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南充浩 オフィシャルブログ

扱わないのが正解

2013年7月22日 未分類 0

 先日、ユニクロが今秋の新作としてシルクを扱うことを書いたが、これが最後の高級素材ではないかと考えたところ、もう一つ残っていたのを思い出した。

レザーである。

レザーについては専門外なので詳細は避けるが、農作物でも工業製品でもなく、原料が動物なので需要が増えたからといって、簡単に生産数量が増えるわけではない。
生産数量が増えたからといって、工業製品のように劇的に生産コストが下がることはない。
このあたりはシルクともやや似ているのではないか。もっとも、シルクを生産する蚕の方が、牛や馬よりも一度にたくさん飼育できる。

そういえば、ユニクロも一時期レザージャケットを扱ったことがある。
数年前くらいのことだったと記憶している。
レザージャケットの価格は19,900円くらいだったはずだ。

しかし、ユニクロがこれまで得意としてきた「高級品を劇的に安く販売する」というスタイルからすると、19,900円のレザージャケットには価格の衝撃性はない。
品質は別にして、昨今は19,900円のレザージャケットなら他のSPAブランドにもセレクトショップにも掃いて捨てるほどある。
何も希少性はない。

一方で、合皮を「ネオレザー」と名付けて5,990円で売り出したが、こちらもいつの間にか廃止してしまっており、昨年の秋物ではまったく見かけなかった。

こちらも品質は別にして5,990円の合皮ジャケットというのは、そこまで希少性はない。
そもそも「安い合皮ジャケット」を消費者がそこまで欲しがっているかというと、そこも疑問である。

消費者の要望をそのまま適えるためには、そこそこの品質で9,800円くらいのレザージャケットが必要となるが、そういう商品はおそらく生産不可能だろう。
不可能と言い切ってしまえば語弊はあるので不可能に近いとしておこう。

残された高級素材はレザーだが、ユニクロとして扱うことはかなり難しいだろう。
やはり以前に扱っていた19,900円くらいの値段設定が限界となるのではないか。

そうなるとユニクロの大きな武器の一つである価格優位性は発揮できないから、扱わない方が良いという結論になる。
レザーもネオレザーも廃止して正解である。

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