月別: 2月 2018 (1ページ / 2ページ)

ストライプデパートメントの事業計画が控えめであることは正しい

ストライプインターナショナルとソフトバンクが提携し、合弁会社ストライプデパートメントを設立し、ECモールを開設した。
これに対して様々な意見があるが、個人的にはピンと来ない。
いつも眉唾で見ている経済系インフルエンサーやスタートアップ界隈も賛否両論に分かれている。

期待している人たちには申し訳ないが、彼らの目論見ほどは広がらないのではないかと見ている。

「日本一のファッションECデパートに」ストライプとソフトバンクの合弁会社がF2層向けオンラインモール開設
https://www.fashionsnap.com/article/2018-02-15/stripe-department/

ターゲットはF2と分類される35歳~49歳の女性で、百貨店ブランドをそろえる。

スタート時は、百貨店で取り扱いがある「ビューティフルピープル(beautiful people)」「タロウ ホリウチ(TARO HORIUCHI)」「アキラ ナカ(AKIRA NAKA)」といった国内ブランドや、三越伊勢丹のプライベートブランドなど約600ブランドのアイテム計6万点以上をラインナップ。

とのことで、

アパレルと雑貨が6対4、今後はスポーツアパレルや美容・健康分野を増やし、セレクトショップや海外のハイブランドの出店も視野に入れている。基本的に委託販売で、物流は外注。客単価は1万5,000円を想定し、取扱高の目標は初年度16億円、3年後に100億円。事業計画として、取り扱い3000ブランド、購入顧客数300万人、1000億円の取扱高を目指す。

としている。

百貨店ブランドや百貨店価格帯を扱うECというのはたしかにあまりなかったから、挑戦してみる価値はあると思う。
しかし、なかなか上手く行かないのではないかと思う。
実際に、事業計画もそれほど大きくない。
初年度の取扱高は16億円と抑えているし、3年後の取扱高も100億円と控えめだ。

取扱高というのは、出店テナントの売れた総額で、ストライプデパートメントはそこから手数料やら出店料をもらうという形になっている。
取扱高が16億円というのは、初年度の出店ブランドすべて合わせた売上高が16億円ということで、商品単価の高さや出店ブランド数から考えるとそれほど大きな数字とは言えない。

むしろ、かなり控えめに見積もっているといえ、ストライプデパートメント側もかなり慎重である。当方としてもこれくらいが妥当で、もしかしたらこの見積もりを下回るのではないかとも思っている。

そもそも衣料品をEC、ネット通販で買う人は業界人やスタートアップ界隈が想像しているより少ない。
先日アップした当方のブログでもそれをまとめている。

ファッション性が高くて高価格な服はインターネット通販では売れにくい

・1年に1回以下服をECで購入する人が8・6%
・直近の1年間は購入していない人が13・5%
・インターネットで服を買わない人が36・0%

という数字になっており、合計すると58%強にもなる。
いかにインターネットで服を買う人が少ないかである。

で、インターネットで服を買う場合、

・試着したことがあったり、以前に買ったことがあってサイズ感がわかっている
・生地を触ったことがある

この2点をクリアできない限りは高額な洋服は売れにくい。

先日の記事でも紹介したが、圧倒的に利用されているのはユニクロ(22%)で、それにニッセン、セシール、ベルメゾン、ゾゾ(それぞれ9%ずつ)と続く。
どれも低価格帯の商品を扱っているところばかりだ。

唯一ゾゾだけは違う印象があるが、ゾゾも近年はウィゴーやタカキュー、ジーンズメイトなどの低価格ブランドの出店が相次いでおり、低価格帯の商品量が増えている。
ゾゾの利用者(9%)の何割かはこれらを利用しているのではないかと見ている。

インターネットで購入される衣料品の主力は、サイズ感が厳密ではないTシャツ類・カットソー類・セーター類となり、あとは肌着や靴下となり、これもブラジャーやガードル、コルセットなどのファンデーションは除いてサイズ感が厳密ではない。
オッサンがワイシャツの下に着る肌着Tシャツなんて1センチや2センチ小さかろうが大きかろうが大した障害ではない。
靴下だって同じことだ。1センチ小さいからといってさほどの弊害はない。

こう考えるとストライプデパートメントが狙っている百貨店価格帯の衣服がそう簡単には売れるのかと疑問に感じる。
恐らくは売れないだろう。だから取扱量が控えめに16億円となっているのではないか。

またターゲット層としているF2層がそれほどネットで高額衣料品を買うかどうかも怪しい。
当方はほとんど買わないと見ている。

もちろん、ユニクロやらニッセン、セシール、ベルメゾンなんかの低価格品は買うだろうが、試着もせずに生地も触らずに1万円を越える服をネットで買う人がそれほど多いとは考えられない。

返品・交換のめんどくささを考えると、触ったこともない衣料品をインターネット通販で買う場合は、「もし合わなかったら捨てても惜しくない」という値段帯に限られるといえる。

この辺りを冷静に考えて、初年度取扱高(くどいようだが売上高ではない)を16億円と控えめに設定しているのではないかと思う。
新しい物好きのスタートアップ界隈ですら否定論が散見されるのはこの辺りを踏まえてで、無条件にワクテカしているスタートアップ界隈はよほどに無邪気な性質なのだろう。英語でいうところのnaiveである。

また、ストライプデパートメントの集客もなかなか難しい。
そもそも知名度がない。
凋落しているとはいえ、ニッセン、セシール、ベルメゾンがゾゾと同率で利用されているのは、以前からカタログ通販としての知名度が強固だからだ。
またカタログを利用していた人たちの中にもインターネット利用へ乗り換えた人も多いだろう。

そのどちらもストライプにはない。

さらにいえば「ストライプ」という社名・ショップ名とF2層もミスマッチである。
ストライプインターナショナルといえば、アースミュージック&エコロジーやイーハイフンワールドギャラリーなどのブランドが知られており、圧倒的に10代・20代前半の若い女性層(F1層)での知名度が高い。
当然、社名に対するイメージも若い女性層と密接にリンクしており、F2層とはマッチしない。
F2層の人で、ストライプという社名を聞いて自分たち向けの衣服を販売しているとイメージする人がどれほどいるだろうか。
恐らくほとんどいないのではないかと思う。

「あ~、若い女の子向けね」と思う人がほとんどだろう。

となると、社名・ショップ名に「ストライプ」の冠を付けてF2層を狙うというのは得策ではない。

ある知り合いが「ソフバンデパートメントという名前の方がよかったんじゃないですかね?」と言ったが、ソフバンではあまりにダサいが、ストライプを冠する必要性はまるでなかったと思う。

ソフバンとストライプでSSデパートメントか何かの店名の方がよかったのではないか。

そんなわけで、ストライプデパートメントが爆発的に売れるということは考えにくく、ストライプインターナショナルが展開するメチャカリ同様に少数安定的な売れ行きで推移するのではないかと思う。

市場を開拓するにはさまざまな挑戦が必要となり、今回も貴重な挑戦だとは思うが、これは嚆矢に過ぎず、すぐさま成功をおさめられるような事業プランではない。
目標に掲げている取扱高1000億円に到達するには相当に長い期間が必要となるだろう。

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スポーツ向け素材を使用した機能性スーツはメンズスーツの主流になる

ファッション初心者で顔も体型も残念な人がいたら、男性なら間違いなくスーツを着ることをお勧めする。
世のビジネスマンを見てもわかるようにスーツがめちゃくちゃ似合ってないオッサンはいない。
どんなにブサだろうとデブだろうとスーツを着ていれば「ひどくダサく」は見えない。

これがネルシャツだとかトレーナーだとかパーカだとか純カジュアル服を着るともうだめだ。
すごくかっこ悪い。
だから会社でのスーツ姿はそんなに悪くないのに、休日にカジュアル服で会うとひどくモサっとした感じになる人が多い。

スーツはある意味で「完成された形」となっているため、今後も大きくは形は変わらないだろう。
もちろん、トレンドによって細くなったり太くなったりVゾーンが狭くなったりはあるだろうけど、大きく姿を変えることは考えにくい。

しかし、今後はスーツの使用素材が大きく変わり、カジュアルシーンでの着用が増えるのではないかと思う。

普段、スーツを着用しないのでどんなに上質な商品を見ても「買いたい」とは思わない。
ところが、昨年の秋口だったと記憶しているが、雑誌を読んでいて「このスーツは一度試してみたいなあ」と思う商品があった。
オンリーの「トラベラーズシリーズ」だ。

いわゆる、出張・旅行に適したシワになりにくいスーツである。
オンリーの2017秋冬商品はウール100%素材となっているが、個人的にここに不満がある。
もちろん、従来からのスーツファンはここが良いと判断するだろうということは承知の上だ。

シワになりやすいというウールの特性を克服した点はすごいと思うが、ウールは虫に食われるという欠点がある。
保管にはかなり気を遣う。
その部分でのイージーケア性は低い。

