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南充浩 オフィシャルブログ

米国でアスレジャーブランドがジーンズに新規参入しているという話

2026年4月15日 ジーンズ 0

好調な分野やアイテムが生まれれば、すぐに追随した類似品が発売される。

特に衣料品市場においては、この傾向は昔も今も変わらない。2020年のコロナ禍でいえば、ゴルフウェア、アウトドアウェアあたりが新規参入で賑わっていた。

2023年のコロナ自粛明けからキャンプもゴルフも勢いを失ったと報じられている。ついでにいうと、バイク、釣りもコロナ自主期間中のような勢いはないと言われている。

 

 

2024年からだとリカバリーウェアだろう。ファッション衣料で「まとまった売れ筋アイテム」が見えにくい中、リカバリーウェアはワークマンの参入もあって好調に見える。そのため、いまだに新規参入の報道が相次いでいる。ついでにいうと、某大手サイト経由で「これからリカバリーウェア業界に参入しようと考えているのですがどうでしょうか?」という質問メールが先日届いた。正直なところ、レッドオーシャンで勝ち目がないと思うのでそのように返信しておいた。

 

 

このような傾向は我が国特有の業界施策なのかと思っていたらそうではないようだ。

欧米でもこの「後追い」傾向は変わらないようだ。先日、こんな興味深い記事を拝読した。

アクティブウエア勢が リーバイス を脅かす。アスレジャー鈍化でデニム市場参入加速

  • アクティブウエアブランドが相次いでデニムコレクションを発売し、市場参入が加速している。
  • アクティブウエアの成長が3〜5%に鈍化する一方、デニムの成長率は0.7%から2%に上昇した。
  • 専門家のあいだではアクティブブランドのデニム参入の成否について意見が分かれている。

 

とのことだ。

この記事は米国市場について書かれてある。米国でも「後追い」は変わらない様子で、ジーンズが好調に転じて、アスレジャーの伸び率が鈍化したためにアスレジャーブランドがジーンズに新規参入しているという内容である。

3月に、アクティブウエアブランドのファブレティクス(Fabletics)が初のプレミアムデニムコレクションを発売し、ヴオリ(Vuori)は2025年9月にメンズデニム市場に参入したのに続いて初のウィメンズデニムコレクションを発表した。

彼らは近年デニムコレクションをリリースしたルルレモン(Lululemon)やハララ(Halara)などのアクティブブランドに加わることになる。

とのことである。

 

 

当方からすると「ルルレモンのジーンズ」なんて別に欲しいとは思わない。

いわゆるオーセンティックな綿100%ジーンズだとしたら完全に要らない。一方、スポーツブランドとしてのスタンスで、吸水速乾ストレッチジーンズみたいな機能性ジーンズを開発したのであれば、1度は試してみたいと思う。

この記事にはどのようなジーンズなのか詳細が触れられていないので、その辺りは全くわからない。

 

 

スポーツブランドがジーンズに参入する理由として記事では

ボストン・コンサルティング・グループ(Boston Consulting Group)のデータによると、アクティブウエア全体はまだ成長しているが、今後3年間の成長率は3〜5%と予測されている。これは2020年代初頭の2桁成長率を下回る数字だ。

一方、デニムはアクティブウエアの台頭に伴う成長鈍化を経て、より健全な成長を遂げている。市場調査会社ユーロモニター(Euromonitor)によると、デニムの成長率は過去1年で0.7%から2%に上昇した一方、アクティブウエアは同期間に3%から2%に低下した。

 

とある。

 

調査会社によって数字は少しずつ違うようだが、アクティブウェアの伸び率が鈍化した一方で、ジーンズの伸び率は回復している。そのため、アクティブウェアとしては成長市場であるジーンズに参入するというわけである。

ただ、例えば記事中で触れられているユーロモニターの調査だと、デニムの成長率は0・7%から2%に上昇、一方、アクティブウェアの成長率は3%から2%へと低下しているのだが、当方からすると、絶対にデニムに参入すべきだというほどの伸び率でもないと感じるし、アクティブウェアに見切りをつけるほどの低下でも無いように感じる。どちらも成長率2%で並んでいる状態である。

まあ、しかし、経済成長に貪欲なアメリカ企業としてはデニムに参入したくなるのだろう。

 

 

 

 

このアクティブウェア業界の動きに対して、賛否両論がある。

当方が読み比べた結果、どちらも一理あり、米国市場の雰囲気を知らない当方にとってはどちらが的中しそうなのかは皆目わからない。

面白いので両論を併記してみる。

 

まずは否定派である。

「アクティブウエアブランドは自分たちの領域にとどまるべきだと思う」と、スタイリストのアマンダ・ハラー氏は語った。

「アクティブウエアで新鮮な新しいアイデアを考え出すべきだ。デニム市場は飽和している。ここが一部のアクティブウエアブランドが苦戦するところだ。デニムを追いかけなくても、ワークアウトから日常着へとシームレスに移行できるアクティブウエアには、まだまだイノベーションの余地がたくさんある。多くの大手デニムブランドは、すでに自社の素材をより快適にする革新的な方法をすでに模索している」。

とのことだが、これはこれで筋が通っている。

 

 

 

次に賛成派である。

 

「レギンスがほぼ10年にわたって定番パンツとなっているため、20代の人にとっては、典型的な老舗デニムブランドから買うよりも、アクティブウエアブランドからジーンズに手を伸ばすほうがより親しみやすいアプローチに見えるかもしれない」とソウィスロ氏は語った。

 

これもこれで一理ある。

 

果たしてどちらの意見が的中するだろうか。個人的には否定派の論理の方が的中しそうな感じがするのだが。アメリカ人の消費者心理はまるっきりわからないので、根拠は勘である。

 

 

今回の記事で、改めてわかったことは「後追い」は何も我が国の衣料品業界だけのことではなく、米国でも普通に日々起きているということだった。このようにしてマストレンドは生まれるということになる。

米国市場では果たしてアスレジャーブランドが企画製造したジーンズが売れるのかどうか注目してみたい。

 

 

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