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南充浩 オフィシャルブログ

中価格帯の再構築は可能では?

2012年12月10日 未分類 0

 アパレル業界でも「ユニクロ以外のジーンズを探すと1万円を越えてしまう。価格差がありすぎてちょっと上のゾーンは買いにくい」とおっしゃる方がおられる。
ユニクロのジーンズは定価3990円で、それ以外のジーンズを買おうとしたときに1万円オーバーの物しかないというわけである。
たしかに3990円と1万円越えだとちょっと価格差がありすぎる。

同じ繊維・アパレル業界と言っても全員がジーンズに詳しいわけではない。
市場を見渡せばポイントなどの国内SPAブランドや、ビームスなどのセレクトショップの自主企画ジーンズ、ライトオンなどの専門店の自主企画ジーンズなど中価格帯の商品はいくつもある。価格帯もだいたい5000~9800円の中価格帯に収まる。

「この辺りの商品を買えば良いじゃないか」と思うのだが、アパレル業界の方でもあまり印象に残っていないのだから、どうも一般的な認知度は低いのかもしれない。

先日、某大手コンサルタント事務所から「ジーンズ中価格帯の今後の見通し」について意見を求められた。
以前にも書いたが、「ジーンズ不振と言っても30代半ば~50代の男女のジーンズ支持は根強いので、この年代に向けての中価格帯再構築は有効ではないか」と答えた。

昨今、ジーンズ不振というものの、10代・20代の若い層の支持が減っただけで、30代半ば~50代は相変わらずジーンズ着用者も多い。メンズだけで言うなら30代・40代向けのファッション雑誌は毎号ほとんどジーンズ特集に近い内容になっている。それだけジーンズに関心を示す読者が多いのだろう。
一方、10代・20代だとメンズならチノパンやカーゴパンツ類が主流で、レディースだとレギンスやタイツをショートパンツやスカートに合わせるレイヤードが主流だ。この傾向はかれこれ4年以上続いてるのではないか。

「ジーンズの価格も二極化」と言われることが多いが本当にそうだろうか?と思う。
2007年半ばまで盛り上がっていた欧米からの高額インポートジーンズだが、最近だと1万9000円くらいがボリュームゾーンになっている。2005年、2006年あたりだと2万9000円や3万9000円という価格帯も珍しくなかったが、その当時と比べると1万円くらい価格が低下した印象がある。

2万9000円とか3万9000円とか高止まりのままで良いなら、「ヤヌーク」はわざわざ日本でライセンス生産させることはなかっただろう。
2008年からカイタックインターナショナルが「ヤヌーク」の国内ライセンス生産を行っており、これにはシルエットやサイズ感を日本人仕様にするとともに価格引き下げの目的もあった。ライセンス生産により、販売価格の下限が1万9000円内外にまで引き下げられている。

ユニクロの3990円のジーンズは値段の割に品質が良く、コストパフォーマンスに優れているものの、所有するジーンズがすべてユニクロになるのも「何だかな~」と感じる消費者は多いと聞く。
筆者だってタンスの中身が全部ユニクロになるのはかなり抵抗を感じる。

そういう観点から見ると、中価格帯の再構築は可能だと思うのだが、目立った取り組みはあまりない。
個人的にはジーンズナショナルブランドはそこに活路を見出してもらいたいと思うのだが。

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