だから、最近、注目しているのは合繊機能素材を使用した高機能スーツである。

先日、小島健輔さんが、ミズノが発表した「ムーブスーツ」を取り上げておられたが、これはポリエステル100%でストレッチ性・洗濯性・防汚性・耐久性がある。
価格も28000円とツープライススーツ並みの低価格となっている。
もともとは野球ユニフォーム用に開発した素材なのだそうだ。

そのほか類似商品は、ビームスやユナイテッドアローズなどの各人気セレクトショップでも発売されており、ポケッタブル性やら撥水性やらが加味されている商品もある。

上質なウール素材の高級スーツというのは見ているとなるほどカッコイイと思うが、そのメンテナンスのめんどくささを考えると、買おうという気にはなかなかならない。

余談だが、ある高級靴関係者によると、芸能関係の富裕層ですら最近は何十万円という高価格スーツをあまり仕立てなくなったそうだ。10万円前後の既製服を買って、何年間か着古して買い替えるという消費サイクルなのだそうだ。
富裕層もある意味でコスパ志向となっており、何十万円もするスーツを気を使いながらメンテナンスするのは面倒だと考えているようで、10万円前後のスーツを何年間か使い倒す方がコスパが良いと考えているらしい。

当方がウールスーツに対して感じる「めんどくささ」と通じる部分があるように感じる。

シルエットやら形を試してみてからでないとなんとも言えないが、ミズノのムーブスーツは28000円という買いやすい価格なので一度購入してみたいと思っている。
ビームスやらユナイテッドアローズの商品もさほど高くはなく38000円くらいだから、こちらも試してみたいと感じている。

これらの「高機能素材」ではないが、イージーケア性に特化したのがジーユーのカットソースーツで、当方も昨年秋に2着購入してみた。
黒とライトグレーである。
当方の体格だと通常のジーユーのジャケットはLになる。
ところがLだと手が長く、当方は手が短いので袖丈はMサイズの方が合う。

ジーユーのカットソースーツのジャケット

ジーユーは布帛素材のカジュアルスーツも発売しているが、こちらだと当方はLサイズを買わねばならないが、カジュアルジャケットなら問題はないがスーツで手が長いというのは致命的である。
いくら安くても買わない。くだらんこだわりなのだが。

しかし、採寸やパターンは同じだと思われるが、カットソースーツだと生地の伸縮性が高いので、Mサイズでも着用が可能だった。
実際に店頭で試着して試してみた。

そこで黒とライトグレーを買った。
素材はレーヨン・ナイロン・ポリウレタンでいわゆるTシャツ類と同じカットソー素材である。
取り立てて高機能性は付加されてないが、素材本来の機能としてシワになりにくく、伸縮性が高い。

価格は裾上げが300円ずつプラスされて(計600円)、2着合計で11800円(税込み)ほどだった。
ジャケットが3490円に、パンツが1690円に値下がりした時に買ったからだ。

これだと、家庭の洗濯機で洗濯もできるし、ウールよりも虫に食われにくい。
おまけにニット素材なのでソフトで伸縮性がある。

惜しむらくは、紺の出来があまり良くなくて買わなかったが、今春物は少し値上がりしているが65番色の紺が出来が良いのでこちらを買ってみようかと考えている。

以前、そこそこ知名度のある経済系インフルエンサーが「ジーユーのカットソースーツで政府諮問会議に出席できるか」みたいなことを実験していたが、何を意味の分からんことをいっているのかと思った。

恐らく、彼は「カットソー素材というカジュアルな素材なのに大丈夫か?」という恐れがあったのだと思うが、形がスーツなのだから別に素材で叱責されることはない。
それにそもそも政府関係者が一目見ただけでその素材がウール布帛か合繊ニットかなんて判別できるはずもない。
スーツとはウール布帛に限るなんてそんな規則はどこにも存在しない。
それを恐れるなら夏用の綿スーツやら麻スーツもタブーになってしまう。

このエピソードは、一般人の衣服に対する理解度がこれほど低いということと、メンズのスーツに対する規律の厳しさを裏付けるといえるのではないか。

結果からいうと全く問題なかったそうだ。(当たり前だ)

このジーユーのカットソースーツはトラベラーズシリーズ、トラベルスーツ、ムーブスーツなどの高機能・リラックス性・イージーケア性スーツにつながる商品開発の流れだと当方は見ている。

これらのスーツはいずれ、スーツ市場の主要商品へと躍り出ると見ている。
なぜなら、すべてにおいて「楽」であるということは、圧倒的に大多数に受け入れられやすいからだ。

例えば、デニム村の人々からは散々邪道扱いされてきたが、ストレッチ混デニム生地はいまや綿100%デニム生地よりも多く、衣服に使用されている。理由は消費者が支持しているからだ。
なぜ支持しているかというと着用していて楽だからだ。

いくら「表面の凹凸感ガー」とか「たて落ち感ガー」と叫んでみたところで、綿100%の固くて重くて分厚いデニム生地でできた服なんて一部のマニア以外はノーサンキューだ。
それよりも伸縮性があって動きやすい方が良い。

ツイードだって同じだ。
本来の固くて重いツイードでできたジャケットなんて一部のマニアしか好んでいない。多くの人は軽くて動きやすい現代版のツイード生地を支持する。

そうなると、スーツも同じになる。
これまでは生地の見え方がウール布帛と合繊素材では差があったが、技術の進歩によって、見え方があまり変わらなくなってきているから、何も我慢してウール布帛生地のスーツを着る必要はない。
それよりも動きやすくてイージーケア性に富んだスーツの方が支持を受けるだろう。

おまけに現在もウール素材の高騰は続いており、今後は合繊や代替素材の使用が増えるだろうから、この手の機能性素材スーツも増えるだろう。

そして、これらのイージーケアスーツはいずれ、カジュアルシーンに多く取り入れられるのではないかと思う。
今のウール布帛生地だとカジュアルに使うには生地の傷みや汚れをどうしても気にしてしまう。

しかし、洗濯機でザブザブ洗えて、ストレッチ性が高いなら、例えばカジュアルシーンで、スーツの上下にTシャツを合わせることもハードルが下がる。(襟部分の汚れが気にならなくなるから)
また重ね着にも適しているからジャケットの下にパーカを着てみたり、Gジャンを着ることもよりやりやすくなる。

これらの商品は大いに支持を集めると考えられるし、カジュアルシーンでのスーツの着用のハードルを下げるのではないだろうか。

本来のスーツマニアからすると邪道かもしれないが、個人的にはジーユーのカットソースーツ、ムーブスーツに大いに期待したい。
マニアの嗜好がマス層に受け入れられることはない。
マニアの嗜好をマス層に押し付けてきたから衣料品業界は凋落したし、ソッポを向かれているのではないのか。

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Lineは嫌いだけど、販促の手段としてのLine@は有効だと思う

もう5年くらい前のことになるだろうか。
ある小規模ブランドが大丸心斎橋店北館でポップアップショップを開催することになった際、雑談をしていたら、「大丸とのやり取りは電話やEメールじゃなくてLineなんです」と教えられて、驚いたことがある。

当方は、Lineが韓国企業だから嫌っていて極力使ってこなかったが、去年から、週に1度講師として通っている専門学校と、在庫処分店のラック・ドゥが連絡用にLineを作ってほしいというので、しぶしぶ作った。
その連絡用としてLineは使っているがそれ以外ではあまり使わない。

まず、チャット?的なやり取りならフェイスブックメッセンジャーかツイッターのダイレクトメッセージを使う。
最近はインスタグラムのダイレクトメッセージもある。

音声通話はいくら通話料が無料とはいえ、いまだに不安定で突然切れたりするので、できるだけ通常の携帯電話番号を使用する。

個人的にはいまだにLineは嫌いである。
今以上に使う気はさらさらない。

とはいえ、日本人でLineを使っている人は多く、ある意味でインフラ化している側面があり、マスプロモーションとしては使わない手はないと思う。

先日、永江一石さんがブログでLineについて書いておられた。

算数できない人はマーケット記事書いちゃダメ。若者はLINE離れしているのか → してねーよ
https://www.landerblue.co.jp/blog/?p=37724

最近は、高校生のLine疲れだとか若者のLine離れだとかいう記事が掲載されることが多い。
若者のコミュニティーに入ったこともないし、入りたいとも毛頭思わないので実際に体感したわけではないが、既読スルーとか未読無視とかそういうことで関係がギスギスするのは確かにめんどくさいだろうと想像する。
だから、Lineが爆発的なブームだったころから比べると若者が心理的に幾分距離を持ってLineを使っているとしてもそれはまったく不思議ではない。

しかし、身の回りの若者を見ていてもLineを使っている人が激減している気配はなく、安定的横ばいという感じがある。

記事中では総務省の統計データを紹介しておられて、

10代の使用率は79・3%、20代は96・3%、30代は90・3%

と非常に高い使用率となっている。
10代の場合は高校生の間はスマホを禁止されているご家庭もあるだろうから、79%でもおかしくはない。
しかし、20代は96%が使っているから、「若者のLine離れ」というのはまったく的外れで、むしろ、当方が感じていた「安定的横ばい」と言った方が正しい。

