そのこだわりって意味あるの?
2014年4月1日 未分類 0
ここ2,3年すっかりテレビを見なくなった。
といっても、毎朝「きょうのわんこ」と、日曜日のスーパーヒーロータイムは見ているから、まったく見ない人からすると見ている部類に入るのだろう。
それと各シーズンにドラマを1本見るか見ないかである。
3月終了のドラマは「チーム・バチスタ4」だけ見ていた。
まあ、こんな感じである。
特別番組とかスペシャルドラマとかはほとんど見ていない。
先日、テレビ朝日で特別ドラマ「宮本武蔵」が二夜連続で放送された。
筆者は見ていないのだが、友人が見ており「前編はそれなりに面白かった」という感想を聞いた。
後編の感想はまだ聞いていない。
その後の報道で視聴率はあまり芳しくなかったと伝えられている。
前編はまだマシだったが、後編は視聴率が低下している。
それを受けて先日、こんな記事が掲載された。
【制作費2億円】 キムタク 「宮本武蔵」 大コケで赤字にwwwwww
http://blog.livedoor.jp/uwasainfo/archives/2148053.html
『宮本武蔵』が大惨敗を喫したからだ。注目の視聴率は、3月15日が14.2%、16日が12.6%だった。
最低でも15%は欲しかった。
とのことである。
ネットの感想では前編には好意的なものも見受けられるが、後編は評判がよくない。
後編の視聴率はそれを反映しているといえよう。
ドラマに関する話はさておき、記事の中で次の一節が気になった。
視聴率を聞き落ち込んでいます。カツラを使わず自毛を伸ばしてとことんリアリティーにこだわるほどでしたからね
とのことだが、このコメントは物作りに携わる人間が陥りがちな失敗だと感じられる。
申し訳ないが、自毛を伸ばして髷を結おうと、カツラを使おうと視聴者には関係がない。
増してや自毛がドラマの面白さを左右するわけではない。
ひどく枝葉末節な部分である。
で、これと同じような事例は繊維製造業には山ほどある。
商品の見てくれはアレだけど、すごく丁寧に縫製しました とか
デザイン・シルエットはイマイチだけど、すごく希少価値の高い生地を使いました とか
実はすごくこだわった織り方をしています。でも普通の生地とあまり違いはありません とか
そういう話と同じである。
もちろん粗悪な縫製や生地使用をヨシとするわけではない。
けれども「見た目がアレ」ならいくら生地や縫製にこだわりましたと言われても、そんな衣服は着用したくない。
その上、生地と縫製にこだわっているから製造コストが高いです。それ故、店頭販売価格も高くなります。なんて洋服・雑貨は売れるはずもない。
そして残念ながらこういう失敗が多いのが、国内の繊維製造業者だといえる。
最近は生地製造や加工の下請け仕事が苦しいから、各社とも自社オリジナル製品を開発する。
そういう自社オリジナル製品に、この手の意味のないこだわりが多い。
分野を問わず、物作りに携わる企業は注意が必要なのではないか。