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南充浩 オフィシャルブログ

合同展示会の延命策は一般消費者参加型にするしかない

2014年11月19日 未分類 0

 衣料品をメインにした卸売り型の合同展示会が全般的に苦戦している。
繊研新聞社が主催する大型合同展示会IFFの今年7月の入場者数は2万人と発表された。

2万人も来ればかなりの来場者数だが、ピーク時は3万5000人あったのだから、1万5000人の来場者減である。

アパレル合同展は新規で立ち上げられる場合も多いが、昨今の情勢では、数年以上前から長らく続いている合同展示会の来場者数は苦戦傾向にある。
これはIFFのような大型展示会だけではなく、10社前後の規模で開催する小規模合同展も同じである。

その最大の原因として、仕入れ型専門店の減少が挙げられるだろう。
現在、隆盛を誇っているのは、SPA形式の自社企画品を直営店舗で販売するというスタイルである。
その中には外見は同じでもフランチャイズ形式で販売している場合もある。
しかし、どちらの場合でも、特定の単独ブランドのみを販売するのはまったく変わらない。

もう一方で隆盛を誇るのが大手セレクトショップである。
セレクトショップとカタカナ呼びしても元は仕入れ型専門店である。
しかし、チェーン展開し、資本力が増すにつれ、自社企画品の比率を高めている。
逆に、資本力を増すために自社企画品比率を高めたという側面もある。
とくに衣料品は8割~9割が自社企画品で、残りの1割~2割はディスプレイ用途や店舗の味付けように著名ブランドをいくつか仕入れるという形になっている。

大手セレクトショップはビジネスモデルとしては限りなくSPAに近い。

この2つに向けて卸売りすることはほぼ不可能に近い。
両者が探しているのは、自社企画の製造を請け負ってくれるOEM/ODMメーカーである。

そして個人経営に近い小規模専門店はオーナーの老齢化や売り上げ不振、資金繰りの悪化などが原因で、毎年続々と廃業倒産している。

百貨店の現状はほとんどファッションビルと同じで有力ブランド直営店がテナント入店しており、わずかに残った平場は大手アパレルに寡占化されている。百貨店の「委託」と言う名の消化販売形式では、大手しか付き合いきれないというのが実情だろうか。

こうなると卸売りアパレルの販売先は年々減少するばかりである。

卸売りメーカーの販売先が減少しているから、来場者数が減少している。
来場者数が減少しているから活気がなくなり、出展者数も減る。
出展者数が減るとさらに来場者数が減るという悪循環スパイラルに陥る。

廃業した専門店の代わりに、「俺が専門店として参入してやるぞ」なんて個人や企業なんてほとんど現れない。
仮にAという専門店が廃業したらその市場を狙って、新規で専門店を立ち上げるなんていう人はほとんど存在しない。

いくら展示会主催者が声を大にして叫ぼうと来場者は増えない。分母が減り続けているからである。

こう考えると、展示会主催者が展示会を盛り上げるためには一般消費者を呼び込むほかないのではないだろうか。

例えばバイヤーデイと一般消費者デイを分けて、
バイヤーデイは従来型の受注会、一般消費者デイは在庫処分セール、というように日によって出し物を使い分けてはどうだろうか。

また一般消費者は大概がにぎやかなお祭り好きだから、
バイヤーが商談している会場で、同時に一般消費者が楽しめるようなアトラクションを開催するという手段も有効なのではないだろうか。

今は賑わいを見せている新規の合同展示会も回数を重ねるといずれ停滞期が来る。
来場して仕入れる小売業は年々減少しているわけだから、ある程度の規模にまで達するとIFFがそうであるように来場者数を増やすことはできなくなる。

そう考えると一般消費者も呼び込む「何か」を考える必要がある。

「需要がないなら合同展示会なんか廃止すれば良い」という意見も聞こえてきそうだが、それはその通りである。
どうしようも無くなったら廃止するほかない。

主催者が延命を図りたいなら、という前提で今回は考えてみた。

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