最近は、50代・60代でもLineの使用者が増えてきたと感じる。
とくに60代だと、身の回りマーケティングで恐縮だが、今年67歳になる母方の叔父夫婦はLineを使っている。
70代の父、70歳になった叔父は使っていないが、60代なら使っている人がいても珍しいとは感じなくなった。

ちなみに統計だと、50代は53・8%、60代は23・8%だそうだ。

これから50代が60代に繰り上がり続けることで60代のLine使用率はジワジワと上昇するだろうと推察される。

さて、こうなると60代までに向けての販促手段としてはLineは非常に有効だといえる。
もう、様々なブランドがLineの公式アカウントを持っている。当方は見ないけど。

業者に尋ねるとブランドが公式アカウントを作り維持するには何百万円かが必要なのだそうだ。
これでは小規模ブランドや小規模店舗は体力的に公式アカウントを開設することは不可能だ。

先日のブログでも書いた広告に関する記事でもそうだが、アパレルメーカーが考える広告費5000万円と、大手広告代理店が考える広告費5000万円ではまったく異なる。
アパレル企業というのは他業種に比べて中小規模が多いから、彼らにすると5000万円は、なけなしの大金だが、大手広告代理店からすれば5000万円は鼻くそにすぎない。

ということは、各分野の大手企業はその何倍もの金額を広告宣伝費に使っているということになる。

金持ちならあっさりオメガの腕時計が買えるが、貧乏人はなけなしのカネでオメガの腕時計を買うのと同じだ。
金持ちは何本も高級腕時計を所有できるが、貧乏人は1年に1本も買えない。
広告宣伝もまったく同じ構図といえる。

しかし、Lineの商魂はたくましく、公式アカウント以外に小規模ブランドや個店が使えそうなサービスを開始しており、それがLine@である。

公式アカウントと混同されてしまって、その違いがあまり認識されていないような印象を受けるが、必要になる金額もサービス内容も全く違う。
まず、チェーン店の場合、店ごとにアカウントを開設できる。
例えば、梅田店、心斎橋店、天王寺店、千林店、天満店などそれぞれがアカウントを開設できるし、開設に莫大な費用は必要ない。
運用も低価格であり、月に1000通のメッセージまでは無料で送れる。月に5000通で5000円、それ以上になると月額2万円~ということになる。

月に1000通のメッセージということは、250人を登録しておくと4通メッセージを無料で送れるということになる。
ユニクロナンタラ店みたいな大型店舗だと登録したいというお客は1000人くらいすぐに到達してしまうが、小規模なブランドの各店舗や個人経営の個店ならどうだろうか。
200人とか250人の顧客登録というのはなかなか大変ではないか。
その全員に「春物入荷」とか「10%オフセール開始」みたいなメッセージを月に4回~5回送れるということにある。
夏冬のバーゲンや新作入荷あたりは定番になるだろうが、それを全部合わせても年に6回から8回程度ではないか。
毎月3通とか4通メッセージを送るネタなんて個店レベルではそうそうないだろう。

となると、小規模店なら無料プランで十分ということになる。

反対に大型店や大型ブランドになると、月額2万円程度の販促費で済むならそちらの立場で考えても割安感がある。

60代までが使っていることと、Eメールと異なり、一度は開封することを考えると、Line@を販促に使うことは効果的だといえる。
Lineの好き嫌いは別にして。

で、そんなことを考えていたら、以前からちょくちょくと交流のあった野田大介さんから、「Line@の投稿が面倒なら、当社の作った自動投稿サービスWazz Up!(ワズアップ)を宣伝してくださいよ~」と頼まれたので、宣伝してみる。(笑)
まあ、自動投稿ができれば忙しい店員や店長、ブランド長の手間も省略化できる。

https://wazzup.me/

ワズアップを使うか使わないかは別として、小規模店や小規模ブランドにとってLine@は有効だし、企業体力にも沿っているといえる。

個人的な好き嫌いは置いておいて、売れることが重要なのだから、販促としては使用すべきだろう。
当方はこれからもLineは極力使いたくないが。

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ファッション性が高くて高価格な服はインターネット通販では売れにくい

相も変わらずアパレル業界人もメディア業界人も経済系インフルエンサーもインターネット通販比率を高めることが、アパレル復活のための最有力な手段だと信じているが本当だろうか。

インターネットで服「も」売れる時代にはなったが、インターネットで服「を」買いたいという志向ではないと見ている。
ファッション専門学校生に聞いてもインターネットで買う物は圧倒的に服以外が多い。
雑貨、日用品、アクセサリー、消耗品、本などなどだ。当方はそこにガンダムのプラモデルが加わる。

インターネットで服を買いづらい理由は

1、サイズ感がわからない
採寸データの明示だけではシルエットは類推できない。採寸データはあくまでも数値で数値さえ合えばサイズが合うというものではない

2、素材感がわからない
その素材が薄いのか厚いのか、固いのか柔らかいのか、伸縮率がどれくらいかは触ってみないとわからない

この2つだと思う。
サイズの不安を払拭しようとしているZOZOTOWNの取り組みは流石だと思うが、素材感までは解決できない。バーチャル触感みたいな技術が開発されない限りはこれを払拭する手立てはない。

で、統計データではインターネット市場が伸びているとはいえ、それは服も含めての市場規模であり、インターネットでも買いやすい雑貨、日用品、消耗品、部品、家電などが多分に含まれていることを忘れてはいけない。
「インターネットなら服が売れる」論者はそこを考慮していないのではないかとさえ思う。

ファッション通販サイトに関する最新のアンケート結果がある。

【ファッション通販サイトに関するアンケート調査】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000557.000007815.html

ZOZOにばかり目を奪われ、ユニクロはネット通販比率が低いからダメとか言ってた連中は息をしているのか?という結果になっている。

まず、購入頻度だが

◆インターネットでの衣料品の購入頻度
直近1年間にインターネットで衣料品を購入した人は5割、男性4割強、女性6割です。購入頻度は、「3~4ヶ月に1回程度」「半年に1回程度」がボリュームゾーンとなっています。



とのことで、購入頻度はそれほど高くない。
毎月ネットで服を買う奴なんてごくわずかのマニアに過ぎない。
マニアを基準に語るからアパレル業界は不振業界になっている。これはネット通販に限らずである。

そして「インターネットで服は購入しない」という人も36%存在する。

 

◆衣料品を購入した通販サイト
直近1年間に衣料品をインターネットで購入した人のうち、ファッション通販サイトでの購入者は8割です。提示した選択肢の中では、「ユニクロ」が22.0%、「ニッセン」「セシールオンラインショップ」「ベルメゾンネット」「ゾゾタウン」が各9%台となっています。

「ショッピングモールサイト(楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazonなど)」での購入者は5割弱、30・40代で比率が高い傾向です

とのことで、業界的・インフルエンサー的見地からすると圧倒的に注目度が高いはずのZOZOはユニクロの利用率の半分以下で、苦戦が伝えられるニッセン、セシールあたりとまったく同率となっている。
ZOZOを利用している人は決してマスカスタマーではないということがわかる。

ユニクロは圧倒的に利用率が高い。「ユニクロはネット比率が低いのが弱点」論者は息をしているのだろうか?

当方でもユニクロのネット通販を利用するが、それ以外のブランドはほとんどネット通販で買わない。
理由は、先ほどの2点をユニクロがクリアしているからだ。
全国800店以上あり、自宅近所にも職場近所にも、また乗換駅近所にもユニクロはあり、そこで一度は試着したり生地を触ったりしているからだ。店に寄る時間がないときはネットで注文をする。

他のブランドの利用率が低い(例:ユナイテッドアローズ1・9%)のは、店数が少なくユニクロほど気軽に試着しに店に入れないからだろう。
ユナイテッドアローズでユニクロのように気軽に入店して試着することも生地を触ることも難しい。
消費者の大嫌いな販売員が絶対に近づいてきて会話をしなくてはならない。
そんなめんどくさい思いまでして服なんて誰も試着したくない。

さらにいえば、ユナイテッドアローズの服はユニクロほど安くない。
試着せず、生地を触らずに「試し」で買うにはハードルが高い。
もちろん、返品交換はできるかもしれないが、送料がかかったり再梱包して集荷をお願いするめんどくささがある。
今年の1月に2度Amazonでサイズが合わなくて返品したことをこのブログで書いたが、送料無料とはいえ、再梱包と集荷のめんどくささは感じた。次からその作業はしたくない。
だからサイズがわからない服は通販では買わない。

またファッション単独サイトよりもAmazonや楽天、Yahoo!での買い物が多い。
これは取りも直さず、衣料品をネットで買いたいという人がそこまで多くないということで、衣料品以外が豊富にそろっているその3サイトに訪問者が集中しているということである。

