南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

大丸梅田店

JR大阪三越伊勢丹の初年度年間売上高は334億円に終わる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - JR大阪三越伊勢丹の初年度年間売上高は334億円に終わる
 流通ニュースによると、4月末までのJR大阪三越伊勢丹の年間売上高は334億円に終わった。

http://ryutsuu.biz/store/e050701.html

開業1年間の当初売り上げ目標を550億円としていたが、途中で350億円に下方修正していた。
この下方修正した目標にも届かなかった。

流通ニュースの文中では、340億円に下方修正していたとあるが、350億円からもう一段の下方修正があったのだろうか。

本来なら、ブランドの入れ替えを行いテコ入れを図るべきなのだろうが、来年春にはヨドバシカメラの北側に新商業施設「グランフロント」がオープンを控えており、残った有力ブランドはそちらに誘致されている。
ブランドの入れ替えによる人気アップは事実上難しいだろう。

さらに今後は、2階の陸橋部分でヨドバシカメラ、ルクア、三越伊勢丹がつながる計画もあるという。
そうなるとまた人の流れが変わることになる。

一方、大丸梅田店の改装後の年間売上高は617億9000万円だった。

こちらも予算は未達だったものの、入店客数は2倍増となったので一先ずの合格ラインを達成したと判断されているようだ。
当初の年間売上高は670億円を見込んでいたが、東日本大震災や秋の台風被害を考慮して640億円に下方修正していた。


ユニクロ、東急ハンズ、ポケモンセンター、トミカショップを導入したことが、入店客数増につながったことは間違いない。
しかし、以前、同店で取材をした際に「ポケモンセンター、トミカショップは単価が低いため、売上高は想像しておられるほどではありません」と説明された。
考えてみれば、ポケモンの人形は1個あたりの価格は数百円である。
トミカだって1個の価格は1000円弱だろう。

それを10個も20個もまとめて買うお客はそれほどいないだろうから、売上高は衣料品ブランドに比べると低くなってしまうことは想像に難くない。


そういえば、最近改めて気がついたが、JR大阪三越伊勢丹の店内照明が暗いように感じる。
とくにエスカレーター付近の照明が点けられていない。節電対策なのだろうか?
節電対策の姿勢は評価できるものの、暗すぎる店内はさらに雰囲気も暗くなるため、もう少し何とかならないものだろうか。



浮ついたところがない大丸梅田店

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - 浮ついたところがない大丸梅田店
 昨年末、好調な大丸梅田店を取材した。
その時に感心させられたことがある。

大丸梅田店はユニクロ、ポケモンセンター、トミカショップ、東急ハンズなどを昨年春に導入し、
それが集客装置となって大幅に前年実績を更新している。
2月度の実績でも売上高が前年比69・9%増、入店客数が同94・2%増と大きく業績を伸ばしている。

これに対して「あれは百貨店ではない」というような否定的な意見が同業他社から聞こえてくる。
ともすれば取材する側も業績の華々しい梅田店に目を奪われがちである。

しかし同社の広報は
「梅田店はターミナル駅立地ということを考慮して、万人受けするユニクロなどを導入しましたが、心斎橋店(北館ではなく、本館と南館)は富裕層のお客様が多いので、そのような品ぞろえはしません」と話していた。
ちなみに1日当たりの入館者数は平均すると13万人だという。

要は店ごとの顧客層に沿った品ぞろえをしているということになる。

こういう部分を見ると大丸百貨店の冷静さが良く分かる。


さて、もうすぐ改装オープンから1年が経過するのだが、
大丸梅田店のスタンスは「1年目は御祝儀相場。本番は2年目以降」としており、非常に浮ついたところがない。
そういう姿勢を見るにつけても2年目以降の大丸梅田店には期待できるのではないかと感じる。


一方、JR大阪三越伊勢丹は早々と2013年からの改装を発表した。
日経新聞の伝えるところによると

「イセタンガール」や「イセタンメンズ」などの売り場面積の3割を占める自主編集売り場は同店の特徴として面積などは現状を維持する。
ただ、扱う商品などは、より大阪の顧客層に合わせた値ごろ感のある商品ラインアップを強化する。


