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南充浩 オフィシャルブログ

昨年綿花高騰で、今年は綿花暴落?

2011年12月7日 未分類 0

 しばらく、綿花の価格のニュースを耳にしないと思っていたら、中国の綿花相場は価格が暴落しているそうだ。

アパレル製品値下げ 夢のまた夢 綿花暴落も家賃・人件費高騰
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/111201/mcb1112010503009-n1.htm

今年に入って値下がり傾向が続く綿花価格。下落幅は昨年比で最高40%にまで達した。しかし、アパレル製品にその恩恵が及んでいる様子はなく、「服の値段は去年よりも高くなった」というのが消費者の実感だ。

アクス綿の出荷シーズンを迎えている新疆ウイグル自治区。現在キロ当たり8.6元(約105円)のアクス綿は、一時8元まで下落。綿花農家を営む劉さんは「今年、綿花栽培は儲からない」と諦め顔だ。

とのことである。

たしか昨年の秋以降は毎週のようにニューヨーク相場で綿花価格が史上最高値を更新していた。
一昨年の2倍強にまでなり、アメリカ南北戦争以来の最高値を何度か更新したことを記憶している。

この記事の綿花価格は中国市場のものなので単純比較はできないだろうが、昨年よりも40%減ということは、一昨年よりもまだ少し高いくらいではないのかと推測する。

ただ、記事にもあるように中国は人件費が毎年15%ずつ上昇しており、材料原価が少々安くなっても製品価格には反映されない状況が続いている。中国政府は「所得倍増計画」を打ち出しており、人件費の上昇はまだまだ続くので、製品価格は今後も上がる一方だろう。

こうなると、早晩、中国は生産地ではなく消費地となる。
すぐさま、中国の生産工場が無くなることはないだろうが、繊維関連の工場は徐々に東南アジアシフトを強めていくだろう。

昨年、綿花の価格を吊り上げていたのは、主に投機マネーだという。
株式や為替への投機は「勝手にやってくれ」という感想しかないが、綿花だとか小麦だとか大豆だとか羊毛だとか、生活必需品への投機は止めてもらいたい。
これまで、くだらない投機マネーのおかげで、食料品が一時的に値上がりしたり、日用雑貨品が値上がりしたりした。
日本国内の衣料品は値上げできる要素がないので、綿花や羊毛が高騰すると、製品価格は据え置きにして使用素材の質を落とすことで対応している。

実際に今秋冬の店頭に並ぶ商品を見てもらいたい。
これまで綿100%だったスエットが綿65%・ポリエステル35%に変わっている。
綿100%Tシャツの生地が薄くなっている。
ウール100%だったセーターが、ウール70%・アクリル30%に変更されている。

これまで13・5~14オンスがだった定番デニム生地が、何時の間にやら12・5オンスが定番デニムに変わったことさえ、トレンド要素以外にも、綿花高騰のあおりがあるのではないかとさえ邪推してしまう。

どこかで投機マネーを規制することも必要ではないのか。
「自由化」「グローバル化」にはうんざりさせられる。

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