購入品目にもそれが表れている。

◆インターネットで購入した衣料品
直近1年間にインターネットで購入した衣料品は、「下着、インナー」「Tシャツ、カットソー、ポロシャツ」「パンツ、ズボン、スラックス」が購入者の3~4割です。男性20~40代では「Tシャツ、カットソー、ポロシャツ」が最も多く、「ニット、セーター、カーディガン」は女性で比率が高くなっています。

とのことで、サイズ感が多少違っていても伸縮するから着やすいTシャツ、カットソー、セーター、肌着類が多い。
パンツが上位にあることが以外だが、これは

1、昨今イージーパンツ系が流行している
2、昨今ワイドシルエットが流行している

この2点が理由ではないかと思う。
イージーパンツ系はウエストがゴムや紐になっているので、通常のパンツよりもサイズが厳密ではない。
また、ワイドパンツが流行していて、太ももやヒップのサイズも緩い。
これが以前のようなタイトシルエットしかない状態だったらここまで上位に来たかどうか。

サイズ感とフィット感が重視されるスーツやビジネスコート、ドレスシャツはまったく姿を見せていない。
当たり前で、ZOZOSUITが最も必要とされるのはTシャツやジーンズなどではなく、これらのアイテムに対してだろうと思う。
あとは5ミリの違いでも履けなくなる「靴」というアイテムにも最も必要とされる。
Tシャツやカットソーなんて1センチや2センチなんてどうとでも伸び縮みするからまったく不要だ。

回答者のコメントも非常にためになるので以下に貼り付けておく。

◆衣料品を購入する通販サイトの不満点・改善してほしい点 (全1,942件)
・自分から検索しないと出てこないので、何となくのイメージで探したい時には不向き。(男性28歳)
・サイズ感がわからないので、試着できるようなシステムがあれば嬉しい(特に靴)。またズボンなどは裾上げなんかもできればバッチリ。(男性35歳)
・品切れ中の商品を出品欄に載せないでほしい。(男性36歳)
・金額が小額だと送料と合わせてあまりお得な金額にならず購入を断念する事がある。(男性48歳)
・選んで服の上下の組み合わせなど提案してほしい。(女性22歳)
・着用モデルが外人だと逆にイメージしづらい。イメージしやすいように一般人に近い体型の人をモデルに使ってほしい。(女性31歳)
・モデルが着ていない服は、丈の長さがわかりにくいので、モデルの身長と共に着ていてほしい。同じカットが多いものもあるので、後ろ姿などもみられるとわかりやすい。(女性40歳)
・詳しく調べなくても商品の在庫がわかるようにして欲しい。(女性58歳)

となっており、「見た目の綺麗さ」とか「見た目のかっこよさ」だけを追求したサイトでなんて到底服は買えないということである。
外人モデルというよりも、ステージ向けモデルは体型が一般人と違いすぎて「イメージ写真」には適しているかもしれないが、購入してもらうページには不要である。
例えば、冨永愛さんの全身像が映っていて、一般人がその体型を見て参考になるだろうか。まったくならないだろう。
男性だって同じで購入ページに阿部寛さんが映っていて参考になるわけがない。阿部寛さんの身長は190センチもある。

この結果を見ると、ファッション業界人が期待するほど服は売れてないし、ZOZOの利用率も高くない。
逆に経済系インフルエンサーの指摘するユニクロ危機論も的外れにもほどがある。

ファッション性が高く、高価格な服はインターネットでは売れにくい。

これを前提として組み立てないと、またぞろアパレル業界は苦戦を強いられることは間違いない。
まあ、考えが浅くて自意識過剰な人が多いアパレル業界人がこの事実を直視するのは難しいのだろうけど。

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足が疲れにくいお勧めスニーカーを貼っておく

アパレルブランドの広告が失敗する理由

アパレルブランドにとって広告は必要不可欠なもので、ブランド側はもう何十年も出稿し続けているわけだから、本来はすごく広告に詳しいはずである。
しかし、業界紙、編集プロダクションで勤務した経験上でいうと、そういうブランドはほんの一握りしかない。

多くのブランドは、惰性とお付き合いと「何となく」で出稿している。
そしてそれらは広告代理店にお任せである。

例外的な少数を除くと、アパレルブランドの広告担当者のお仕事というのは広告代理店と親しくすることが8割くらいを占めている。
各ブランドにはそれぞれお抱えに近いような代理店が存在する。
1社の場合もあれば、それが複数の場合もある。
要はそれら「お抱え」と親しく付き合って、リサーチからプランからすべてお抱えに丸投げし、出てきたものに対して判断を下すだけであり、その判断自体も担当者の好き嫌いやその上司の好き嫌い程度しか基準がない。
広告担当者か上司(社長である場合も多い)が「これ、ええやん」といえば、それで終わりなのである。
その「ええやん」の基準は好き嫌いだ。

だからアパレルブランドの広告は成功しにくい。

いくつか失敗例を提示する。
当方が広告に携わったのは雑誌媒体なのでそれがメインになる。

以前、某中堅ジーンズメーカーに雑誌「Begin」の広告を相談されたことがある。
このジーンズメーカーに限らず、アパレルブランドの勘違いは、そこそこ人気のあるファッション雑誌に1度広告を掲載すれば、売上が即座に増える・回復すると思っている点である。

で、相談をされたのでこれまた、ファッション雑誌広告に強い某中堅代理店を紹介した。

ジーンズメーカーの予算は年間1000万円、代理店はこの予算で、Beginの年4回掲載を獲得してきたと記憶している。
単なる純広告(綺麗なイメージ写真とブランド名だけの広告)ではなく、タイアップ記事広告だったので、1回あたり200万円以上した。
通常、雑誌では純広告よりもタイアップ記事広告の方が高額になる。

これで決まるかと思った矢先に、メーカーが「以前から懇意にしている地域密着の小規模代理店から出稿したい」と言い出した。
これは本来は厳禁な行為である。
なぜなら、その料金プランはその中堅代理店が掛け合って実現したもので、お抱え代理店が作ったプランではない。
お抱え代理店が本来すべきことは、己らも掛け合って独自のお得感のある料金プランを作成することである。

しかし、お抱え代理店の甘えとそれを許したメーカーの不見識が相まって、結局はそのプランをお抱え代理店からやることになった。

こうなると、次からはその中堅代理店はメーカーには協力しなくなる。当たり前だ。先に不義理をしたのはメーカー側である。

結果からいうとこの広告はさほど効果がなかった。
年4回というのは無名ブランドにとっては掲載回数が少なすぎるし、Beginという雑誌がそれほどの「大部数」を抱えているわけでもないからだ。モノに対する記事や写真での見せ方に定評のある雑誌ではあるが、読者数はそれほど多くないし、読者層とブランドの相性も考慮しなくてはならない。
これはBeginに限らずどのファッション雑誌でも同じだ。
読者数の多寡も重要だが、読者層との相性がさらに重要となり、どんなに大部数のある雑誌でも読者層との相性が悪ければ、まったく反応はない。
ブランドの広告担当者はそこをよく考え、リサーチを自身でし、判断しなくてはならないが、それができている広告担当者は知っている範囲でいえば見たことがない。

結局はこのタイアップを1年か2年でメーカーはやめてしまった。効果もさることながら1000万円の広告費が捻出できなくなったからだ。できなくなったというのは表向きの理由でもしかすると、もったいないと感じたのかもしれない。

これはもっとも非効率的なカネの使い方である。
無名のブランドが年4回ちょろっと広告を掲載したところですぐさま認知度が上がるわけでもない。
もっと回数を多く、長期間にわたって掲載しないと実はファッション雑誌広告には意味がない。
年6回以上で、3年~5年間の広告掲載は必要だろうと思う。

1年や2年でやめてしまえば、その広告費は無駄になる。
このメーカーでいえば、2000万円をドブに捨てたようなものである。
これで従業員を雇うとか、従業員のボーナスを増やすとか、従業員と豪勢な食事を楽しむとか、に使った方がずっと社内の士気が上がる。

こういう失敗をするブランドは本当に珍しくない。アパレルブランドのありふれた日常風景である。

じゃあ、中小代理店を使わずに大手代理店を使えば成功するんじゃないかと考えるのが、アパレルブランドの浅はかさである。

また別のジーンズメーカーが20年くらい前まで10年間、電通を使っていた。
このメーカーはかつて「大手」と呼ばれており、ピーク時の年商は130億円くらいあった。

結果的にいえば、このメーカーの売上高は現在はピーク時の6分の1以下にまで低下している。
完全なる「ドブ金」だったといえる。

年間予算は毎年5000万円~1億円だったと聞いている。

これだけ多額の予算を払えばさぞかし効果があると、アパレル業界では考えるが、結果はまったく逆だ。
それがこのメーカーの凋落が証拠といえる。

アパレル業界からすれば広告宣伝費5000万~1億円というのは多額だが、電通からすれば鼻くそである。
だから電通はこの程度の予算では身を入れて仕事をしない。

例えば、当方とは比べ物にならないほど著名人で広告業界ともかかわりの深い永江一石さんもご自身のブログでこう述べられている。

東京都の豊洲市場における、スーパーお馬鹿なインフルエンサーマーケティングが草ボウボウ
https://www.landerblue.co.jp/blog/?p=37864

