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南充浩 オフィシャルブログ

チノパンブームなのにドッカーズは再上陸しないの?

2012年7月10日 未分類 0

 ときどき思い出したかのように古着屋を覗くことがある。
しかし買い物をしたことはあまりない。なぜなら古着はあまり好きではないからだ。
とくにTシャツとパンツがいけない。
両方とも素肌近くに身に着ける物なので、前の持ち主を想像してしまう。
「すね毛ボーボーで熊みたいな足のオッサンが穿いていたらどうしよう」とそんなふうに思う。
まあ、これは想像過多なのであるが、苦手なものは苦手だ。

そんな中で「ドッカーズ」のチノパンが並んでいるのを見つけて、懐かしかった。
そういえば、ブランドの存在すら最近では忘れていた。

「ドッカーズ」はリーバイスが展開するチノパンブランドである。
日本にも一時期上陸して百貨店平場やジーンズ専門店などで販売されていたが2007年ごろ撤退した。
今では日本市場には、かつて「ドッカーズ」があったという痕跡すら残っていない。

アメリカンなチノパンなので、現在の日本のトレンドとは少し異なる。
オフィスでも穿けるようにという設定だが、体格の大きなアメリカ人に似合うようにゆったりとしたシルエットが多い。

しかしである。

日本市場は2009年ごろからチノパンがトレンドアイテムの一つとなり、ブルージーンズは苦戦している。
とくにジーンズ専業メーカーは厳しい。

それを考えたとき、リーバイスはどうして「ドッカーズ」を再上陸させないのかと、疑問を感じた。
売りにくいブルージーンズをあれこれこねくり回して市場に提案するよりも、ドッカーズをトレンドに適合するようにアレンジする方が簡単ではないのか?
もちろん、当時のそのままの商品では日本では売れないことはわかりきっている。

苦労して「ジャパンメイド」を作ってみたり、吸水速乾の機能繊維を混ぜてみたり、保温発熱繊維を混ぜてみたりとこんなことをしてまでブルージーンズに執着する必要があったのだろうか?

一番売りやすい物を売るのが良かったのではないか?と今にして思う。

幸いにして、今秋冬からブルージーンズ人気が復興しそうな気配はある。
ただし、今度のブルージーンズ人気の一つの柱はジャージデニムが担いそうである。

結果論だが、ドッカーズの日本撤退は少し早まったような気がしてならない。

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