イケアが国内でニトリに勝てないのは当たり前という話
2026年2月20日 企業研究 0
衣食住とされているが、当方はどれにも興味が薄い。
衣料は一応、仕事としてチラっとは携わっているのでそれなりに興味はあるが、45歳までほどにば強い興味は無くなっていて、無理をしてでも買おうという気は失せている。
食は必需品なのでそれなりに毎食選んで摂取しているが、SNS上でマウント合戦をしているような何万円の寿司とか何万円のコース料理とかそんなものには全く興味が無い。今後どれほど金持ちになろうとも(なれる可能性はゼロだが)食いたいとは思わない。
この2つよりさらに興味が無いのが住である。
実家に一人で住んでいるが、老衰して施設へ入るとき以外に手放す気は無いし、部屋の模様替えをしようとも思わない。インテリア・家具類についても同様に興味が無く、この20年間で家具を買ったことも無い。今ある物が壊れたら修理をするか買い替えるかするだけである。
家具と比べると家電製品の方がまだ買っている。9年前に洗濯機が壊れたので買い替えたし、6年前に壊れたのでエアコンも買い替えた。ただ、新しい大型家電を進んで買う気は無い。壊れた物を買い替えるだけである。ちなみに液晶テレビは17年前の物だが、週に1時間程度しか点けないのでいまだに壊れる気配が無い。4K?8K?そんなものは当方にとってはどうでもいい。
さて、そんな当方だが、何かの理由で家具を買うことになったら真っ先に頭に浮かぶのはニトリである。
なにせ国内800店強もあるからそこらへんで看板を見かける。おまけにそこそこ安い。となると、家具に全くこだわりがない当方のような層にとっては、ニトリで十分なのである。
ニトリじゃない家具店を選ぶとするなら、ニトリよりもコスパが高い家具店が現れたときだろう。
当方のような層にとっては、近隣に店舗所在地が複数思い浮かんで、おまけに価格が安いニトリこそ最も使い勝手の良い家具店になる。
先日、こんな記事が掲載された。
この記事を見るまですっかり存在を忘れていたイケアである。
イケアはなぜ、ニトリに勝てないのか 店舗を増やせず、新宿・原宿店も閉店した残念な事情(1/4 ページ) – ITmedia ビジネスオンライン
スウェーデン発の家具小売店「IKEA」の原宿店と新宿店が2月8日に閉店した。IKEAは初の都心型店舗として原宿店を2020年6月に開業、そこからさらに渋谷、新宿と拡大してきた。しかし今回の閉店で、都心部では渋谷店だけが残ることとなった。
もっとも、国内では商業施設内出店を含めて現在14店舗しか展開しておらず、新規出店を断念した事例もある。決算公告によると2025年8月期は48億円ほどの営業損失を計上し、近年の業績は厳しいようだ。ニトリ一強の国内で、開拓に苦戦している様子がうかがえる。
とのことだが、そりゃそうだろうという感想しかない。
イケアが国内のマス層需要の大部分を獲得できるとは思っていなかった。
イケアの日本上陸は2006年。メディアやシャレオツ業界人はかなり持ち上げていた記憶がある。2006年から2010年代前半までくらいが、メディアと業界人とイシキタカイ系のイケア熱がピークだったのではないかと記憶している。
しかし、この当時からすでに大手としてニトリは存在していた。ニトリが存在している以上、イケアが国内マス層の大部分を獲得できるとは当方は到底思えなかった。
その当時から挙げていた理由は2つある。
1、家具が組み立て式であること
2、店舗数が少なすぎる
である。この2点については、先の記事内でも理由として挙げられている。
価格がほぼ同じだったとして、完成品が売られているニトリとわざわざ組み立てなくてはならないイケアとどちらを選ぶ人が多いだろうか。圧倒的にニトリだろう。
ガンプラを組み立てるのが好きな当方だが、家具の組み立てなんてやりたくもない。もちろん、気分転換に1個くらいは組み立ててみることもあるだろうが、毎回組み立てたいとは全く思わない。それなら完成品を売ってくれるニトリの方がはるかに使い勝手が良い。毎回家具の組み立てなんてめんどくさくてやっていられない。
次に店舗数である。
鳴り物入りで開店した原宿店と新宿店が閉店して国内14店舗になった。国内にたったの14店舗しかない。
一方、ニトリは800店を超えている。どちらが行きやすく、普段から店の看板を目にしている人が多いかというと圧倒的にニトリである。
そうなると、わざわざ遠いイケアまで行こうという人がどれほどいるのか。よほどのファンくらいだろう。例えばイケアの大阪店だが、JRなんば駅からバスで30分である。当方なら、わざわざJRなんば駅まで電車で行って、そこからさらにバスで30分である。それなら自宅から30分くらいで行けるロードサイドのニトリに行った方がよほど時短できる。
20年前に鳴り物入りで上陸したイケアが14店舗のまま停滞し続けているのは極めて当たり前の結果といえる。
一方、業界にはイケアファンが少なからずおられる。家具の組み立ても苦にならないという人も多い。しかし、業界人の支持がマス層の支持とは限らないのはイケアの停滞ぶりを見れば一目瞭然だろう。業界の人は「オシャレ」であることを最優先にしているからイケアなのだが、マス層は業界人ほどオシャレであることにコダワリを持っていない。むしろオシャレ感はそこそこ(クソダサは論外だが)で利便性を最優先に考える人が多い。だからイケアはマス層には広がりにくい。
ちなみにイケアは中国でも今年1月に7店舗の閉鎖を発表していて、中国の不動産不況が最大の要因と見られているが、奇しくも日本では停滞が報じられたわけで、東アジアではイケアのスタイルは受け入れられにくいのではないかと当方は見ている。
イケアの大量閉店は中国から逃げ出す準備か…リスク大国を見限り始めた家具大手が狙う「次なるドル箱市場」(真壁 昭夫) | マネー現代 | 講談社
今後の国内イケアだが、14店舗のままで推移するのではないかと思う。
マス層には広がらないと言ったが、シャレオツ業界人やイシキタカイ系北欧ガーのみなさんには支持をされているので、その層に立脚できる規模が14店舗ということではないかと思う。
今後、大幅に店舗数を増やす確率はほぼゼロだし、店舗数を若干減らすことはあるかもしれないが、10店舗内外の店舗数を維持するだけの顧客層は獲得していると思われるから、そのまま停滞し続けるのではないだろうか。
イケアにニトリの牙城を崩すことは不可能だろう。
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