ドンキの「999円ジーンズ」はジーユーの「990円ジーンズ」の再来なるか?
2026年2月12日 お買い得品 0
個人的に注目したのがこの告知報道である。
ドン・キホーテから999円のジーンズが発売 顧客への「ありがとう」を価格に反映
ディスカウントショップ「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(以下、PPIH)が、税抜999円の「999 ジーンズ(サンキュージーンズ)」を2月13日に発売する。全国のドン・キホーテ系列店舗および一部を除くアピタ、ピアゴで取り扱う。
同アイテムは、膝から下にかけて丸みを帯びたトレンドのシルエットに仕上げた「バレルレッグジーンズ」と、どんなスタイルにも合わせやすい定番のシルエット「ストレートジーンズ」の2型を用意。メンズとウィメンズそれぞれS〜LLまでのサイズを揃え、カラーはネイビー、サックス、ブラック、グレーの4色をラインナップする。価格は各税込で1099円。初回は約9万本が入荷し、4月には第2弾としてワイドジーンズ、イージージーンズの発売を予定している。
とのことである。
この手の「激安〇〇」という話題を基本的にメディアは好むはずなのに、ドンキの税抜き999円ジーンズに関してはこのファッションスナップドットコム以外の報道が無い。不思議である。
報道が少ない理由はわからない。この税込み1099円という価格設定は現在の物価水準においては破格値である。ワークマンよりも安い。
昨年秋に、たまたまジーユーで見つけて買ったのが、定価2990円から990円にまで値下がりしていたフレアジーンズで、今回のドンキジーンズよりも安いがこれは売れ残り品を値引き販売した結果であり、定価で1099円というジーンズは2026年現在においては業界最安値だろうと思われる。
13日以降に当方もドンキを通りがかることがあれば、店内を覗いて試しに1本買ってみようかと思っている。実物を見た上で、普段に着用できるレベルであると判断した場合に限るのだが。普段に着用できないレベルの商品だとそれは貴重な1000円をゴミ箱に捨てるに等しい行為なので、買うことはない。
当方はこの報道を見た際、2009年にジーユーが発売した「990円ジーンズ」を思い出した。
今でこそ3000億円ブランドにまで成長したジーユーだが、2009年の990円ジーンズを発売するまではユニクロの七光りで500億円規模には到達したものの、期待されたようには成長せず、七光りが無ければとっくの昔に廃止されたレベルのブランドだった。
ジーユーが鳴かず飛ばずを続けた理由は明快で、当初の「ユニクロと同じ商品が少し安い」というコンセプトが消費者にとっては何の魅力も無かったからだと考えられる。
実際、ジーユーの店舗内覧会にも参加して、商品を見る機会があったが、欲しいと思う商品は無かった。
それこそコンセプトに忠実にユニクロと同じような商品が500~1000円くらい安い価格設定で並べられていた。ただし、500円下がった分、素材クオリティなどはユニクロより粗悪だった。
ユニクロが値下げをしないブランドならこのコンセプトはある程度消費者に重宝されたのではないかと思う。
しかし、ユニクロは頻繁に値下げをするブランドである。ましてや2009年当時はユニクロはかなり大胆に値下げ販売を行っていた。ぶっちゃけ、値下がり後、ジーユーの定価品より安くなる商品は珍しくなかった。そうなると、わざわざ劣化コピーみたいなジーユーの商品なんぞ買わずとも、値下がりしたユニクロ商品を買った方がコスパが高いことは明白である。
かくしてジーユーの低空飛行は続いた。
瀬戸際まで追い詰められたジーユーが放った起死回生の一手が「990円ジーンズ」だった。990円ジーンズの実物自体はさほど大した物ではなかったことを記憶しているが、この当時の業界最安値ということで各メディアが大々的に報道して大きな話題となった。ちょうどリーマンショックで景気が低迷していることも大きかった。
当時のジーユーの柚木社長も「あれが失敗していたらジーユーは廃止されていた。ラストチャンスだった」と語ったインタビュー記事が掲載されたこともあった。
起死回生の一手が成功したジーユーは2010年からユニクロ劣化コピーブランド路線を廃止して、現在の若者向けトレンドカジュアルブランドへと変更され、今に至っている。
当方は、ドンキの999円ジーンズ(税抜き)にジーユーの990円ジーンズと同様の可能性を感じてしまう。根拠は特にない。
2009年当時よりも物価水準は上がっているから、ドンキの999円ジーンズは当時のジーユー990円ジーンズよりも消費者への衝撃は大きいのではないかと思う。
ただし、商品クオリティがある程度の水準を実現できていなければ、ドンキ999円ジーンズはゴミの山になってしまう可能性はある。一方、クオリティが一定水準に達していれば、ドンキオリジナル衣料品としては、これまでにない大ヒット商品になるのではないだろうか。そうなると、これまで何度か報道されているもののあまり消費者に評価され定着しなかったドンキオリジナルアパレル品がジーユーのような一大カジュアルブランド群に成長する礎になると思われる。
まずは13日以降、実物を見てから判断してみたいと。