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南充浩 オフィシャルブログ

飽和点に達したユニクロ

2012年7月18日 未分類 0

 国内のユニクロが不振だとされている。
個人的には不振というよりは伸び悩みではないかと感じているのだが、原因は

1、規模的に飽和点に達している
2、大量生産によるコスト引き下げでベーシック品を安く売るというビジネスモデルの限界

の2点にあるのではないかと考えている。

この2点についてメディアではあまり触れられたことがないと記憶している。
指摘すると何か不都合なことが起きるのだろうか?

それはさておき、先日、この2点と客数減の深刻さについて言及した記事が掲載された。
もう読まれた方も多いかもしれないが、念のためご紹介したい。

国内不振のファーストリテ、1億総ユニクロ化で曲がり角
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE86B02820120712?pageNumber=1&virtualBrandChannel=13848

ロイターの記事である。
以下に引用する。

日本人のほぼ全員がユニクロ製品を着るようになった今、定番服を安く売るビジネスモデルは曲がり角に来ている。同社は銀座に続き、国内で旗艦店を増やす方針だが、客数の減少に歯止めがかからない中での大型店の展開は、経営に致命傷になりかねないとの指摘も出ている。

<日本人の90%超がユニクロユーザー>

「成長市場として海外に軸足を移しており、国内ユニクロの月次に一喜一憂しないで欲しい」。
同社幹部はそう不快感を示すものの、このところ月初に国内ユニクロ既存店売上高の不調が発表されると、翌日の株価が下落するというパターンが繰り返されている。
ファーストリテイリングの営業利益は国内ユニクロ事業が約80%を占めており(2012年8月期計画)、国内の不振を受けて市場がネガティブに反応するのはやむを得ない。

苦戦の最大の要因は客数の減少だ。12年8月期は10カ月が過ぎた時点で、客数が前年同月を上回ったのは2カ月しかない。あるアパレル関係者は「(ユニクロの)特徴はベーシックな服。すでに国民の約90%超が何らかのユニクロ製品を保有しているとも言われており、目立つヒット商品が出ない中で、購入する客が減っているのは当然」と指摘する。

とのことである。

筆者もそうだが、肌着・靴下・雑貨を含めてユニクロ製品を持っていない日本人はほとんどいないのではないか。一説には96%の日本人が何らかのユニクロ商品を所有しているという。
これだけ行き渡れば、需要は落ちて当然である。しかも、ユニクロは2年ほど前からベーシック路線に回帰しており、商品に目新しさがない。

これに対して記事は

マーケティングを専門とするコア・コンセプト研究所の大西宏CEOは「消費は回復しており、今ままでのユニクロのビジネスモデルが合わなくなっている」と語る。「ユニクロのビジネスモデルは消費者が求めるこまかなトレンド変化には対応できない。この病は根深い」と指摘する。

とのことであり、まったく同感である。

以前にも書いたことがあるが、2009年春にユニクロは「UJ」と銘打ってジーンズを大幅強化した。
ジーンズのトレンドが終わって1年半以上が経過していたにも拘わらずである。
当然、UJは失敗し、路線変更を余儀なくされた。
2009年からはジーンズではなく、チノパンがトレンドアイテムに浮上していた。
原料の買い付けから製造を行うのでリードタイムが長いユニクロだが、半年後には修正できるだろうと当時考えていたのだが、2009年秋になってもチノパンの強化は実現しなかった。

通常のアパレルなら半年あれば製品の路線変更は可能である。
ユニクロがチノパンを強化したのは2010年になってからだったと記憶している。
ユニクロの小回りの効かなさが白日のもとに晒された一件ではないだろうか。

ユニクロは今後も大型店化を進めるというが、5層以上の大型ビルを埋めるほどの商品ラインナップはないのではないか。個人的には現在の心斎橋店(地下1階、地上4階)の規模が適度だと感じる。

新しい銀座店は12層だが、どのようにしてフロアを埋めているのか疑問だったが、各フロアの面積がそれほど大きくないと聞き、納得した次第である。

記事では最後に大西氏が

「活路は海外に求め、行き着くところまで来た国内は縮小均衡で、効率化を求めたほうが良い」と、戦略の転換を促す。

と提案しておられるが、適切だと思う。

筆者は企業規模が無限に成長することはありえないと考えている。
当然、ユニクロが無限に成長することもありえないと見ている。

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