シャツメーカーと大阪の相関関係?
2014年8月1日 未分類 0
ドレスシャツ大手メーカーの再編がまた一つ進んだ。
山喜がCHOYAから事業の一部を譲渡されることが決まった。
山喜、CHOYAの一部事業譲受
http://www.senken.co.jp/news/choya-yamaki-shirt/
CHOYAの百貨店や専門店向け卸売事業の一部とそれに関わるたな卸資産、商標権、製品製造を行う子会社などが譲り受けの対象。百貨店向けオーダーシャツ製造販売事業、専門店向け既製品製造販売事業が11月1日付、百貨店向け既製品卸売事業は来年2月1日付の予定。
対象となる製品子会社は高山CHOYAソーイング(鹿児島県肝付町)で、本社工場と長野県佐久市の信州工場の国内2拠点を持つ。
とのことである。
山喜はもともと量販店向けのシャツメーカーだった。
CHOYAは百貨店・専門店向けのシャツメーカーである。
山喜はこの譲渡によって量販店と百貨店の両方の販路を手に入れたことになる。
それにしてもドレスシャツ大手メーカーは減りつくした。
トミヤアパレル、カネタ、信和シャツ、松屋シャツ、アルプスカワムラといった大手が消え去っていった。
トミヤアパレルは倒産後、名古屋を拠点として復活したが往年の勢いはない。
現在残っている大手ドレスシャツメーカーは、山喜、CHOYA以外には、フレックスジャパン、スキャッティオーク、東京シャツくらいである。
さて、名門シャツメーカー、CHOYAの凋落のきっかけはスーツメーカー、アリエスを買収して子会社化したことが発端だと考えられる。
シャツメーカーがスーツメーカーを傘下に収めたという事例は買収直後、理想的なシナジー効果が得られると考えられていたがそうではなかった。
その後、CHOYAの経営は悪化し、日清紡HDの子会社となってしまう。
シャツメーカーが原料メーカーに助けられたということである。
しかし、それでも経営は好転しなかったようで、今回の一部事業譲渡という形になってしまった。
大阪はかつて繊維の街として知られており、そうそうたるアパレルが本社を構えていた。
レナウン、オンワード樫山、サンエーインターナショナル、岐阜から大阪へ移転してきたイトキンなどなど。
当然、大手シャツメーカーの多くも大阪に本社を構えており、先ほど名前を挙げたトミヤアパレル、カネタ、信和シャツ、松屋シャツはいずれも大阪本社だった。
ネクタイの菱屋、朝倉商事なんていう大阪本社企業も倒産してしまった。
偶然かもしれないが、大手シャツメーカーの衰退ぶりと大阪という土地の衰退ぶりがなんだか重なって見えて仕方がない。
最近の大阪は正真正銘の一地方都市に成り果ててしまったと感じてしまう。