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南充浩 オフィシャルブログ

コロナ明けによって市場規模の拡大が止まったアウトドア

2023年12月5日 トレンド 0

何事もやってみなくては自分に合うかどうかはわからない。

しかし、この年齢になると合っていないと想像できるものもたくさんある。ましてや一度や二度、過去に体験したことがあるものは経験則から予測してしまって再びやる気も無い。

当方にとってそういうものは多々あるのだが、近年のトレンドに上がっていたゴルフ、キャンプはその典型である。ついでにいうと海水浴も嫌いで、海に出かけたいとすら思わない。当方が海を見るのは出張の際、電車やバス、タクシーの窓から見るだけである。

これでも小学生・中学生のころは子供会などで夏休みにキャンプに行ったことがある。はっきり言って暑くてしんどいばかりでそれほど楽しくなかった。それゆえに、コロナ禍でキャンプブームが来ても当方は1ミリも始めたいとは思わなかった。自宅の布団で寝るのが一番である。

 

ゴルフ市場もそうだがアウトドア市場も踊り場・停滞期を迎えている。

コロナ禍によって屋外でのレジャーが注目されて、始める人も多かったと考えられるが、3年が経過して体験した人で続ける人は続けるだろうし、やめる人はやめるのだろう。

今後はコロナ明けで、コロナ禍ほどには新規参入者は増えないだろう。なぜなら、ゴルフやキャンプをしなくてももっと手軽に楽しめる各種レジャーが復活しているからである。

まるで当方が取材されたのかと思うような共感しかない記事が掲載された。

最初は楽しいと思ったけど…“キャンプ離れ”した人たちの実感 「心配で安眠できない」「なぜ遠くに行ってカップラーメンを食べるのか」「腰が痛い」

「夜は防犯的なところが気になって安眠できないし、朝は朝で体が痛いまま起きる羽目になる。なかなかキャンプの醍醐味を理解できなくて、自分は向いていてないな、という結論に達しました。

 日常の煩わしさから離れられるといいますが、別にキャンプじゃなくて旅行でもいいわけですし、結局スマホを見ている時点で日常から離れていないですよね」

 Aさんは、さらに「屋外という非日常空間に、できるだけ日常を持ち込もうとすること」がよくわからなかったという。

とのことで、当方と全く同意見である。

当方は家族もいないし友達もいないから旅行もすることがないが、1人で旅行しても恐らく夕食後はスマホで遊ぶか酒を飲んで早寝するかしかしないだろう。それなら自宅でスマホをいじるか酒を飲んで早寝すれば良いのではないかと思ってしまう。

「夜はご飯を食べたらすることもない。ということは、“簡素な食事をするためにわざわざ遠出している”感が否めないようになりました。それで、結局お菓子や酒をダラダラ飲み食いして寝るという……。寝袋できちんと眠れるはずもなく、腰痛になる始末。

 移動して不健康なことをしているだけで、安らげず、だんだん億劫になってしまいました。友人はソロキャンプをしているようです。移動すること自体がもう気分転換なんでしょうね」(Bさん)

との意見もあり、これにも深く賛同する。

ついでに言うと、夏に屋外でバーベキューをするのも嫌いである。理由は暑いからである。夏の食事は冷房の効いた部屋で食べたい。

冒頭の「オートキャンプ白書2023」によると、キャンプ人口は減少したものの、1年間の平均キャンプ泊数は7.2泊、回数は5.4回と、ともに過去最高の数字だったという。キャンプが好きな人と苦手な人で、はっきりと行動に差が表れているようだ。

とまとめられているが、その通りだろう。

愛好家はより愛好するようになったが、やってみたけど合わなかったという人が離れて行っていると考えるのが妥当だろう。参加人口は減少しているのに回数は増えているのだから、残った人がよりたくさん回数をこなしている考えられる。

これはゴルフも同様ではないかと思う。当方なんてゴルフ道具を揃えるだけでも億劫な上に一緒にラウンドする友達もいないから、いくらメディアが煽ろうとチャレンジしようとも思わない。

ゴルフもアウトドアもコロナ禍ピークは一部の例外を除いてほぼ一様に好調な決算だったが、ここに来て好不調がハッキリと別れていて、不振企業も珍しくなくなっている。

その一例がアウトドアだとスノーピークだろう。

23年12月期第3四半期連結は

売上高 195億3400万円(対前年同期比14・8%減)

営業利益 7億800万円(同77・2%減)

経常利益 11億3500万円(同64.1%減)

当期利益 6億6500万円(同68・0%減)

と大幅減収減益で推移している。

通期見通しも

売上高 278億5000万円(対前期比9・5%減)

営業利益 10億9100万円(同70・3%減)

経常利益 13億7500万円(同61・9%減)

当期利益 6億1500万円(同68・4%減)

と大幅減収減益となっている。

これが今期だけなら、たまたまの絶不調と言えなくもないが、実は22年12月期連結は増収だが減益に終わっているから、スノーピークの好調時は2021年12月期で終わったと考えて間違いないだろう。

2022年12月期連結は

売上高 307億7300万円(対前期比19・7%増)

営業利益 36億7400万円(同3・8%減)

経常利益 36億600万円(同10・6%減)

当期利益 19億4600万円(同28・6%減)

となっている。本業の儲けを示す営業利益が減収に転じているのは22年12月期からである。

 

コロナ禍の3年間で乱立したアウトドアブランドとゴルフブランドだが、参加人口の急増はもう見込めないから、今後は淘汰される時代に突入することになるだろう。

今後は生き残りをかけて同ジャンル内で競争が激化することになるだろう。果たして何ブランドが残って何ブランドが退場することになるのだろうか。

 

そんなスノーピークの商品をどうぞ~

 

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