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南充浩 オフィシャルブログ

20代後半~40代前半女性にも「国民服」化しているユニクロとジーユー

2023年7月13日 トレンド 1

今年もすでに6月末から夏のバーゲンが始まっているわけだが、欲しい服もなく何も買っていない。理由は当方が大量の汗っかきで暑さが苦手なため、イキった重ね着など夏にはできなくて3年くらい前から買い集めた吸水速乾Tシャツしか着用していないからである。買うとすれば値下がりした吸水速乾Tシャツ類くらいだろう。

その中でも最も活躍しているのがジーユーで値下がりして買ったドライTシャツ、ドライポンチTシャツで、次いでユニクロUの値下がりしたエアリズムコットンオーバーサイズTシャツである。7月に入ってからはこの3種類しか着用していない。

夏を除く3シーズンだと、これ以外のブランドの手持ち服も着るが、盛夏はもうこの3種類しか着用できない。

 

当方の手持ち服の中ではユニクロとジーユー(すべて値下がり品)がダントツの多さを誇っており、その比率は年々高くなってきている。

この買い方がケシカランとか言う人がいてもそれこそ多様性なので別段構わないが、マス層の大勢としては売上高規模から見ても、ユニクロとジーユーの2ブランドである程度満足というか納得しているのではないかとしか考えられない。マス層を狙うのであれば最大の障壁となるのはユニクロ、ジーユ―、しまむらだろう。これは売上高の多さから考えてもゆるぎない事実だろう。

 

このアンケート記事はそれを裏付けているといえる。

ミレニアル世代が着用しているファッションブランド第1位はUNIQLO。SHEINも着用率アップ【2023年上半期ランキング】 | ネットショップ担当者フォーラム (impress.co.jp)

STANDING OVATIONが実発表した2023年上半期(1月~6月)の「ミレニアル世代が着用しているファッションブランド」ランキングによると、トップス、ボトムスでは2人に1人が「UNIQLO」を選んだ。調査対象はミレニアル世代に該当する1980年~1995年生まれの女性ユーザー8718人で、ブランド数は4万5496。

とのことである。

2023年現在43歳から28歳の女性を対象としたアンケート調査とのことだが、記事本文を読んでいただければわかるのだが、ユニクロとジーユーの圧倒的な強さが浮き彫りになっている。

トップス・ボトムス・アウター・ワンピース・シューズ・バッグの6部門でそれぞれ集計されている。この6部門のうちトップス・ボトムス・アウター・ワンピースの4部門で1位がユニクロ、2位ジーユーとなっていてワンツーフィニッシュを飾っている。

残り2部門でもやはり相対的に強いといえ、シューズ部門では1位はナイキだが、2位はジーユーである。バッグ部門では1位がユニクロ、2位がコーチとなっている。さらに言えばバッグ部門の4位はジーユーである。

ユニクロはシューズがほとんど無いためにそれほど強くはないがそれでも8位にランクインしている。

このように見てみると、洋服部門は1位ユニクロ・2位ジーユーが鉄壁の強さがあり、シューズ、バッグでもユニクロ、ジーユ―は高い支持率があるということになり、大雑把な分類ではあるが、衣料品以外の靴、バッグもユニクロ、ジーユ―がある程度の支持を得ているということになる。

アクセサリー類を除いては洋服、靴、バッグをユニクロとジーユーが押さえているということになり、まさに「国民服」の様相を呈しているといえる。しかも女性にこの支持率の高さだから、ある程度はファッション性も評価されているということになる。

何とも凄まじい結果である。

 

それ以外の部分も見てみよう。

まず、トップス部門だが、表題ではシーインの大幅上昇が特筆されている。シーインは前年73位から24位までランクアップした。

たしかに大幅上昇ではあるが、めちゃくちゃ高い支持を受けているわけでもない。このシーインに関して興味深いのがボトムス、アウターではランキングに登場しない。トップス以外にランクインするのがワンピースで前年80位からの大幅上昇で21位にランクインしている。

ここから導き出される結論は、シーインの低価格トップスとワンピース、いわゆる軽衣料という物は低価格が評価され着用者が増えたといえる。トップスと一括りにされてはいるが、恐らくはカットソー類が中心なのではないかといえる。カットソー類は低価格品でもそれなりに使える物が多い。同様なのがワンピースではないかと思う。特殊なデザインのワンピースは除いてベーシックなワンピースは低価格品でもそれなり着用できる。一方、縫製仕様や使用素材に多少のこだわりを持たれてしまうボトムス、アウターというアイテムではシーインは全く評価されていないということになる。この辺りの使い分けは女性消費者はシビアだといえる。

 

シューズ部門では2位のジーユーと6位のオリエンタルトラフィックを除いて1位から7位までがスポーツブランドである。1位ナイキ、3位コンバース、4位ニューバランス、5位アディダス、7位プーマとなっており、8位がユニクロである。1位・3位・4位・5位・7位は恐らくはスニーカーだろう。いかに女性にもスニーカー需要が高いかということがわかる。以前のブログでも書いたが、もう10年以上「スニーカーブーム」と言われているが、10年以上も続いている動向は最早ブームではなく「定着化」である。女性にもスニーカーは必需品として定着していると考えるべきだろう。「ブーム」と解釈していたのでは、企画内容・販売手法を誤るだろう。

 

バッグ部門は低価格ブランドと高額ブランドが混在しているのが面白い。1位ユニクロ、2位コーチ、3位ロンシャン、4位ジーユー、5位フルラ、6位しまむら、7位無印良品、8位ZARA、9位ルイ・ヴィトン、10位セリーヌという具合だ。

一昔前の世代の女性ならバッグは高額ブランド一択だったのではないかと推測するが、その世代よりもバッグに対するブランド志向は薄まっていると考えられるのではないだろうか。この下の世代になると高額ブランドのランクインはもっと減少するのではないかと当方は見ている。

 

繊維・アパレル業界やイシキタカイ系界隈にはアンチユニクロ、アンチジーユーが少なからず見受けられるが、マス層からは圧倒的な支持率を誇っているということがわかる極めて有益なアンケート記事だったといえる。

 

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 comment
  • キム ゴンウ より: 2023/07/14(金) 10:58 AM

    最近病気が増えて 近所の診療所では無く
    ちょっと電車に乗って通院しなくてはならなくなりました
    近所の医者なら 首元のびのびのTシャツと短パンでよかったのですが
    さすがに電車に乗る初老の男はそうはいかないです
    かといって ポロシャツも嫌なんですよね
    オヤジとポロシャツ マグロととろろ芋の「山かけ」にみたいな感じで
    無理矢理セットにされて それぞれはシンパシーを感じていないアイテムですよ
    じゃシャツかというと 以前なら フィッチェとかケンゾーの半袖シャツありましたが
    ああいうのも ユニクロに淘汰されたのか見かけません
    ユニクロの半袖シャツは買う気がしないんだな
    トモローランドでも行くか?
    いやいや 販売員の失笑を食らうのも面白くないぞ
    当方 金はあるんですよ 半袖シャツ買うくらいの金は
    なのに使わせてくれないんだなぁ
    どっかオススメのところいただきたいものあります

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