というが、好調に転じてきたといわれる「イセタンメンズ」はまだしも「イセタンガール」を継続する必要があるのか甚だ疑問を感じる。
ヤングレディース向けというが、ルクアや大丸梅田店の「うふふガール」の方がよほどブランドがそろっている。
「ペイトンプレイス」や「ディアプリンセス」のような旬を過ぎたブランドを入れ替えなくては「イセタンガール」が浮上することはあり得ないだろう。

そもそもルクアや大丸があるのに、伊勢丹にヤングレディース向けの自主編集売り場が必要なのか、根本的に疑問である。

改装後どのようになるのかわからないが、JR大阪三越伊勢丹の迷走は当分続くのではないだろうか。

大丸梅田店を冷笑していたライバル店こそ見識が低い

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - 大丸梅田店を冷笑していたライバル店こそ見識が低い
 大阪・梅田の百貨店で最も好調なのが大丸梅田店である。
その好調ぶりが先日、産経新聞に掲載されたので改めて紹介したい。

「大丸梅田店は大阪百貨店戦争の勝ち組?! 絶好調の理由は…」
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110918/biz11091818010004-n1.htm

大丸梅田店(大阪市北区)の快進撃が続いている。昭和58年のオープン以来、最大規模となる改装を今春実施し、売り場面積を改装前の約1・6倍にあたる6万4千平方メートルに広げた。4月19日のグランドオープンから4カ月間(8月19日まで)の売上高が前年同期比75%増に達し、8月単月では前年同月比89%増と過去最高を記録した。

という。
面積が60%増になっているのだから、売上高が増えても当然という考え方も成り立つが、広い面積の店舗が必ずしも売れているというわけではないから、オープン景気もあるとはいえ、前年比75%増は好調と断じても差し支えないだろう。
また、夏枯れで数字の伸びない8月にも、倍増近い前年比89%増と売り上げを拡大している部分は特筆すべきである。


産経新聞は、好調の要因として


大丸梅田店は、今回の大改装で、人気キャラクターグッズの「ポケモンセンター」とミニカー玩具の「トミカショップ」、生活雑貨「東急ハンズ」、カジュアル衣料「ユニクロ」などをテナントとして誘致した。

 首都圏では、高級ブランドの路面店オープンのあおりを受け、百貨店からの撤退が相次ぎ、空いた空間をさまざまなテナントが埋めているケースが目立つ。大丸梅田店の動きについて「あれは百貨店ではない」(ライバル店)といった冷ややかな声もあった。しかし、ふたを開けてみれば、来店客数と売上高の増加に貢献している。

 もともと大丸梅田店はJR大阪駅周辺で働く30歳代前後の女性を主力購買層に置いていた。増床で従来の百貨店にはなかったテナントが入ったことで、客層が広がり、売り場の担当者は「今では家族連れや年齢層の高い人の姿もよく見られるようになった」と話す。


とする。

今年3月17日のこのブログでも指摘させていただいたが、
「ポケモンセンター」「トミカショップ」「ユニクロ」「東急ハンズ」の導入が客数を牽引している。
http://blog.livedoor.jp/minamimitsu00/archives/2424110.html

百貨店の凋落の原因の一つとして「高価格帯の婦人服に特化しすぎた」ことが挙げられる。
昔、百貨店が隆盛を誇った高度経済成長期には、家電売り場があり、おもちゃ売り場があり、最上階には遊園地と家族で楽しめる大食堂があった。
これによって、若い子連れ夫婦からお年寄りまで幅広い客層を取り込むことができた。
実際に、筆者は体験していないが、子供の頃、百貨店の大食堂に家族で行くのが楽しみだったと語る方々は多い。また、筆者自身も子供の頃、百貨店の屋上遊園地で何度か遊んだことを記憶している。

それが、バブル期から効率的な売り場作りを追求しすぎて、もっとも単価が高く、楽に売れる高級婦人服への集中度を過剰に高めた。これが現在に続く百貨店凋落の原因である。
百貨店は、そのころから「ファッションに興味があって、高い値段の服が欲しい、40代までの女性」しか行かない商業施設となった。自ら顧客層を絞り込みすぎたと言える。
その結果、百貨店に行きたがる子供や男性はめっきり減少した。もちろん、お年寄りも減少した。

