イオンの「ルームダウンジャケット」のテレビCMは秀逸
2011年10月13日 未分類 0
薄型ダウンジャケットが市場に溢れている。
以前にも書いたように、過度な軽量化追求は消費者に何のメリットももたらさず、製造側・販売側の自己満足に過ぎない。
重量で言えば、400グラム以下になれば重さはほとんど感じない。
400グラムから15グラム軽くしようが、20グラム軽くしようが着用者にはあまりわからない。
先日から、イオンの薄型ダウンジャケットのテレビCMが開始された。
このテレビCMはなかなか秀逸であると思う。
ユニクロよりもよほど上だ。
イオンは「ルームダウン」という切り口で提案している。
今冬も続く節電対策用品として、暖房を点けていない室内で、暖かく過ごしてもらうための軽量ダウンジャケットという位置付けだ。
薄いので家事をしていても、読書をしていても邪魔にならないという生活シーンを映し出している。
そもそも薄手のライトダウンジャケットは、冬山登山のインナー用途として開発された経緯がある。
保温性を高めるために、アウターの分厚いダウンジャケットの中に、さらに薄手のダウンジャケットを着込むのである。
映画「探偵ガリレオ 容疑者Xの献身」の中で、冬山登山の山小屋で福山雅治さんと堤真一さんがくつろぐシーンがある。その際、暖房を点けた室内で、福山雅治さんは薄手のダウンを着てコーヒーを飲んでいる。
これが本来のライトダウンジャケットの使用方法である。
イオンの「ルームダウン」提案は、薄型ダウンジャケット本来の使用方法に忠実であるとともに、今冬の節電対策も提案しており、非常に優れたテレビCMであると思う。
反対にユニクロの「ウルトラライトダウン」のテレビCMはオッチャンとオバちゃんが多数登場して「軽い」を連発するにとどまっており、「軽さしかセールスポイントが無いのかよ!」と突っ込みたくなるような出来栄えである。
真冬の野外で作業するのであれば、わずか199グラムのペラペラのウルトラライトダウンよりも、ユニクロの9990円の通常のダウンジャケットを着用した方がよほど適している。
量販店の衣料品のテレビCMはあまり評価できる物がなかったのだが、イオンの「ルームダウン」提案のテレビCMには拍手を贈りたい。