
アパレル業界はAIを気候・気温分析に用いては?
2019年11月13日 ファッションテック 1
11月に入っても高気温が続いている。
明日から少し気温が下がるようだが、週間天気予報を見る限り、大阪の最高気温は18度くらいなので平年と比べてもまだ高めな気がする。
たしかに朝晩は少し冷えるようになったがそれとても平年よりも高めに感じられる。当方はまだ、長袖シャツの上に薄いアウターを羽織る程度で苦にならない。
一方で、山間部に住む人から話を聞くと、カメムシが大量発生しており、冬の寒さは厳しくなるみたいだという。カメムシが発生した年の冬はだいたい寒さが厳しい。
11月半ばでこれほどの暖かさだから、恐らく急激な寒波が来るのだろうと思う。
この気温なので正直なところ冬物の服を買う気がない。
すでに値下がりしているアイテムも多数あるが、買ったところであと1ヶ月くらい寝かせなくてはならないのかと思うとわざわざ買う気にはならない。
アウター類はそういう覚悟がつきやすいが、ウールのセーター類はなかなか買おうとは思えない。なぜなら、この気温だと恐らく11月中は着用できないだろうから、着られるとしても12月からだろう。下手をすると12月中旬以降まで着用できないかもしれない。(高気温が続くと)
例えば、ユニクロのアンダーソンコラボだが、発売されたばかりにもかかわらず、早速値下げが始まっている。セーター類は1000円値下がりした。
ウールのセーターは大好きなので1枚くらい買おうかと思うが、どうせ暑くて着られないことは分かっているから、買わずにいる。
もっと寒くなってから買っても遅くはないと思ってしまう。
洋服の先物買いが減ったといわれるが、なるほどその通りだと思う。
当方もほとんど先物を買わなくなった。冬物に限らず夏物も同様である。
3月の肌寒い時期に半袖を見ても、どうせ着用するのは2か月先だと思うとわざわざ買う必要性を感じない。
加齢のせいなのかどうかはわからないが、とにかく何か月間か買った服を寝かせておくのが嫌なのである。
それでもツイッターのファッション系の人の書き込みを見ていると、季節の先物を購入している。やっぱり好きなのだろうと思う。愛好家なのだろう。
しかし、愛好家の嗜好は一般消費者とは大きくズレる。
どの道でも同じだが、愛好家の好みを一般消費者は理解できない。なぜあんな茶碗が何百万円もするのか?なぜ、10万円もするνガンダムのおもちゃが売れるのか、一般人には理解不能である。
経験だとか、コトだとか、シチュエーションだとか、さまざまな言葉を使って業界は服を売ろうとするが、人が服を買う理由は寒いから暑いからという部分が大きい。
もちろんデザインとかTPOとかで左右される要素はあるが、いくらかっこよくても、真夏に革ジャンは着ないし、真冬にサマーウールのスーツは着ない。なぜなら、苦痛だからだ。
真夏に革ジャンを着ているのはドーベルマン刑事くらいである。
ある方に言われて納得したのは、人は、寒いから服を着るし、暑いから服を脱ぐ、それ以上もそれ以下もない。ということ。 https://t.co/6mVMUrlHzO
— ハラヤスト@毎日着てしまう服を考えるしごと (@yasutohara) November 10, 2019
オールユアーズの原康人さんのこのツイートがその通りではないかと思う。
最近は、アパレル業界は自分で考えることを放棄したいのか、AI(人工知能)がすべてを解決してくれるのではないかという甘い他力本願が目立つようになった。
残念ながら、今のAIは、甘い他力本願が想像するような万能の機械ではない。
アニメや特撮や漫画には、自律型AIが多数登場してさまざまな難問を解決してくれるが、現実のAIはそこまで進歩していない。
仮面ライダーゼロワンには、人間型ロボット「ヒューマギア」が登場していて、自律してさまざまな仕事を能動的にこなしているが、そんなものは現実には存在しない。
需要予測とか在庫処理とかそんなものは本来はAIに頼らずとも、人間がきちんと管理すれば済む話である。
AIを使って在庫削減とか言ってる大手アパレルS社があったが、そこの商品は毎シーズン大量にバッタ屋に入荷している。AIを使って在庫削減した結果がこれだろうか?(笑)
大量のデータを圧倒的な速さで読み込めるAIの活用法としては、気温・気候・天候分析ではないかと思う。2018年1月・2月は記録的寒波が襲来してダブついていた冬物の在庫をさばいてくれたが、例えば、あの寒波はイレギュラーだったということをAIなら弾き出せたのではないかと思う。
某R氏のように、2018年のイレギュラー寒波に引きずられて、2019年頭に、大量に冬物をダブつかせるようなヘマをAIならばしないのではないか。
アパレルメーカーも百貨店もチェーン店も売れなければ「天候・気温が不順で」と説明するが、過去20年間毎年そのセリフを聞いている。となると、それは「不順」ではなく「正常」である。
売れない言い訳として「気温・気候」を用いるなら、なぜそこの分析にカネをかけないのか不思議でならない。
そんな仮面ライダーゼロワンの変身ベルト、飛電ゼロワンドライバーをどうぞ~
アパレル業界ってバブル期の老害がやれば売れた時代の感覚で素人丸出しだから、もちろん自分らには何かの能力もないし、併せて何かの能力に価値を見出す思考も、投資する判断もできないですよね。デザインした商品を作って売ろうとするのに、デザイナーから商品化に関わる内部にも外部の縫製さんにもお金払おうとしないまま来たのが現状。それはAIだろうが情報分析だろうが同じと違いますか?