今回の大丸梅田の取り組みは、お年寄りは別としても子供と男性を百貨店に呼び戻すという目的を達成している。

「ポケモンセンター」「トミカショップ」=子供
「東急ハンズ」=男性


がターゲットである。

このテナントがあることによって、20代後半~30代前半の子連れの若いお母さん層も来店しやすくなる。
通常の「レディースウエアしかない百貨店」に子連れで出かける場合、たいてい、子供が同行することを嫌がる。
なぜなら、百貨店に行っても退屈だからだ。
屋上遊園地はない、おもちゃ売り場はない。ゲームセンターもない。
だから、子連れの主婦層は郊外型のショッピングセンターに行くことになる。

しかし、「ポケモンセンター」「トミカショップ」が大丸梅田店にあることで、子連れで来店しても、子供が退屈しないで済む。また夫を同行させても、夫も「東急ハンズ」で時間を潰すことができる。
従来型の百貨店だと、夫は休憩スペースのベンチに座ってジュースでも飲んでいるのが、精一杯の時間つぶしである。

大丸梅田店のテナント導入は論理的で合理的である。

文中にあるように「あれは百貨店ではない」などと寝ぼけたことを言っているから、ライバル店はダメなのである。
だいたいにして、高級な婦人服を欲しいと思う消費者がどれだけ存在すると考えているのだろうか?
梅田地区に絞って考えると、阪急、阪神、大丸、伊勢丹と4つの百貨店がある。
「高級婦人服が欲しい」と考える消費者は、4つの百貨店すべてで買い物するはずがない。どれか1つ、せいぜい2つまでである。

そして、ユニクロの登場以来、低価格ブランド各社の「品質」も向上している。
これは「物性面」だけの品質ではなく、店頭での見せ方、ブランドとしての宣伝手法、洋服のデザインすべてをひっくるめたものである。明らかにバブル期の「安物」ブランドとは異なる。
消費者は、百貨店だけで洋服を買う必要がない。
極言すれば、百貨店で服を買う必要がない。

大丸梅田店を冷笑していたライバル店の思考は明らかにバブル期で停滞してしまっている。
安物売り場にもバブル期で思考が停滞している幹部を見かけるが、百貨店にもバブル期で思考が停滞している従業員が多い。

今後、大丸梅田店の売り上げがどのように変化するのかは注目が必要だが、
「ヤングから40代ミセスまでの高級婦人服ブランドをそろえるのが百貨店」という考えが変えられない百貨店は、今後、間違いなく滅び去るだろう。

年間売上計画が高すぎるJR大阪三越伊勢丹

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - 年間売上計画が高すぎるJR大阪三越伊勢丹
 大阪市内の大型商業施設のオープンラッシュから1カ月が経過した。
売上が順調といわれているのは、ルクアと阿倍野キューズモール。
大丸梅田店も好調だと聞く。
小型ながら「ヌー茶屋町プラス」もほぼ計画通りなので堅調といえる。

また意外なことに阪急メンズ館は好調を維持している。

評価が分かれているのが、JR大阪三越伊勢丹。

上記の5つは誰に聞いても「好調」との答えが返ってくるが、
JR大阪三越伊勢丹は「そうでもないらしい」という答えが半分以上含まれている。

ある商品作り関係者は「メンズフロア全体の初日の売上高は、予算の半分強だった」という。
またある商業施設関係者は「1カ月の売り上げは予算の6割程度と聞いている」ともいう。

たしかに入場客数は多いが、
計画予算どおりに売れていないのであるなら、見物客が大半だったといえる。

しかし、ここでJR大阪三越伊勢丹とルクアの初年度売り上げ目標を見てみると、
JR大阪三越伊勢丹が550億円、ルクアが260億円である。
現在、テナント関係者によるとルクアは「1日あたりの全館売上高が1億円ペース」というから、
単純計算すると、1億×30日=30億円(1カ月あたり)
           30億×12か月=360億円(年間売上)