電通で5000万というのは鼻くそですので、わたしの推測ではPR会社に丸投げしたものと思います。

とのことで、年間5000万円程度の予算では電通にとっては「どうでも良い」依頼なのである。

文中で述べられている事例は、大手広告代理店ならやらかしそうなウェブマーケティングでの失敗例といえる。
アパレルも行政も理解していないのは、広告代理店には各社それぞれ得意分野と不得意分野があるということで、電通でいうならファッション雑誌やらウェブは苦手で、芸能人のブッキングやビッグイベントやテレビCMは得意なのである。
分野によって代理店を使い分けるのが得策で、大手に少ない金額で丸投げするのが最愚策といえる。

かつての大手ジーンズメーカーも東京都もその最愚策を採用している。
5000万円はまさしく「ドブ金」だ。

かつての大手ジーンズメーカーなんて総額10億円以上を使って、売上高を6分の1以下にまで低下させたのだから愚の骨頂としか言いようがない。

まあ、付け加えておくと、今現在も電通とか博報堂を何十年間も使い続けているのに、中高年以外の層にはまったく知名度が上がらない大手肌着メーカーというのもある。知名度が上がらないどころか、知名度は下がっているのではないかと思う。
これも現在進行形の「ドブ金」の一つの代表事例といえる。

アパレル業界が広告で成功したいのなら、

1、広告というのは多額のカネが必要と強く認識する(節約のために年1回の掲載なんて効果なし)
2、広告代理店にはそれぞれ得手不得手があり、それを見極めて事案ごとに代理店を使い分ける
3、大手に少額のカネで頼めば、必ず手抜きされる

これを徹底的に頭に叩き込まないと、アパレル業界の「ドブ金」事例がさらに積み上がることは間違いない。

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「安さ」だけでは衣料品は売れない時代 ~投げ売りの最前線を見て~

大阪市内の都心を歩いていると、ティッシュやら割引チケットやらさまざまなものが配布されている。
もちろん、東京都心だともっと多い。

そういうものはだいたいがアルバイトのオニイちゃん、オネエちゃんが配布しているから、極力受け取るようにしている。
しかし、たまにこちらの善意に付け込んだような、受け取るだけでなく何かを答えさせようとするものも多いから注意が必要だ。
そういうのは断固として断る。

先日、御堂筋沿いを歩いていたら、赤い法被を着たオネエちゃんが道行く人に声をかけて何かを配布していた。
最初、赤い法被なのでジャンカラなどのカラオケボックスの店員なのかと思ったが、受け取ったチラシを見て驚いた。
ウィゴーの販売員だった。
受け取ったチラシが驚異的だったのだが、「全品390円セール」というものだったからだ。
ちなみに単品だと「全品390円」(格安居酒屋か)だが、袋に詰め放題で中サイズ3000円、大サイズ5000円とも書いてある。
なんという投げ売り!本当にバッタ屋並みである。
もしかしたら生半可なバッタ屋よりも安いかもしれない。

バッタ屋の聖地と化している天神橋筋商店街を歩くとさまざまなバッタ屋があるが、一律500円とか1000円という店が多く、それらよりも断然に安い。

とりあえず、チラシだけを受け取って、その日の仕事先に向かった。

仕事が終わって、先ほどのチラシを思い出して覗いてみようと思った。
18時半ごろだったので日は暮れていた。

通常の正規店ではなく、別会場を借りてのセールだったが、それでも驚異的な投げ売りといえる。
その日が最終日でなおかつ閉店まであと1時間半くらいだったので、チラシに書かれてあった袋詰め放題も3000円と5000円が2000円と4000円に値下がりしていた。
ざっと袋の大きさを見ただけでも、2000円コースですら10枚は優に洋服が詰め込めるくらいの大きさはあった。

会場は、洋服が台の上にごちゃっと山積みにしてある。
たしかにこれしか、やり方はないだろう。
390円の投げ売りセールで、しかも数日間の限定売り場で、正規店のような陳列は非効率極まりない。
台の上に、当初は畳んであったのだろうが、ごちゃっと山積みにするしかない。

帽子、バッグ、マフラーのコーナーと、レディースコーナー、それからメンズコーナーに分けてある。

商品を見てみると、帽子やバッグ、マフラーは秋冬物だがメンズの衣料は春夏物である。
レディースコーナーで商品をほじくり返すことは通報されそうだったのでやめておいた。
女性客に交じって50歳手前のオッサンがレディース商品をあさっている風景を想像するとヤバすぎて通報されてもおかしくはない。

遠目からざっと見ただけだがレディースも春夏物が主体だったと思う。

最終日で閉店まであと1時間半ほどだというのに商品は各コーナーともまだまだ残っていた。

売れ残りの春夏物なんて10枚も20枚も要らないから、単品で買うことにした。
商品をほじくり返してみたが、半袖シャツとか半ズボンとかそういう商品がほとんどで、寒さを一層掻き立てた。
失望しながらほじくり返していると、ちょっと春先から使えそうな商品をいくつか発掘でき初め、気分は上向きになった。

とは言っても、生地自体は薄手や麻混だったので明らかに初夏・盛夏物だったが。

その中から、去年か一昨年くらいに流行したボタニカル(植物柄)のジャケットと、薄手の杢グレーパーカを発掘した。
ボタニカル柄のジャケットは、去年か一昨年くらいにパンツとのセットアップで各ブランドから発売されていた。
そういうトレンドだったのである。それにウィゴーも乗っかっていた。まあ、洋服商売なら当然なのだが。

綿100%のプリペラ素材で、黒と白があった。
Tシャツの上に羽織ることを考えると、襟首の汚れが目立ちにくい黒にしようと思ったが、紺色やネイビーのズボンの手持ちが多い当方なので、黒ではなく白を選んだ。

しわが目立ちにくい素材であるうえに、白と言っても黄味がかっているから、小まめに洗濯機に放り込めば汚れの首輪も気になりにくいだろう。
定価6900円が1900円に値下がりして、それが390円に投げ売られていた。
明らかに原価割れだろう。

もう一つの薄手パーカは綿・モダール混素材で、裏毛でもミニ裏毛でもなく天竺である。
こちらは定価1900円の値札が付いている。まあ、390円ならお買い得だ。
これもTシャツや長袖Tシャツの上から羽織れる。

2枚合計で税込み842円だった。

盛夏でTシャツ一枚で様になるためには、顔と体型が良いことが必須になり、顔と体型が悪ければどんなにデザインを凝らしたTシャツでも格好が悪い。逆に顔と体型が良ければ、そこらへんで買ってきた390円のTシャツだって格好良く見える。
これが夏服の恐ろしさである。
ライザップはここの部分を狙えば良いのである。

だから顔も体型もアレな当方としてはTシャツ+1枚という工夫を凝らさねば人前に出ることすらかなわない。
着るまでにはあと2か月は寝かしておく必要があるが、2枚合わせて842円ならお買い得といえる。

実は、以前から手伝っている天神橋筋商店街のバッタ屋「ラック・ドゥ」も2月1日から18日まで全品100円セールを行っている。

本日よりBIGイベント開催!

4日間ほど店を手伝ったが、ここも春夏物がほとんどで、今年の2月は寒いが100円なら半袖ブラウスを買う人がこんなに多いのかと驚かされた。

で、店作りは今回のウィゴーと一緒で、台の上に服が山積みにされてある。これしかやりようがないというのがウィゴーの別会場セールを見て改めてわかった。

ちなみに「ラック・ドゥ」では在庫が少なくなっているので、新たな仕入れ先を募集しているそうだ。
過剰在庫を抱えているメーカーやブランドは一度連絡してみてはどうか。

それにしても、正規ブランドの在庫処分もバッタ屋と変わらなくなってきたと感じた。

実は先日、某メーカーのサンプルセールに招待され、1品100円で購入してきたが、それは完全メンバーズ制で、会期は1日間で営業時間はわずか2時間しかない。本来の意味でのサンプルセールだが、このウィゴーのは道行く人々を誘致しているのだから、これとは異なる。
不特定多数の人に広く売ろうとするものだ。

それだけ在庫を抱えていたともいえるし、ウィゴーに限らず、今後は在庫を抱えたメーカーやブランドはバッタ屋並み・バッタ屋を下回る値段で広く販売するケースも出てくるのではないかと思う。
販売方法、価格もバッタ屋との線引きがなくなりつつあるともいえる。
最早、割安感だけでは衣料品は売れない。そういう時代を象徴しているのではないか。

