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南充浩 オフィシャルブログ

関西らしい企画

2014年2月21日 未分類 0

 Elasticさんが関西のセレクトショップで打線を組んでみたというブログをエントリーされている。

http://www.fashionsnap.com/the-posts/2014-02-17/kansai-selectshop/

せっかくなので私は関西のセレクトショップで組んでみました。

1(遊)LOFTMAN 5店舗
2(二)MUSEUM OF YOUR HISTORY 10店舗(系列店含む)
3(一)Ciaopanic 21店舗
4(三)URBAN RESEARCH 33店舗(系列店含まない) 
5(捕)Bshop 18店舗
6(中)印 7店舗
7(右)ITAL STYLE 9店舗
8(左)MINDTRIVE 8店舗(系列店含む) 
9(投)乱痴気 5店舗

とある。

そして、こうまとめられている。

こうして関西の大手セレクトを並べてみますと、 関西のファッションが土臭いテイスト(アメカジ・ワーク・アウトドア)で 溢れている理由がわかりますね。

さて、ここで触れられているように関西のファッションは土臭いテイストである。
打線の中でも7番のイタルスタイル以外はすべてアメカジ・ワーク・アウトドア系である。

関西在住の人間からすると、現在はこれでも土臭さがずいぶんと中和されたように見えるのだが、ファッションを専門に見ておられる方からするとまだまだ土臭さが目立つようである。

90年代半ばにビンテージジーンズブームというのがあった。
年代物の古着ジーンズが驚くほど高額で売買された時代だが、年代物の古着ジーンズをベースとしたレプリカブランドも数多く誕生した。

ステュディオ・ダ・ルチザンを皮切りに、エヴィス、ドゥニームなどである。
上記以外では市場から退場したブランドもあるが、この当時に関西本社でなかったブランドは「シュガーケーン」くらいではなかっただろうか。

それほどに関西はビンテージジーンズブランドが多かった。

これらに比べると後発だったフルカウント、ウェアハウスも大阪出身である。

今ではどのブランドも東京への進出を果たしているが、2000年代前半くらいまでは関西はジーンズの有力マーケットだった。
ジーンズのトレンドは関西か九州で発生し、東京に行って全国区に広まるという構図があった。
レプリカジーンズブランドなんてまさに「関西発祥・東京発信」という構図である。
そして、関西人以外のファッション業界人から見ると、まだわずかにだがその遺伝子・風土は残っていると感じられるようだ。

「関西のファッションを復権しよう」という声をよく聞く。
まあ、組合とか自治体とか商工会議所とかが主体だけれども。

その際、現状としてほとんど関西に残ってもいないミセスブランドとか若手デザイナーズブランドとかヤングレディースブランドを無理やりピックアップするよりもジーンズ・カジュアル関係をクローズアップした方が実態に適しているのではないか。

とふと思った。

ジーンズ・カジュアル関係もほとんど東京へ本社が流出してしまっているが、有力ビンテージレプリカブランドが多数生まれた風土はぎりぎり健在している。
今なら間に合うかもしれない。

ただ、ビンテージレプリカブランドを展開するアパレル各社を経営するトップはそれぞれ癖が強い。よく言えば個性的である。個性的すぎるかもしれない。
これらをまとめるのは一苦労どころか十苦労くらいあるだろう。

まとめる作業は困難を極めるだろうが、それでも一番関西らしい企画ではないかと思えてならない。

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