お手頃価格でみんながファッションを楽しめるならそれが最高だろ
2018年4月23日 お買い得品 1
金曜日にユニクロとJWアンダーソンコラボの2018夏物が発売された。
メンズのアシンメトリーボーダー柄Tシャツは意外に生地が分厚く、原材料費にカネかかってんなあという感想だ。
あと、スタンドカラーのロング丈シャツは値下がりしたら買いたいと思った。
せっかくなので、390円のボーダー柄靴下を2足買った。
全部で6色くらいあったが、黄色のボーダーとマルチカラーのボーダーを選んだ。
まだ試し履きしていないのでレビューはまたの機会にしたい。
靴下というのは意外にコーディネイトでも重要になる。
特に、ズボン丈が短めな近年は、靴下が目立ちやすい。
これが2005年頃の裾を引きずるようなブーツカットブームの時なら靴下なんてコーディネイトに必要なかった。
なぜなら靴を脱いで座敷にでも上がらない限り、靴下なんて見えないからだ。
しかし、今はズボン丈が短めだから靴下は常に見えている。
それゆえに、靴下がコーディネイトの要となることが増えた。
極力目立たない黒無地や紺無地にするもよし、派手な色柄でアクセントにするもよしだ。
何色かあったがこの2色を選んだ理由は、赤のボーダーは今春に無印良品で200円に値下がりした靴下を買っていたからだ。
無印では200円に値下がりした赤ボーダーとグリーボーダーを1足ずつ買った。
こちらはすでに履いているが、履き心地は極めて良い。綿素材で薄すぎず分厚すぎずである。
通常値下がりした靴下は安物臭い生地が多いが、これが200円に値下がりしているのがすごいと思う。
また、ユニクロアンダーソンのボーダー靴下も390円でこの配色の商品が買えるのがすごいと思う。
現代は、「安くて見映えの良い商品」で溢れていると思う。
自分が若い頃の25年くらい前を考えるとなんとも消費者の立場とすれば羨ましい時代だといえる。
ところが、衣料品業界には「低価格衣料品の出現は許せない」と息巻く既得権益者が数多くいる。
この手の人間は幅広い年代にいるのだが、中でも中高年のこの論者はこれまでさんざん高い服で儲けてきた既得権益者である場合がほとんどだ。
反対に年若いこの論者は、単なるイシキタカイ系か、自分のブランドが売れないことへの八つ当たりをしているか、のどちらかといえる。
まあ、たかが服なんで、だれもがそれぞれ自由な意見を持っていれば良いと思うのだが、個人的には「見映えの良い低価格品」が出るのは自然の流れであるとともに、それなりに好ましいことだと思っている。
理由は誰もがファッション品に手を出しやすくなるし、誰もが安値でファッションを楽しめるからだ。
先日、ユニクロとコラボをするジョナサン・アンダーソン(JWアンダーソン)氏のインタビューが各媒体に掲載された。
一番まともな感じのインタビューを掲載したのが繊研新聞だと思う。
ジョナサン・アンダーソンに聞く、ユニクロと組む理由
https://senken.co.jp/posts/uniqlo-jwanderson-interview-180412
この中でアンダーソン氏は低価格衣料品についてこう語っている。
ユニクロとの協業は、グローバルなプロジェクトということもあるけれど、何より僕自身がファッションの民主化の流れを信じているから。自分のブランドは小さいけれど、とても高い商品もある。でも本来、服は排他的なものではなくて、誰でも手にできる包括的な存在であるべき。
とのことでこの意見には個人的に賛成する。
そもそも、これまでのファッションは「選民思想」に近いもので覆われていた。
バカ高くて、よくわからないロジックのブランドの服をありがたがって着ている人たちだけがファッションエリートで、それを買わない・買えない大衆はダサいという一種の選民思想だ。
しかし、笑えることにこのファッションエリート(笑)たちの多くは、自分の食費や生活費を切り詰めてまでそういうブランドの服を買っていたのである。
ところが、ダサい大衆の方が、衣以外の生活は豊かだったりするのだから笑わせてくれる。