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ジーンズメイトの赤字継続は当然

ジーンズメイトが18年3月期決算の下方修正を発表した。
案の定だ。

これまで、売上高115億5000万円、営業利益3億円、経常利益3億300万円、当期利益4億円と発表してきたが、これを

売上高95億9000万円、営業損失5億5000万円、経常損失5億4000万円、当期損失7億3000万円とした。
見事な赤字継続である。

個人的にいえば、当初の見通しが甘すぎただけのことで、赤字継続には何の驚きもなく、むしろ当然だと感じる。

ジーンズメイトの発表によると

また重点販売商品と位置づけた新しい商品群の販売や新しいマーケティング 手法により新規顧客を獲得することを企図していたものの、計画値には届いておりません。

と売上高減少について述べている。
24時間販売の廃止での減少とも書かれているが、果たして24時間販売の売上高がどれほどあったのかは疑問である。
また、引用した部分については、新PB「メイト」の不発や他のPBの刷新が上手く行かなかったということを示している。

赤字については

今期計画は、商品回転率の向上と値引き率の抑制に取り組むことで売上総利益率を 50.0%(前 期比 5.3 ポイントの改善計画)としておりましたが、上述の通り売上が計画を下回り値下げ・値 引が徐々に増大していったことや、シーズン末の大幅値下げを伴う在庫処分が増加した事などに より、売上総利益率は 46.1%の見通しとなりました。

とのことで、要するに売れ行きが悪くて値引きセールをしたのでその分利益が削られたということである。
まあ、たしかにいくつかのお買い得品はあった。
先日、春に向けてPB「ブルースタンダード」のボートネックボーダー柄カットソーを買ったが、これは以前にも1490円に値下げされていたのが、ほぼ1年ぶりに店頭投入され990円に値下げされていた。持ち越し在庫である。
ただし、綿100%の生地は肉厚で、品質はそれなりに高く、定価は2990円である。
裾にスリットがないのがちょっと疑問な作りだが、それ以外に不満はない。
990円なら割安感がある。

リリースで述べている在庫処分セールとはこういう種類の商品を指している。
また先日、このブログで紹介したローゲージウールニットパーカも7990円が1990円にまで値下げされており、大変なお買い得品だった。

ジーンズメイトがライザップ傘下になって、変わった部分はあまり見えない。
唯一変わったのは、これまでよりも商品の店頭投入量が減ったところくらいしかない。

店頭と、店頭に並ぶ商品を見ていると、以前とはそんなに大きく変わっていない。
店作りも商品も変わらないなら、よほどの上手い販促・プロモーションがない限りは、業績が急回復することはない。
これはアパレルに限らずどの分野においても同じ理屈である。そしてジーンズメイトにはその「よほど上手い販促」は今に至るまで存在していなかったから、結果は火を見るよりも明らかだった。

にもかかわらず、メディア系著名人、経済系著名人などのいわゆるインフルエンサーはもろ手を挙げて「ライザップの手法」とやらを誉めそやした。
で、同じ人たちが今、800SKUという超細分化されたサイズピッチの既製服のZOZOを「完全オーダーメイド」だと誉めそやしているのである。この輩の評価はまったく当てにならない。

そもそもこれまでライザップは手あたり次第にアパレルを買いまくってきた。
そこに何か戦略があったとはとても思えず、瀧定大阪同様に場当たり的に買ったとしか見えない。
なぜなら、買ったアパレル各社に何ら共通項がない上に、買収後もまったく各社が連動する気配もない。
ジーンズメイトは1年にしかならないからまだしもそれ以外だと4~5年になる会社もあるのに、いまだに何も変わっていないし、それらが連動・連携する気配もいまだにない。

ライザップ傘下のアパレル各社を見てみよう。

・エンジェリーベ 2012年4月グループ入り
・馬里邑 2013年9月グループ入り
・アンティローザ 2014年5月グループ入り
・夢展望 2015年3月グループ入り
・三鈴 2016年4月グループ入り
・マルコ 2016年7月グループ入り
・ジーンズメイト2017年2月グループ入り
・堀田丸正2017年6月グループ入り

となっており、雑貨小売り系だと

・イデアインターナショナル 2013年9月グループ入り
・パスポート 2016年5月グループ入り

となっている。

2016年、2017年にグループ入りした各社はあまり変貌していなくても仕方がないと思うが、それ以外の会社はどうだろうか。あまり変貌していないことは問題ではないか。2015年にグループ入りしたネット通販の夢展望もそろそろ変貌が顕在化しないとちょっと今後の芽はないだろう。
また、それらの企業やブランドはまるでいまだに連携していない。
連携・連動できない傘下企業を増やしたところで意味はなく、ライザップは何のためにアパレルを買いあさっているのか理解に苦しむ。
優良企業を買うならまだしも優良でない物件が多く、本当にその目的はわからない。
単にメディア系・経済系インフルエンサーの期待値を上げるためだけとしか思えない。

ジーンズメイトに限らず、健康食品・スポーツジムのライザップがアパレルを買ったシナジー効果は全く現れないままに6年になろうとしている。
考えうるシナジー効果としては、健康食品・スポーツジムのライザップがプロデュース・ディレクションをしたというスタイルで、各ブランドから「単なる従来型衣料品」ではなく、「スタイルを美しく見せるパターン作りやカッティングに工夫を凝らしました」という触れ込みで新商品を投入することである。

ジーンズメイトでいうなら、ユニクロを辞めた人、しかも企画職でもなかった人を起用して、ユニクロと同じテイスト・同じターゲットで、ユニクロより価格の高いカジュアルウェアを作るなんて何の意味もなく、ユニクロに勝てるはずもない。
ユニクロに勝つ必要なんてないが、その商品では、ユニクロではなく、メイトを選んでもらう理由すらない。

それよりもライザップがプロデュースして、本当に美脚に見えるスキニーパンツだとか、細マッチョに見えるTシャツだとかそういう「価値作り」をすべきなのである。
ユニクロと同じ土俵でライザップが戦う必要性なんてまるでなく、むしろ自ら望んで負け戦に飛び込んでいるにすぎない。

しかし、ライザップがそこに向かわないということは、個人的にはライザップにはアパレル再生のノウハウが存在しないと見ている。

皮肉にもライザップとの提携でもっとも効果的な商品を開発したのは、傘下のアパレル・雑貨企業各社ではなく、ライセンス契約したに過ぎないグンゼである。
これなどはその最たる例である。

着るだけでバイタルデータを取得
グンゼ×RIZAPによる最先端衣料「筋電WEAR」が誕生

http://www.gunze.co.jp/corporate/news/2017/09/20170925002.html

これが本来、ライザップに期待されるアパレルブランドとのシナジー効果といえる。
ライセンス契約のグンゼ以外にその方向性を指し示せない限り、ライザップが傘下のアパレル企業を経営再建することは、ほぼ不可能に近いと当方は見ている。

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現状と原因を正しく認識していないブランドは有効な施策を打ち出せない

販売員のための「Topseller.style」なんかに参加している割には洋服店で接客されるのが嫌いである。
もちろん、ラグジュアリーブランドの接客なんて受けたことがないから、もしかしたらそういう店の常連になれるほど金持ちになれば、接客マンセーするようになるかもしれない。

異論もあるだろうが、個人的にはユニクロや無印良品のセルフ形式の売り場の方がずっと気が楽であり、居心地が良い。
仕事としては誰かと話すことは別に苦ではないが、誰かと話すのがすごく好きなわけでもない。
だから仕事以外では見知らぬ他人とはまったく話したいとは思わない。

それ故、客としては販売員と話したいとは思わないし、必要以上の会話は避けたい。
こちらの質問にキチンと正しい内容で答えてくれればそれで良い。

2月に入って、初めて店を回った。
1月の下旬に回って以来だ。

自分が買えるレベルの各店頭を見て回ったが、2月の売れ行きはやっぱり厳しそうだし、売り場は荒れている。
今年の1月、2月は暖かい日と強烈に寒い日が交互に訪れるという気候で、ときどき暖かい日があるとはいえ、まだ春物を着る気分ではない。かといって、2月もあと2週間で終わるから、今更、いくら安くなっていても冬物を買うのも抵抗がある。1000円とかの投げ売り品は別として中途半端に半額とか60%オフ程度の防寒アウターは特に買う気にもならない。

寒いので春物を買う気にもなれない。

おしゃれな人は先物買いで、とはよく言われるが、今買って1か月間も寝かせておくほど心にゆとりはないし、そこまでして「おしゃれな人」と思われたくもない。

今月と3月上旬の当方のスタンスは

「破格値に値下がりしていて、3シーズンは使えるような服を探す」

である。

そんな中、たまたま立ち寄ったGAPは店内が空いていたので、ちょっと長居していろいろと物色してみた。
ジャパン社の社長が「投げ売りはやめます」と宣言したからか、以前よりは投げ売り品が減っていてセールコーナーも以前に比べると整然としていた。

以前のような赤い値札シールの商品が山盛りになっている状態ではなくなっていた。
ただし、その分、店内が空いているような気がした。

いろいろと物色していると、中には投げ売り品もあって、その中に、キャメルとかブラウンに近い濃いベージュのチノパンがあった。
ストレッチ混素材を使っている。
この商品以外でもズボン類にストレッチ混素材が増えた。
ほんの4年ほど前まではかたくなにストレッチ混素材を使わなかったGAPだがいよいよ抵抗できなくなったのだろうか。
逆に5年前から大々的にストレッチ素材を使用していればGAPはここまで苦戦しなかったのではないかと思う。
細身シルエットが全盛のころ、なぜあそこまでかたくなに綿100%素材にこだわったのだろうか。まったく意味がわからない。

