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南充浩 オフィシャルブログ

極端な最新トレンド服は黒歴史化しやすいという話

2025年12月18日 トレンド 0

衣料品業界としては、新しいマストレンド商品を生み出すのが、商況を好転させる一つの手段といえる。

そのため、企画担当者はいろいろなデザインやシルエットを提案し続けているわけだが、消費者としての立場でいうと、極端に特徴のあるトレンド商品は買わない方が効率的ではないかと最近強く思っている。

 

 

着丈がベルト位置よりも上にくるショート丈の防寒ブルゾン類が、久しぶりの新マストレンド化しそうなアイテムだと個人的には感じている。

若い頃だったら、恐らく「新デザインも試してみたい」とかなんとか言い訳をして、当方は購入してしまっていただろうと思う。

ただ、現在だと「試してみたい」という気は少しあるものの、トレンドが過ぎ去った時に完全に着用しなくなる未来が見えているので買おうとは思わない。

 

 

これまでも様々なマストレンド商品、ヒット商品があった。

それらの中でも特に極端すぎる特徴があったアイテムはトレンドが過ぎ去った後、かなりの長期間「黒歴史」化してしまう。

例えば、ショート丈のテイラードジャケット、ショート丈のダッフルコート、ショート丈のPコートなどだ。

 

 

ピチピチタイトシルエットが全盛だった2000年代半ば頃からショート丈の上着類がメンズ・レディースともに、かなりマストレンド化していたことは記憶している方も多いのではないかと思う。

スーツのジャケットやテイラードジャケットでも着丈が極端に短く、下手をすると尻丸出しくらい短い物が、若者向けとしてかなり普及していた。

Pコート、ダッフルコートも同様だ。

Pコートは通常だとお尻が完全に隠れるほどの着丈があり、ダッフルコートは短くても太もも半ばくらいの着丈がある。

 

それがこの時代は、お尻が半分隠れる程度とか下手をするとベルト位置くらいまでの着丈しかない超ショート丈のPコート、ダッフルコートが大量に出回っていて、それを着ている若者も数多くいた。

だが、今はどうだろう?ショート丈スーツ、ダッフル、Pコートを着ている人はほとんど見かけない。

ジャケットやコート類だから、低価格でもそれなりに高かったとは思うが、タンスの肥やしになっているか、不燃物として処理されているかのどちらかだろうから、相当にコスパが悪い。

 

もちろん、着用してもよいだろうが、今着用するとファッション警察から「時代遅れ」とか「ダサい」と言われる可能性が極めて高い。

 

 

現在、スキニーがマストレンドから消えて、ワイドパンツかレギュラーストレートパンツが主流になっている。細身の需要もあるが、それはスリムストレートパンツが対応している。

要はスキニーほど極端な細身パンツは、トレンドが過ぎ去ると黒歴史になってしまっているということになる。

 

これは今、流行りの極太ワイドパンツもいずれは同様の黒歴史になるのではないかと思っている。

ワイドパンツは残ったとしても今の袴か鳶パンツかみたいな極太シルエットは、ショート丈ジャケットと同様にマストレンドが過ぎ去れば、タンスの肥やしか不燃物ゴミかになることだろう。

 

 

「最新トレンドはこれだ」というようなファッション指南系のYouTube動画やブログが複数ある。

もちろん、参考資料の一つとしてたまに拝見することはあるが、積極的に取り入れようとは思わない。なぜなら、トレンドが過ぎ去るとタンスの肥やしになることは目に見えているからである。

それよりも結局のところ、定番的アイテム、定番シルエット、定番のサイズ感、これらが総合的には最もコスパ効率が高いといえる。

 

 

コートやブルゾンだと極端に着丈の短すぎるデザインはその「旬」が過ぎると、逆にダサく見えてしまう。一方、旬の時期には目立たないが、通常丈のコートやブルゾンはトレンドが変わっても着続けることができる。

パンツもしかりである。極端に細すぎる物や太すぎる物はそのトレンドが過ぎれば、時代遅れになってしまうが、いわゆる定番的な太さのパンツはトレンドに関係なく穿き続けることができる。

若い頃はその定番がダサいと感じられて、当方ごときでさえトレンド品を買っていたが、40代半ばを過ぎたころから、酷く非効率的な金の使い方をしていると思うようになった。

 

YouTubeやブログでさかんに「イケオジになるためには」というテーマで発信している人が何人かおられるが、今の当方には、最新トレンド品を売るためにプレゼンしているだけに見えてしまっている。

若者とオジサンでは似合う服は変わってくるから、若作りをやりすぎると、逆に老けているのが目立ってしまう。これは中高年男性だけではなく女性も同様である。

 

そうすると「イケオジ」っぽく万人に当てはまる服装は、トラッドをベースにしたアイビールックやプレッピーあたりの着こなしではないかと思っている。

最新感覚はないが、アイビールックを着用している限りにおいて「めちゃくちゃ不似合い」ということは起きにくくなる。極端な例だと、テイラードジャケットにボタンダウンシャツ、タック入りスラックスを合わせて「全く不似合い」に見える人はほとんどいない。逆にどんなに容貌がイマイチな人でもそれなりに見える。

そう考えると、中高年こそオーソドックスで定番的な服を揃える方が最も効率的で、極端なトレンドアイテムは横目で見過ごすのが適切な対応ではないかと思えてくる今日この頃。

 

 

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