人口が多い方にターゲットを合わせてみては?
2012年12月12日 未分類 0
先日、といっても3ヶ月くらい前になるが、阪神百貨店うめだ店の自主編集レディースジーンズ売り場「ジーンズハウス」を取材したことがある。阪神百貨店は何故かレディースジーンズ売り場が強く、ナショナルブランドの営業マンが必ずリサーチする売り場の一つだった。
その「ジーンズハウス」が昨年3月に売り場面積を60坪に縮小した。
もともとは100坪内外あったらしいので、40坪削減されたことになる。
通常、多くの場合、売り場面積を縮小すると、売上高は同じ割合で縮小するものだが、ジーンズハウスはパンツ類の売上高は落ちていないという。40坪削減したのはトップスコーナーを廃止したためだ。
阪神百貨店の「ジーンズハウス」の顧客層は20代~40代の女性。
20代でもトレンド最先端というよりはちょっとカジュアル系の人が多い印象がある。
この売り場を最も支持しているのは30代・40代女性だろう。
昨今、ジーンズ不振、とくにレディースジーンズ不振と言われているが、やはり30代・40代女性のジーンズ支持率は高いといえるのではないか。
ここの売り場だけを切り取って言いきってしまうのは、いささか早計かもしれないが、そういう傾向があることは間違いないだろう。
トレンドアイテムとして打ち出すためには10代・20代女性の支持が不可欠であるため、多くのブランドは若い層を取り込もうと躍起になる。それは当然の策なのだが、ことジーンズに関して言うなら、30代・40代をメインターゲットにしてみてはどうだろうか。
10代・20代の若い女性はレギンス、タイツとショートパンツ、スカートとの組み合わせの支持が根強い。
夏場になるとワンピースがここに加わる。
ジーンズを毛嫌いしているというよりは、むしろ「ジーンズに関心が無い」ように見える。
毛嫌いしているなら、悪い意味で関心があるわけだから、逆転させることは不可能ではない。
けれども「無関心」の人に関心を抱かせる方が難しい。
それに冷静に考えてみれば、10代・20代よりも30代以上の方が圧倒的に人口も多い。
何も10代・20代という「狭き門」で競争する必要はないのかもしれない。