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南充浩 オフィシャルブログ

良い物は掃いて捨てるほどある

2015年3月4日 お買い得品 0

 先日、靴を2足衝動買いしてしまった。
JR天満駅前の投げ売り屋だが、同じ日に2足買ったのではない。
この投げ売り屋は百貨店での売れ残り品を持ってきているという口上だが事実はわからない。

最初に買ったのはこのアンクル丈のカジュアルブーツである。
材質の組成は書かれていないが、ウールフェルトっぽい。
混率はわからないがウールが入っているものと思われる。
カラーは購入した赤以外に、紺、ベージュがあった。黒もあったかもしれないがちょっと記憶が定かでない。
驚きは価格である。税込1999円。
元値は11900円となっているがこれも事実かどうかわからない。

写真 21

次に買ったのが、このスリッポン型ドライビングシューズである。
価格はなんと税込で999円。
カラーは買った紺以外にキャメル、赤、黒、ターコイズブルーがあった。
次に通ったときに残っていればキャメルを買ってみようかと思う。
素材は、フェイクスエードで、ブーツと似ているがウールは使っていない。
おそらく綿主体の布帛に起毛加工を施したものだろう。
元値は6900円らしい。

写真 11

さて、今回は筆者のセレブリティ(笑)な買物ぶりを自慢したいのではない。

アパレルや服飾雑貨メーカーは「良い物」ということをアピールするが、それだけでは物は売れないとつくづくと実感できる。
というのは、この2足の靴を見てもわかるのではないか。
材質は決して悪くない。
デザインも悪くない。むしろ、ベーシック品しかない有名ブランドに比べると洗練されているかもしれない。

こういう物が不良在庫品かもしれないが1999円や999円で販売されているのが現状である。

アパレルも服飾雑貨も供給量が需要よりも基本的に多いから在庫が過剰に発生する。
そのため、それこそ、そこそこに「良い物」が格安で販売されることになる。

こうなると少々「良い物」というだけでは中価格・高価格では販売できない。

圧倒的な高スペックにするか、
販促・広報・プロモーションを組み合わせたブランド作りを行うか、

のどちらかしかない。

単に「生産地」だとか、「感性」だとかだけでは商品を高く売ることは難しい。
消費者は生産地を買いたいわけではない。
そこそこに良い物で価格とのバランスが取れていればどこで製造された物でも構わない。
また感性という点なら低価格品の感性はかなり良くなっている。
むしろ感性という点では低価格品とそれ以外の差がなくなりつつある。

他社の売れ筋の丸パクリという手法では価格競争にしかならない。
なぜならパクリ商品をオリジナル以上の価格で売ることは相当な仕掛けが必要となり、凡百の企業では到底に実現しえないからだ。

こういう商品は何もJR天満駅前に限らず、日本全国普通にある。

こう考えると、高価格で販売するための高付加価値とはなんだろうということになる。
感性では最早それほど勝負にならない。

製造スペックを上げると言っても限度があるし、製造工程を極度に高度化したところで意味がない。
「ここ伏せ縫いじゃなくて巻き縫いなんですよ~」なんて主張をしたところでその価値を認めてくれるのは一部のマニア層だけである。

となると、研究すべきは売り方ではないか。

商品に差はない、あるのは売り方の差である。

というのは極論ではあるが、現在の国内市場には当てはまる。
国内業者はともすれば製造に力を入れすぎるきらいがある。
製造業が大好きな日本人的ともいえるかもしれない。

しかし、商品の差はほとんどなくなっている。
となると、工夫すべきは売り方、もしくは見せ方ということになる。

そんなわけで、またJR天満駅前で掘り出し物を見つけたらまた報告したい。

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