外野にいるオッサンたる自分としてはそれがすごくカッコイイとは25年前から到底思えなかった。
けれども当時は「ファッション業界ってそういうところだよね。だから嫌い」というあきらめもあった。
それよりも、食費や他の雑費もそこそこに支出して、その残った範囲内で見映えのする服を買えることの方が豊かな暮らしではないのかとずっと思ってきたし、今もそう思っている。
例えばユニクロアンダーソンやユニクロUなんていうのは、誰しもが買いやすい値段で、しかも品質・見映えともに悪くない。
そりゃ、中には「なんだこりゃ?」という色柄の商品もあるが、そんなのは他社ブランドだって同じである。
こちらの好みに合う物もあれば合わない物もある。当たり前の話だ。
それから、素人へのファッション指南で人気を博しているMB氏がしまむらグループのアベイルとコラボ商品を発売したがその際、ブログでこんな意見を述べておられる。
私は「おしゃれを手が届かないもの」にしたくありません。
「誰でもいつでもどこでも、法則さえ知れば自由に楽しめる」のがおしゃれです。
生まれ持った感覚もセンスも必要ない、
お金も時間も必要ない、
おしゃれは今までファッション雑誌やアパレルの世界で長く語られてきたような閉鎖的で限定的なものでは決してありません。知れば誰もが簡単に楽しむことができるものです。
そしてお金も感度も必要ないからこそ、もっと多くの人にこのファッションの楽しさを知ってもらいたい。
とのことで、アーバンリサーチやアダム・エ・ロペなどの有名セレクトショップとコラボをさまざましているにもかかわらず、アベイルなんていう低価格チェーン店とMB氏がコラボをする理由だ。
先ほどのアンダーソン氏とほぼ同じと言える。
この10年間ほど見てきて、「安物の服は許せない~」という人の多くは既得権益者である場合が多く、特に中高年層はほとんどが既得権益者である。その既得権益が破壊されているからなおさら声高に叫んでいるに過ぎないと当方は見ており、その声に耳を傾ける価値はないと思っている。
ユニクロUやアンダーソンコラボを見て「ファッションを殺す気か」と叫んだ年配の方がおられたが、そんなことでファッションは殺されなくて、殺されるのはご自分たちの既得権益に過ぎない。実にくだらない。
ときどき、アフリカのオシャレな人集団「サプール」が話題になるが、オシャレな人を特別視するほどにアフリカは貧しくてファッション衣料品が出回っていないともいえるのではないか。反対に日本や欧米で低価格トレンドブランドが生まれ、多くの人がオシャレを楽しんでいるのは、それだけ社会全体が豊かだともいえる。
今後、ますますファッションの垣根は低くなっていき、そのうちにこれまであったような特殊でクソみたいな「選民思想」は雲散霧消してしまうものだと期待している。
NOTEの有料記事を更新~♪
心斎橋筋商店街がドラッグストア街に変貌した理由とこれまでの変遷の推移
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n2eb0ac5ccb54
あと、インスタグラムもやってま~す♪
https://www.instagram.com/minamimitsuhiro
昨年9月下旬にブログの仕様を変えて、更新通知が届かなくなった方がおられると思いますので、お手数ですが、新たにRSS登録をお願いします
JWアンダーソンの本体ラインはこんな感じだよ~
すげぇなぁ・・・私、南サンを「革命家」として認定します
南サン:>低価格衣料品がぶっ殺す・ぶっ壊すのは
>ファッションではなく高齢既得権益者の既得権
恐ろしい事・みんながいいたくても言えない事を
端的な表現でいい切るから、南サンの文章は読む価値があります
ムリしてギャルソンやアルマーニ買ってた時代と
コラボ物のGUウニクロを誰でも買える時代と
どっちが良いといっても意味はないです
といっても、フルオーダーの服や、80年代のトップファッション
の価値を認めているあたりは、南サンもやはり「服好き」のうち
の1人なのでしょう