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南充浩 オフィシャルブログ

ウェブ検索で物事を調べる人と調べない人の格差

2024年12月18日 メディア 1

当方は方向音痴な上に、プライベートでは滅多に遠出をしないので、地理感覚にひどく乏しい。

そのため、仕事で初めての地域を訪問する際、必ずウェブでアクセスを検索する。最寄駅はどこなのか?その最寄駅へ行くためにはどう乗り継ぐのか?などなどである。そしてだいたいの交通費も調べておく。

行き慣れた場所ならむろん検索はしない。すべて頭に入っているからだ。

 

 

先日、珍しく土曜日の夕方にJR大阪環状線の電車に乗って、JR大阪駅を目指していた。金曜の夜と土曜の夜は大変な人混みになるので、基本的には出かけないようにしている。当方は人混みが嫌いなのである。

その日は珍しく用事があったので仕方なくJR大阪駅に向かっていた。JR大阪駅に着いてドアが開いたので降りようとしていたら、「すみません」と声をかけられた。

はて?こんなところに知人はいないが?と訝しく思って顔をそちらに向けると、恐らく同年配から少し年長くらいの女性がいた。

どうやら「大阪城ホール」へ行きたいらしく、この環状線で「大阪城北詰駅」に着くのか?と尋ねてきた。

しかし、大阪環状線は大阪城北詰駅は通っていない。大阪城公園駅なら通っている。

その旨を伝えたところ、「じゃあ、大阪城公園駅から大阪城ホールへは歩いて行けるのか?」と尋ねてくる。ハッキリ言って、大阪城ホールなんて行く用事がないから、恐らく15年くらい前に行ったっきりであり、歩いて行けるのかどうかもうろ覚えである。正直にそう話し、「多分行けると思いますが、ウェブ検索で調べた方がいいですよ」と言い捨てて閉まりかけたドアから飛び降りた。

ただ、その女性はまだ少し納得していないような表情だったので、多少は行く末が気になったものの、こちらも降りなければ用事に遅れるので振り切った。

 

 

ただ、最後まで話していてすごく気になったのだが、どうしてこの人は自宅を出る時にアクセスを検索しなかったのだろうか?と。当方なら必ず検索してから家を出る。そして何なら、電車に乗る際にも、乗ってからもずっとアクセス方法を検索し続ける。

大阪城ホールへの行き方を尋ねるということは、不慣れな土地であることは間違いない。そして恐らくはライブか大型イベントに参加する予定なのだろう。だとしたら尚更、普通は自宅を出るまでにしっかりとアクセス方法を検索しないのだろうか?今時はガラケーもほとんどが廃止になり、ほとんどの人がスマホを持っている。検索はより容易にできる環境が整っている。

目的地へのアクセスに限らず、当方はわからないことはまず検索する。それでもわかりにくければその分野で詳しそうな知人に尋ねる。

だから、まずアクセス方法を検索しないという行動をとる人に対して理解ができないのである。

 

 

先日、またぞろ衣料品関連のSNSで炎上騒ぎがあったらしい。

最近はほとんどSNSを見ないので騒動が終わってからまとめなどで見ることが多い。暇なときはプロ野球OBのYouTubeのトーク番組を見ている。

1つは「ストッキングが破れる」という案件

もう1つは「3万円のコートに毛玉ができた」という案件

である。

結論からいうと「破れないストッキングは現時点では開発不可能であり、破れにくいストッキングなら開発可能ではないか」というだけの話である。

破れないストッキングなる物が実現できるくらいなら、とっくの昔に破れない靴下がまず製造されている。いまだにできないということはそういうことである。

 

次に「毛玉」問題だが、毛玉はできる。特に毛足の長い生地はできやすい。最近ではほとんど見られなくなったが、元来はフリースですら毛玉ができていた。今はアンチピリング加工のおかげでフリースは毛玉ができにくくなっている。それだけのことである。

ウール100%でも毛玉ができる生地はできる。糸が強ければ強いほど毛玉を離さなくなるから毛玉は残りやすい。逆にカシミヤが毛玉ができにくいのは、糸が弱くて毛玉をつなぎとめておけないからである。

 

そしてストッキングにしろ、毛玉にしろ、もう10年以上前から様々な業界の専門家がさまざまなウェブメディアで解説をしている。

例えば最近だと山本晴邦さんのこの記事。

プロ素人。 | ulcloworks

 

ストッキングにしろ、毛玉にしろ、ウェブ検索をすれば解説記事がたくさん出てくるわけである。恐らく当方も過去に何度か解説記事を書いている。

 

しかし、先ほどの大阪城ホールの女性のようにウェブ検索をしない人はしないのである。じゃあ何のために四六時中ウェブに接続されっぱなしのスマホなんぞを持ち歩いているのかという疑問を感じるのだが。(笑)

記事を読むのが面倒だとおっしゃる人もおられるのだろうが、最近だと特に動画コンテンツが充実している。その辺りを解説している動画を検索で見つけ出して視聴すればよいのではないかと思う。

 

とは言うものの、これからも検索しない人はしないまま生活するのだろうから、業界関係者は定期的に啓蒙記事・解説記事、それらの動画を公開し続けることが重要になるだろう。

公開する側とすれば「え?またやるの?もう何回目やねん?」という心持ちになるだろうが、無用なトラブルを避けるためには必要不可欠な作業だと割り切るほかない。なんともめんどくさい話ではあるが。

 

 

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 comment
  • とおりすがりのオッサン より: 2024/12/18(水) 11:52 AM

    70代のうちの両親とかパソコンもスマホもあるのに、検索して調べるのは苦手ですねぇ。
    なんて調べれば良いか分からない、と言ってますが、単に面倒で調べないだけじゃないかとも思いますw

    自衛隊の連隊長は毎月1回だったか隊員集めて訓示みたいのしていましたが、そのうちの一人は「またか半分」とか言って、何度も同じ話をして「皆んながまたか?」と思っても実際は半分くらいの人しか耳に入ってないから、何度も同じことを話すんだ、とか言ってましたw

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