヤセーターが数多くのブランドから発売されている。
筆者にもときどき「低価格のカシミヤはなぜ実現できるのか?」という質問をいただくことがある。
ちなみに今年はまだない。(笑)
低価格と言ってもだいたいは7000円前後~1万円強という価格帯が多い。
このブログに理由は書かれているので、興味のある方は全文をお読みいただきたい。
http://ameblo.jp/knitkitchen/archive-201411.html
かいつまんで抜粋すると、
まず、カシミヤには特級から9級までの等級がある。
等級が大きくなるにしたがって価格は安くなる。
9級が一番安い。
特級が最も高価である。
もう一つは目付(めつけ)である。
そしてもう一つ重要なファクターが使っているカシミヤ糸の「量」です。
簡単に言うと「重さ」ですね。
専門的には「目付(めつけ)」って言いますが
どのくらい編み目が詰まってるかということです。
隙間なくしっかり編んでいけば編み目が詰まっていき、使うカシミヤ糸の「量」も増えニット自体の「重さ」も重くなります。
当然、価格も高くなります。
逆にスッカスカに編んでいけば使うカシミヤ糸の「量」は少なくて済みますよね。
ニット自体も「薄く」「軽く」なります。
ということである。
使っている糸の値段が同じなら、たくさんの量の糸を使えばその分、価格は高くなる。
逆に使う糸の量を減らせば価格は安く抑えられる。
簡単にいうとそういう原理である。
等級の低いのカシミヤを使って、目付を少なくすれば低価格でカシミヤセーターが作れるということになる。
これはカシミヤに限らずどんな素材の衣服でも原則的には同じである。
これの2つ以外の要因を考えるとすると、一つは生産する枚数だろう。
少量生産よりも大量生産品の方が一枚当たりのコストは安くなる。
あと、カシミヤ糸が梳毛か紡毛かというところも価格に反映される。
基本的に梳毛は高くて、紡毛は安い。
カシミヤ業者にいわせると、現在の国内では梳毛カシミヤ糸を使った製品は高額すぎて流通している量はかなり少ないという。
基本的に流通しているのは紡毛カシミヤ糸だとほぼ間違いがない。
ちなみに梳毛と紡毛の違いについて。
羊毛にしろカシミヤにしろ、その他の獣毛にしろ、採取した毛そのままで製品を作ることはできない。
これを糸にする必要があるのだが、梳毛と紡毛はその糸の作り方が違う。
ひどく大雑把に説明すると、
梳毛は、採取した毛を同じ長さの物をそろえて糸にする。
紡毛は、毛の長さをそろえずに糸にする。
という違いがある。
毛の長さをそろえるという手間がかかるので梳毛糸はカシミヤに限らず高くなる。
これらを総合すると、9級品のカシミヤで紡毛糸を作り、目付を軽くして大量生産すればもっとも安いカシミヤセーターなりカシミヤ製品が出来上がるということになる。理論的には。
現在、あまたの低価格カシミヤセーターが流通しているが、それはカシミヤ糸の等級は表示されていない。
表示する義務が法律的にないからだ。
そのため、各社が何等級のカシミヤ糸を使っているのかは不明であるが、少なくとも目付はセーターそのものの重量を量ればわかる。
それ以外の条件は同じである。紡毛糸だし大量生産品だ。
ただし、大量生産と言っても生産枚数が1万枚なのか10万枚なのか100万枚なのかによって、1枚当たりの製造コストは変わる。基本的に量が増えれば増えるほど1枚当たりの製造コストは下がる。
そんなわけで皆様もぜひ楽しいカシミヤライフをお過ごしください。