こういうプロモーションもアリではないか
2012年6月14日 未分類 0
先日、ニットブランド「フラムクリップ」の展示会にお邪魔した。
最近は業界紙以外の媒体にも引っ張りだこである。注目されているのはそのユニークな集客方法とプロモーションである。
今回のプロモーションのキャッチは「オクドナルド」。
御想像のように「マクドナルド」のパロディーである。
社長が奥ノ谷さんなので「オクドナルド」。特徴は1年のうち350日くらいを短パンで過ごしていること。
もちろん真冬でも短パンである。(おそらくプライベートでは真冬はフルレングスパンツを穿いておられるはず)
ニックネームは「短パン」。
真冬は短パンの上からロングコートを羽織っておられので、ちょっとした変質者にも見える。
プロモーションのキャッチは毎回変わるが、社長のお名前である奥ノ谷か、ニックネームの短パンかのどちらかに引っかけておられる。
今回は「オクドナルド」だったが、「オクデミー賞」のときもあったし、「短パン(ユニクロの暖パンのパロディー)」のときもあった。
(衣装は自作らしい・・・・)
前回の東京展から、社長を囲む懇親会「おっくんとカンパイ」を開始して、今回は大阪でも開催された。
筆者は参加していないが。
この懇親会は、希望者なら誰でも参加できる。だから取り引き先である小売店も何店舗も参加している。
とうぜん、小売店同士の経営者は別である。
所謂、同業他社が仲良く参加するのである。
この懇親会は意外なことに好評なのだが、中には「値入率とかバレると嫌だから」と参加しない小売店もあるという。気持ちはわからないではない。
しかし、冷静に考えれば懇親会に参加せずとも、個別の商談の中では結構その手の情報は筒抜けであるのであまり神経質に考えない方が良いのではないか。
このプロモーションと集客方法を見てどう感じられるだろうか?
「面白い」と感じられる方もおられれば、「ふざけ過ぎてる」と不快感を示す方もおられるのではないだろうか。
しかし、世界的な超一流ブランドならクールに構えていても人は集まるかもしれないが、通常の中小アパレルがいくらカッコ付けてみても人は集まらない。
もちろん、ブランディングの手法は様々ある。
クールにし続けるというのもありだろう。ただし、その姿勢を貫き通して集客できるようになるまでには数年以上の年月がかかる。
それと、極端な言い方をしてしまうと
「商品自体は超高級品であろうと、無名ブランドであろうとそう大差はない」のである。
現在の店頭の商品を見てもらえればわかると思うが、
百貨店に並ぶ「そこそこ高い服」と、低価格SPAブランドの服にそう大きな違いはない。
バブル期のように安い服がどうしようもなくダサくて粗悪品であるという状況ではない。
ブランドタグが違うかどうか、価格が違うかどうかである。
それよりも違う方法で集客して認知を高める方が近道だ。
奥ノ谷社長の場合は、それが「楽しさ」であったり懇親会であったりということである。
アパレル、ファッション業界の主流ではないかもしれないが、ナチュラル感やファミリーテイストを売りにするブランドであるなら取り入れてみても損はない手法ではないだろうか。