となる。
開店当初のペースが年間持続することは珍しいので、
少し割り引くと、ルクアの初年度は300億円弱に落ち着くのではないか。
それでも売上目標を40億円上回ることとなる。

一方、JR大阪三越伊勢丹を計画比60%程度の売れ行きだとすると、
           550億×0・6=330億円


となり、少なくともルクアと同程度は売れるのではないか。

こうして考えてみると、JR大阪三越伊勢丹の売り上げ目標の設定が高すぎたのではないだろうか。


以前にも書いたように、
JR大阪三越伊勢丹は、陳列手法には見るべき物があるが、
ブランドのラインナップや品ぞろえはまったく目新しさはない。
年配層に向けてかなり保守的・安全的なブランドをそろえている。
(そろえざるを得なかったという側面もある)

ブランドのラインナップから言えば圧倒的にルクアが優れている。

「ファッションの伊勢丹」というイメージがあるが、伊勢丹が強いのは新宿店だけである。
地方店はからっきし弱い。京都店が例外中の例外だろう。
もし全国的に平準化したオペレーションする能力があるなら、吉祥寺店も小倉店も撤退するような状況には追い込まれていないはずである。
今回のJR大阪三越伊勢丹の保守的なラインナップを見ると、伊勢丹よりも三越の屋号の方がふさわしかったのではないだろうか。
それに元々は、北浜から撤退した「三越」になるはずだったものであり、
逆に急きょ「伊勢丹」にシフトチェンジした経緯がある。

もう一度、JR大阪三越伊勢丹の年間売上計画を見直してはいかがだろうか?

ユニクロが大丸梅田店にオープン

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - ユニクロが大丸梅田店にオープン
 昨日、3月16日、大丸梅田店の13階にユニクロがオープンした。さっそく見に行くと、13階はユニクロ以外にポケモンセンター、トミカショップ、ABCクッキングスタジオが併設されており、一目で「母子で楽しめるフロア」であるとわかる。非常に良い設計のフロアだと思う。

CA3G0079


ユニクロはオープン記念のセール品があるので、結構な混雑ぶりでレジには平日昼間にも関わらず行列ができていた。実は同じセール品は心斎橋などのほかのユニクロでも販売されているので、大丸梅田店で行列を作る意味はあまりないのだが。


お母さん向けにはユニクロとABCクッキングスタジオ、子供向けにはトミカショップとポケモンセンターがあり、子供も連れて足を運びやすい。

百貨店にお母さん方が足を運びにくくなる要因の一つとして「子供が嫌がる」というものがあると思う。自分自身もそうだったのだが、小さい頃は母親が洋服選びに夢中になっている間、退屈なので百貨店や洋服店に連れて行かれるのは非常に苦痛であった。おそらく今の子供たちも同じように感じている部分があるのではないだろうか。
とくに都心の百貨店は、何とかの一つ覚えみたいに「高額トレンドレディースブランド」しか入店していない。母親の買い物に付き合わせられる子供たちは良い迷惑だったのではないか。

今回の大丸梅田13階は、子供たちもトミカショップやポケモンセンターでお母さんの買い物が終わるのを退屈せずに待っておける仕組みとなっている。唯一つ難点を言うなら、13階まで上るのが多少面倒であることだ。

CA3G0076


CA3G0078




(上・下ともにポケモンセンター)



同じ大丸梅田店つながりで言えば、つい2,3日前に、大丸梅田店の化粧品イベントが地震を考慮して中止になったと聞いた。これは非常にもったいないのではないか。東北地方や停電対象である首都圏でのイベント中止は当然であるとしても、無傷で残っている名古屋以西の都市圏は今まで以上にイベントを活発化させ、経済を動かしていかないといけない。とくに京阪神の経済比重は高まるため、こうしたイベント類はむしろ中止せずに続行することが望まれる。

もちろん、自粛したい気持ちはわかるのだが。

大丸梅田店の化粧品イベント自粛は残念な結果だと思う。

CA3G0080


(リニューアルした大阪駅入口と大丸梅田店入口)



PR
PR






記事検索
livedoor プロフィール
タグクラウド
QRコード
QRコード