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南充浩 オフィシャルブログ

秘かに浸透しているアスレジャースタイル

2019年12月10日 ジーンズ 0

先日、ポストセブンに寄稿した。

 

「ジーンズにジャケット」のビジネスマンは大抵年配の理由

https://www.news-postseven.com/archives/20191208_1503198.html

 

である。これはこのブログで以前に書いた

ジーンズを使ったビジカジスタイルは中高年専用化か?

 

が下敷きになっている。

 

現在、ビジカジスタイルが進んでいるが、体感として40歳を境に男性のビジカジスタイルが異なるように感じる。もちろん40歳で必ずということではない。

40歳以上の特に、広告代理店やアパレル幹部は、シャツ+テイラードジャケット+ジーンズ+革靴(または革靴に類したカジュアルシューズ)というコーディネイトが定番の一つとなっている。

一方、40歳未満は、上下セットアップにTシャツやタートルネック、パーカなどとスニーカーを組み合わせることが多いように見える。

 

どちらもスーツをベースにしたカジュアルダウンだが、ジーンズと靴の使われ方に大きな差がある。

 

40代以上の男性(女性も)は20年前にビンテージジーンズブームを経験し、その後、買ったか買わなかったかは別として2005~2007年に高額な欧米インポートジーンズブームを経験しているため、ことのほかジーンズへの愛着が強い。もちろん当方もその世代である。

当時は着崩しと、さらにトラッドなアイビーやプレッピースタイルと相まって、テイラード+ジーンズという着こなしが生まれた。

今もそのコーディネイトは40歳以上に限らず健在で、今後も定番スタイルの一つとして存在し続けるのだろうと思う。

 

一方、40代未満、とりわけ30代半ば以下の男性はビンテージジーンズブームはリアルに経験していないし、インポートジーンズブームは経験しているかもしれないが、それほどドップリ漬かったわけでもないから、ジーンズというアイテムへの思い入れは少ない。ゼロではないが、かなり少ないと考えた方が適切だろう。

ここに大きな差がある。

 

 

先日、大丸心斎橋店本館の内覧会に参加したが、アスレジャーブランドのルルレモンアスレティカが出店していた。

広報の女性からレクチャーを受けたが、その中で彼女が

 

「スポーツをそのままできるスタイルで街を歩くことに抵抗感があるのは日本と韓国くらいで、なかなかスタイルが変わりません。中国はスタイルが変わりつつあり、アメリカ寄りになってスポーツをそのままできるスタイルの人が増えました」

 

と話していた。

これはなかなか興味深いと思って聞いていたのだが、例えば、当方も老後に備えてジョギングをするが、ジョギングスタイルのままで電車に乗って出かけて心斎橋や梅田を闊歩しようなどとは毛頭思わない。

せいぜい、自宅の近所のコンビニか食品スーパーまで出かけるくらいだろう。

やっぱり、明らかにタウンユースのカジュアル服ではないと思う。

 

じゃあ、ルルレモンが言うところのアスレジャーが日本に根付いていないのかというと、そうでもない。

テイストはまったく違えど、アスレジャーは多くの人から支持を集めていると感じる。いわゆる高機能素材を使ったカジュアルやスーツなどである。

ストレッチ、吸水速乾、発熱、防風、透湿などなどだ。

 

ビジカジ用のスーツやテイラードジャケット、単品パンツもこの支配下にある。

例えば、ミズノがスポーツウェア素材で作ったムーブスーツで、それに類した合繊ストレッチスーツは現在の紳士服市場では売れ筋の一つだ。

ストレッチ性や防シワ性などの高機能性がイージーケア性につながり、多くのビジネスマンの支持を得ている。とくに外回りの営業や出張の多い人からは強い支持がある。

これらは日本版アスレジャーなのではないかと当方は以前から思っている。

 

で、30代半ば以下の若い世代の人たちのビジカジスタイルはこのスポーツ感覚が下敷きにあるのではないかと思う。スーツの形はしているが素材はスポーツ素材、コーディネイトもスニーカーやTシャツ、パーカを合わせるというところにそのスーツ感覚が表われている。

 

一方、40代以上の世代は、ビジカジスタイルをワーキングやアメカジ、ミリタリーなどで解釈しているため、ボトムスにはジーンズやワークパンツ、ミリタリーパンツなどが用いられているのではないかと見ている。

 

 

かれこれ19年前から仮面ライダーシリーズを見続けているが、今年秋から始まった仮面ライダーゼロワンの主人公はテクノロジー会社の若社長という設定だが、劇中で一人ビジカジスタイルを着続けている。

その着こなしは、上下スーツにパーカ、蛍光イエローのスニーカーである。

 

 

蛍光イエローのスニーカーは変身後の姿にちなんでいると考えられる。

これは明らかにスポーツを基調としたビジカジスタイルである。パーカとスニーカーがそれだといえる。

 

仮面ライダーシリーズの私服は結構、その時々のトレンドが強く表わされていて、11年前の仮面ライダーキバに登場する仮面ライダーイクサに変身する名護さんという人の私服はシャツ+ネクタイ+ジャケット(夏場はベスト)+ジーンズ+革靴だった。

これは当時のインポートジーンズブームでカッコイイとされたスタイルで、今の40代以上のビジカジスタイルの源流となっている。

 

 

で、何が言いたいのかというと、若い世代にビジカジも含めたカジュアルを売りたいのなら、スポーツテイストという切り口が必要なのではないかということである。そこをどこかに取り入れないとマスからは支持されにくい。

例えばライトオンがいまだに「アメカジ強化」「ジーンズ強化」を打ち出しているが、40代以上のマスに対して売るのであればそれで構わないが、若い層を取り込みたいと考えているなら、スポーツテイストをどこかに取り入れる必要がある。それはジャージを売れとかそういう即物的なことではない。

「スポーツの解釈」を取り入れたアイテムやスタイルを提案する必要があるということで、ジーンズカジュアルチェーン店がそろって苦戦を強いられているのは、アメカジ志向が強すぎるからではないかと思う。

ルルレモンが提唱するようなアスレジャースタイルは日本ではマスに広がらないと思うが、スポーツの解釈を取り入れたスタイルやアイテムはその利便性の高さ、快適性から大きな広がりを見せていると感じる。

 

 

 

仮面ライダーゼロワンの飛電ゼロワンドライバーをどうぞ~

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