それが売上高5億円程度の「こだわりブランド」ならまだしも世界規模のブランドがなぜ市場ニーズを無視し続けたのだろう。
GAP苦戦の一因はこういう「わけのわからないこだわり」もあると思う。

余談だが、当方は薄い色のボトムスを穿くのが苦手で、黒か濃紺を穿くのが一番落ち着く。
とくにベージュ系はだめだ。白でもなく濃色でもないあの中途半端さが嫌いだし、着用した姿を見ても似合っていると思えない。
ベージュのズボンを穿くくらいならグレーを選ぶ。
それほどにベージュのズボンは苦手だ。

それでも克服しようとときどき買ってはみるもののやっぱりなんだかしっくりこない。

そこで今回、このストレッチチノパンを買ってみようと思い立ったわけだ。
価格は定価7900円が1990円まで値引きされている。
さらにレジにて20%オフで、メンバー会員はそこからさらに5%オフされる。
税込み1512円にまで値下がりした。

1512円で買ったストレッチチノパン

これくらいの値段なら、試すにはちょうど良い。
そんなわけで一応、試着してサイズ感も確かめて買った。

しかし、今回はGAPの販売員の接客が以前にも増して丁寧になっており、ちょっと薄気味が悪かった。

物色中に、ホテルウーマンみたいな感じのプロっぽい熟女店員が声掛けをしてきて、まあ、それはそれでやりすごせた。
以前から、GAPではこういう声掛けはよくあった。

で、しばらく物色してからこのチノパンを試着しようと、近くにいた別の販売員に声をかけて、試着室へ行った。
扉を閉めて、穿き替えていると、扉の外から声がかかり、「担当が私に代わりました」と言われた。
声の主は先ほどのプロ販売員っぽい熟女である。

いやいや、1512円のチノパンに「担当」とか付けられても困るよな~。

ここまで丁寧にする必要があるのだろうか。甚だ疑問だ。
GAPの販売員の接客は以前から割合に丁寧な感じだったので、可もなく不可もなかった。
最初に声掛けはあるものの、それ以降は必要があるまでは声もかからなかったし、「担当」なんてつくこともなかった。

元来、接客されるのが好きではないので、たかが1512円のチノパンでここまで丁寧にされると、良い気分になるどころか逆に薄気味悪ささえ感じた。

ここからは完全なる推測だが、GAPは不振を克服するために接客をより丁寧にしようとしているのではないかと思う。
しかし、それは逆効果とは言わないまでもあまり意味がない。
なぜなら、GAPの販売員は以前からそれなりに丁寧だったからだ。

GAPが売れない原因は間違いなく接客ではない。

しかし、先日のジャパン社の社長の「これからは投げ売りはしません」という発言を見てもわかる通り、自分たちの不振の原因が何なのかさっぱりわからないのではないかと思う。
投げ売りをしているから売れないのではなく、商品の定価設定が高すぎるから投げ売りしないと売れないのである。
認識の順番が逆なのである。

この1512円で買ったチノパンだって1512円にしては良い商品だが、7900円出す商品かと問われたら即座にNOと答える。
それならエドウインの7500円パンツの方がバリューがある。

だったら、定価を4900円とか5900円に最初から設定すべきだろう。

もしくは、高値で売りたいなら高値で売れるような商品作りをするか、ブランディングをするか、である。
接客のより一層の丁寧化とか、投げ売り廃止とかそういうことが求められているのではない。

現状認識が正しくできない間は、有効的な施策は打ち出せない。
マーケティングの基本である。

GAPは米国本社もジャパン社も、自分たちが思い描いている自画像を一度捨てて、外野の人間になりきって自社を見つめなおしてみてはどうか。それができて初めて有効的な施策が打ち出せるだろう。

まあ、投げ売りされてて良い商品があればこれからも買いますけどね。(笑)

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低価格商品に最高峰品質は必要ない 

先日、神戸のレディース靴工場、ロンタムの神農社長と遅めの新年会をした。
実は、1月中に5人くらいで新年会をするはずだったのだが、前日にぎっくり腰を発症されて、欠席になってしまったので、今回はその挽回戦となったわけである。

当方も含めたオッサンの身体は漏れなく傷んでいる。(笑)

神農社長と知り合ったのは、2015年に当方がブログセミナーを開催した際、出席してくださったことがきっかけだった。

それから神農社長はずっとブログを書き続けておられる。

http://blog.livedoor.jp/masamichirontam/

ブログの効果としては、ブログを読んだと言って受注があることがチラホラ出てきたことだという。
何事も継続は力なりである。

とは言っても、工場の現実は厳しく、神農社長によると長田にあるケミカルシューズ工場は全般的に厳しい状況にあるという。

そうそう、ケミカルシューズという言葉だが、当方にはあまり違和感がないが、まれにその言葉を聞いたことがないという人もおられるそうだから、簡単に説明しておくと、本革の靴ではなく、合皮やビニールというような化学的な素材を使って作る靴のことである。
だから、元々は低価格向けとして作られていた。
低価格ということは大量生産・大量販売が前提である。

しかし、中国やアセアンなどでさらなる低価格ケミカルシューズが作られて、日本に輸入されるようになると苦境に転じた。

低価格ではアジア製には勝てない、かといって品質や機能性では高額靴メーカーには勝てない、というサンドイッチ状態に陥ってしまっている。

また、靴業界そのものも苦戦傾向にあるらしく、いわゆる品ぞろえ型「靴専門店」がかなり厳しいそうだ。
神農社長に言われてみると、パッと思いつくのは「ABCマート」やチヨダくらいで、「ダイアナ」「マリング」などの靴専門店は店舗数を減らしているし、店としての明確なイメージが思い浮かばない。
ABCマートだと「スニーカー」というイメージが思い浮かぶが、ダイアナ、マリングあたりになると一応、レディースのパンプスとかハイヒールが思い浮かぶが店舗に行くと、スニーカーはあるしワークブーツもあるし、で何が得意な店なのかがわかりにくい。

それ以外だと、ブランドの直営店やオンリーショップばかりが思い浮かぶ。
例えば、オッサン的発想なら「リーガル」だ。

そうなると、新規取引先の開拓といっても限られるので、必然的にロンタムはアパレルや大手セレクトショップの別注品やOEM生産が増えているという。
これは他の靴工場も同じなのではないだろうか。

そんな状況を打破すべく神農社長は奮戦しておられるが、上記のような理由で、いわゆる新規卸先を開拓するのはかなり難しい状態になっている。

神農社長にヒントを求められたのだが、そんなものを提示できるなら当方はとっくに金持ちになって、スーパー万代で定価で食材を買っている。
具体的なヒントは差し上げたくても差し上げられないからひどく原則的なことをお答えした。

オリジナル製品を作って拡販を図るとして、

1、品質、機能性以外の価値を提供できること
2、工場の背景や歴史をストーリー化すること
3、消費者に「欲しい」「買ってみようかな」と思わせる「価値」を作ること

を挙げた。
あくまでも原則論なので、これをもとにどう組み立てるかは、大手アパレル並みに相手に丸投げしておいた。

神農社長は「真面目」な性質で、「オリジナル製品を作るにしても僕らの商品はまだまだ品質的には最高峰には程遠く・・・」と常に言われ、その職人としての求道精神には本当に敬服しているが、それではなかなか進まない。

こういう職人の求道精神は大切にしたいと思いつつも、ビジネスを進める上ではどこかで割り切る必要があるとも思う。

最高峰の品質を実現した暁には、その商品の販売価格はいくらにするのだろうか?
最高峰の品質だから10万円では、よほどのブランド力やステイタス性がないと誰も買わない。
ましてや新参ブランドでは絶対に買わない。

また、神農社長ご自身でも、婦人のパンプス類の店頭販売価格は13000円くらいが限界だとおっしゃっている。
普通に考えても安いパンプスなら2000円くらいで売られているご時世で、よほどの何かがないと2万円を越えるパンプスは買わない。

そうなると、紳士靴ならまだしも婦人靴で2万円を越える高価格を付けることはちょっと現実的ではない。

どこかの部分で値段相応に品質を割り切る姿勢が必要だろう。
1万円だからこの品質、最高峰品質だから5万円という具合に。

これは以前に、初著書「小さな企業が生き残る」(日経BP)を紹介したセメントプロデュースデザインの金谷勉社長も同じ主張である。
金谷社長の場合は伝統工芸に対して、

最高峰のハイエンドモデルだけではなく、一般人でも手に取りやすい価格の入門編を作るべきだ。その入門編は簡略化した技法で作れば良い

と提言しておられ、まさにそれが必要ではないか。

例えば、オール手塗の漆器があったとして、それが10万円くらいするなら買う人・買いたい人は限られる。
しかし、漆塗りの技法を簡略化して5000円くらいにして発売したらどうだろうか。プロモーションの手法や商品デザインにもよるが、多くの人が買いたい、買ってみても良いとなる。

