WCの2店舗閉店の告知手法に疑問
2011年8月11日 未分類 0
ウィゴーが展開するカジュアルブランド「WC」が東京の2店舗を閉鎖するという発表があった。
この発表に対して、自分も含めて多くの人々が抱いた感想は「売り上げが厳しいから閉店するんだな」というものだった。
とくにアパレル・繊維業界に近しい人ほどそのような感想を持っただろう。
若槻千夏「wc」が渋谷109店など2店舗を閉店……ブログで明かす
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110809-00000023-rbb-ent
以下に引用する。
タレントの若槻千夏がプロデュースするアパレルブランド「wc」の2店舗が、8月中に閉店することがわかった。公式ブログで報告している。
「みなさまにお礼と報告」と題した8日付けの日記。「みなさまに大切な、もしかしたら残念なお知らせがあります」として、渋谷109のwcが8月31日に、原宿WEGO内のwcが8月21日に閉店することを明らかにした。閉店の理由は明らかにしていない。
109は若槻が憧れていた場所だという。「10年前に109のカリスマ店員になりたくて109に行き、その憧れていた地でスカウトされ今の事務所に入りました」と、自身がタレントになったきっかけの地でもあったようだ。それだけに閉店のショックは隠せない。「そんな109とお別れするのはとても悲しい事だけど、その悲しさを希望に変えてこれからも頑張ります」としている。
さて、この記事を読まれてどのように感じられただろうか?
前向きな理由での閉店と捉えられる方は少ないのではないか。
しかも「理由を明らかにしていない」となれば、「業績が厳しい」か「重大なスキャンダルがあった」と受け取る方がほとんどではないかと思う。
「WC」の製造に携わっているいくつかの業者に状況を尋ねてみると、意外な答えが寄せられた。
「売れ行きは絶好調。詳細は知らないが、ブランドをさらにグレードアップさせるための閉店と聞いている。後ろ向きの撤退ではない」という。
まずは一安心である。
今回の閉店騒動について、
広報の手法として今回はマイナスではないかと感じる。
まず「閉店」を報告し、理由は明かしていない。
さらに、今後グレードアップすることも明かしていない。
これでは「後ろ向きの撤退」と捉えられても仕方がない。
もしかすると、ウィゴー側は「サプライズ」を狙ったのかもしれない。
また、悪い噂を先行させることで、次の展開へ注目を集めようとしたのかもしれない。
気持ちはわからないではないのだが、やはり、広報の手法としては疑問が残る。
ここはスタンダードに「新しい展開に入るために、2店舗を閉店します。スケールアップして戻ってくることをお約束します」とでも報告するべきだったのではないだろうか。