通販サイトを全面リニューアルする必要がある
2013年8月26日 未分類 0
8月23日の朝日新聞にボブソンの現状が掲載された。
中身はこれまでの経緯の繰り返しだが、気になる近況が報告されている。
阪神百貨店梅田本店の自主編集レディースジーンズ売り場「ジーンズハウス」の店頭に今年4月から並んでいる。
その上で、「当面は阪神の1店舗に絞って販売するとともに、ネット通販を強化して再建をめざす」と結ばれている。
ちなみにオンラインショップはこちらだ。
http://www.bobson.jp/
一般消費者の持つイメージとは裏腹に国内百貨店でもトップクラスの売上高を誇る阪神の「ジーンズハウス」に商品が並んだことはめでたい。
決して早くも華々しくもないが、着実な成果であるといえよう。
しかし、オンラインショップの方はサイトを見る限りはなかなか難しいと感じる。
まず、断続的に拝見している限りにおいて、スタート当初より8月25日現在に至るまでずっと「Warm」商品が並んでいる。warmとは暖かいという意味だから、これはとりもなおさず保温・発熱商品であり、日本の気候に沿って考えるのであれば、これは秋冬商品と判断できる。
8か月前後も秋冬商品が並んだままというサイトも珍しい。
季節は一巡してもうすぐ保温にぴったりの季節が訪れる。
次に商品紹介文の少なさである。
少なさというより、ほぼ無いと言った方が正しい。
使用素材、サイズスペックのみで商品が売れるほどネット通販は簡単ではない。
もしそうなら今頃はどのアパレルブランドでもネット通販で一廉の売上高を稼げている。
ためしにwarmスキニー8038-52のページを見てみよう。
http://www.bobson.jp/fs/bobson/BOBSONWarm/8038-52
メインの大写しの写真の下に広大な空間が白紙で残されている。
バブル時代の広告ポスターでもあるまいに、この余白に情緒を感じる消費者などほとんど存在しない。
この部分にはこの商品の良さ、機能、製造のこだわった部分などを文章で書き込む必要がある。
それがなければ一般消費者は、ボブソンの商品の魅力をまったく理解できない。
我々が作っている商品はこの部分を工夫しましたよ。
この部分はこういう製法になっていますよ。
シルエットはこういう工夫を凝らしており、細く長く見えます。
スキニーというタイトなシルエットでの穿き心地の良さを追求するためにこういうストレッチ素材を採用しましたよ。
というようなことを書かねばならない。
もし、写真のカット数を増やすことで事足れりと考えているとしたら、それはネット販売に対応できていないと考えられる。
ところで新生ボブソンはどの程度の企業規模を目指しているのだろうか。
新社長はおそらくはかつてのような100億円単位の売上高など求めておられないと推察する。
ネット販売をもう少し改良しながら、阪神を手始めに有力店に何店舗か卸売りできれば、数億円規模にはなれるだろう。そしてこれまでの取り組みから考えると、その程度の規模を目指しておられるように見える。
これは極めて現実的な判断であるといえる。
ただ、そのためには通販サイトを全面的にリニューアルする必要性があり、それは急務であろう。