ロンタムのオリジナル靴もこの割り切り方が必要ではないかと思う。

さらにいえば、機能性や品質とは別の価値提供という部分では、スタートトゥデイのプライベートブランド「ZOZO」を参考にすべきだろう。あのTシャツとジーンズの品質や機能性は値段相応に過ぎないのに、多くの人がそこに「価値」を見出している。
正確に言えば、価値を見出したと錯覚しているだけなのかもしれないが、そう思わせる手法はブランド運営には必要になる。

神農社長の悩みを聞きながら、アパレルブランドも同じ部分で悩んでいるのではないかと思った。

もうすでに、服という単品での品質と機能性、デザイン性では差別化できない状況になっている。
もちろん、そういう部分にフォーカスするマニア客は存在するがそこの人数は多くない。
仲間と数億円程度の売上高が稼げて利益率が確保できれば良いなら、そのマニア層を狙っても良いが、何十億円・何百億円の売上高を目指すならマス層に向けて売るしかない。

しかし、マス層に「品質ガー」「機能性ガー」「デザインガー」ばかり唱えていても仕方がない。
デザインはさておき、もうすでにユニクロや無印良品の商品に品質も機能性も負けているアパレルブランドが多数あるから、その土俵で戦ってもさらに負けるだけのことである。
だったら違う価値を提示するしかない。
その価値を作れたブランドだけが生き残れるだろう。

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プライベートブランド「ZOZO」の生産システムは、現時点では「完全オーダーメイド」ではない
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物性のみでは低価格品との差別化は不可能になってきた

寒さのピークは1月~2月で、この時期、毎年右耳に霜焼けができる。
なぜか右耳だけで左耳はいつも無傷だ。
年明けまではできていなかったので、安心していたら2月の寒波でまた右耳に霜焼けができてしまった。
昔からできていたわけではなく、3年くらい前からできるようになった。
今回で3年連続3回目の出場ということになる。

原因の一つは駅まで自転車に乗っていることだと思う。
その際、耳当てをすれば良いのだが、めんどくさくてしていない。
ユニクロで190円に値下がりした耳当てを2つ買ったのだが、未使用である。
自転車に乗る際は耳当てをしたとして、下りて歩いているときも耳当てをするのは格好悪い。
で、その着脱がめんどくさいというのが言い訳である。

そこで思い立って、ウールのニット帽を買った。
これなら被ったまま歩いても変ではないだろうから。
あとは髪が伸びてきてペタっと寝るので、禿隠しでもある。
くせ毛なので短いと立たせて禿をごまかすこともできるが、髪が伸びてペタっと寝ると、隠そうとしても隠し切れない禿になってしまう。特に強風の日は禿丸出しだ。
上手く隠し切れない場合はニット帽をかぶるしかない。
嗚呼、悲しき禿。

当然、当方が買うなら値下げ品しかあり得ない。
しかもニット帽は「好みの商品」ではないから、できるだけ安い方が良い。
でも粗悪品は嫌だ。

まあ、はっきり言って単なるわがままなのだが、そういうのが無印良品にあった。

「おでこのチクチクを抑えたワイドリブニットワッチ」である。

元値は1900円だったと記憶しているが(違っていたらごめん)、店頭では500円に値下げされている。
しかも税込み。本体価格は450円くらいということになる。
ネットではなぜか1000円のままなのが謎である。(笑)

本体はウール100%で、切り替え部分が綿100%と表示されてある。

1900円でも安いとは思うが、税込み500円は魅力的な価格だ。
迷わず買った。

店頭では残り少なくなっており、ライトグレーとメランジ調の水色が残っており、迷わずライトグレーにした。
他の店舗だと白も残っていたが、オッサンにはライトグレーが一番マシに見える。
さすがに黒とか紺は売り切れていた。

最初に、商品の表示を見て、どこに切り替え部分があるのかわからなかった。

画像で見てもらってもわかる通りに、切り替え部分がないように見える。

でも、よく目を凝らして見ると、ほとんどわからないほどに色も編み目も同じにした綿部分が帯状に差し込まれている。
裏面から透かして見るとより分かりやすいだろう。

真ん中の濃くなった部分が綿ニット部分である。
これを額に当たる部分に差し込むことでウール特有のチクチク感を抑えるという設計である。

 

こんなに細かい作業をした商品が1900円でも十分にすごいのだが、500円に値下げできるというのはすさまじいと感じる。
しかも材質はウール100%で、アクリル100%の他の低価格ニット帽に比べると格段に素材の値段も高い。
ウールは値上がりし続けているからだ。

あからさまに綿とウールを切り替えるのは技術的には簡単である。
まったく違う編地をつないで「デザインっぽく」すれば済む。
しかし、違う素材で同じような編地を作って、それをほぼ継ぎ目が見えないほどスムーズにつなぐのはすごい技術だと思う。

従来、衣料品では、低価格品との差を「品質」とか「素材」とか「縫製仕様」などで説明してきた。
素材にしろ縫製にしろ、一概に「〇〇だから高い」とは言えない部分はあるが、ある程度はそれで説明ができた。
ウールにもさまざま等級があるし、合繊にも高額なものもある。
しかし、アクリル100%のニット帽は安物でウール100%はそれよりは高い値段が付けられていても多くの消費者は納得できた。

ところが、このニット帽はどうだ。

ウール100%素材もすごいが、ウールの編地と綿の編地を見わけがつかないほどスムーズにつないでいる。
ウール部分から綿に切り替えるだけならまだしも、もう一度ウールとつないでいる。

ウール・綿・ウール

という具合に編地を2回つないでいるのである。

1900円でも十分に安いが、500円は破格値だ。

品質の高さと値段の安さではちょっと他のブランドは太刀打ちできない。

もう「ウール100%だから」とか「ニット地を切り替えて手が込んでいるから」なんていうだけでは、高値を付ける言い訳にもならない。
これまでなら、「デザイン性が」なんてことも言えたが、無印良品やユニクロの商品のデザイン性も上がっている。上がっているというか、デザイン性は業界的に平準化されてきている。

こうなると、価格競争に巻き込まれたくない衣料品や服飾雑貨は別の「価値づくり」をすることが求められる。
これまで通りの「品質」「素材」「デザイン」だけでの差別化はまったくできなくなっており、そこにフォーカスすればするほど価格競争に巻き込まれるし、場合によってはユニクロや無印良品に「品質」「素材」面で負けてしまう。

現に、大手セレクトショップの中途半端なセーターなんてユニクロや無印良品のセーターに素材面でも品質面でもボロ負けしているではないか。おまけに価格だけは一人前以上に高い。
そういう部分にだけフォーカスしたら、買ってもらえる理由なんてまったくなくなる。
お分かりだろうか?

となると、違う部分での「価値づくり」が必要になる。
日本国内のブランドや企業はこの「価値づくり」が下手くそである。
とくに90年代までは繊維製品に限らず、高機能性を追求すればある程度は売れたから、それが今も染みついているといえる。
衣料品や服飾雑貨だって、良い品質で割安ならある程度は売れた。
小難しいブランディングやらマーケティングやら販売戦略やらはさほど必要なかった。

好き嫌いは別にしてそこが上手いのが欧米ラグジュアリーブランドだろう。
塩化ビニールの鞄を高値でも欲しい商品に感じさせてしまう手法は大いに見習うべきだろう。

こういうことを書くと、「日本の技術は通用しない」という極度の悲観論が出てくるが、そうではなくて追いつかれる部分も追い越される部分もあるということだ。
例えば、ドイツは機械類や自動車が得意だと評価されているが、鉄道の運行はゴミ屑で遅延は当たり前である。
キッチリしているなら鉄道運行もキッチリできそうだが、そうではないらしい。
ここが面白いところだが、どんな国や国民でも得手不得手はあるということで、スーパーマンがそろっているような国はない。

日本だって、ある分野の技術は追いつかれたり追い越されたりすることもあるだろうが、依然としてトップを守っている分野もある。
生地製造でいうなら、生地の風合いの良し悪しなんて追いつかれたり追い越されたりしやすいし、好き嫌いにも左右される。
しかし、不良品率の低さは日本が断トツに高い。国内工場でありながら、カイハラのデニム生地がユニクロに評価されているのは不良品率の低さという部分がある。

自社の優れた部分とそうでない部分を冷静に冷徹に見極めて、それに対処するのがマーケティングの基本である。
何ができて何ができないのか、それを認識する。

知るを知るとなし、知らずを知らずとなす、これ知るなり

「論語」の孔子の言葉である。
自分が知っていることと知らないことを区別して認識することが「知る」ということで、知っていることと知らないことの区別ができていない状態は単なる混乱状態だという意味であり、マーケティングの基本にも通じるものがある。

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大手広告代理店を使って残念な結果を甘受する残念な国内アパレル 企業
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