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南充浩 オフィシャルブログ

我慢比べ大会

2014年10月2日 未分類 0

 ちょっと久しぶりにファッション専門学校ネタを。

先日、専門学校関係者と話す機会があった。
来年4月に大阪府内のファッション専門学校に入学する生徒総数は1600人余りだという。

この数字を聞いて、驚くとともに妥当な数字だとも思った。

何故驚いたかというと、わずか1600人しかファッション専門学校に進学しないからだ。
大阪府内のファッション専門学校と言ったところで、近隣の他府県からも通学する生徒も含まれており、純粋な大阪府民で数えればもっと人数は減るだろう。

妥当だと感じたのは、斜陽産業と呼ばれて久しいファッション業界だから、人数が集まらなくても当然だからだ。

この1600人中、大阪府内の大手2校に通うことになる生徒が700人強~800人弱になる。
3位の学校で入学者数は200人弱である。
3校合わせて1000人弱の入学者があるということになる。

のこりは600人弱である。

この600人弱を残りのファッション専門学校で分け合う。
残りの専門学校の入学者数はそれぞれ数人~数十人程度である。

株式会社が運営する2校の入学者数は把握できてはいないが、そのうちの1校は近々大阪校校舎を売却するそうだから、こちらは間違いなく入学者数の減少が続いているのだろう。

ファッション専門学校はだいたいファッションデザイン科とファッションビジネス科の2つの学科がある。
その中でさらに学ぶコースが細分化されている。

これまで「売り」だったファッションデザイン科だが、国内のアパレル企業各社がデザイナーやパタンナーをほとんど抱えなくなった。
生徒が就職を希望するような有名企業にはデザイナーやパタンナーとして就職することはほぼ不可能になったといえる。
採用し続ける有名企業もゼロではないが、採用数はそれほど多くはない。
当然、競争率が高まり狭き門になる。

一方、ファッションビジネス科に進む生徒はなぜだか、販売員志望が多い。
しかし、販売員として就職することが目的であるなら、実はファッション専門学校に進む必要はない。
短大からでも一般大学からでも販売員になら就職することができる。
ひょっとしたらそちらの方が高確率で就職できるのではないか。

また卸売り主体のアパレルや生地問屋、合繊メーカー、大手紡績の営業職の採用枠はほぼ一般大学生に限られている。

こういう状況下であるから、ファッション専門学校が生徒数を増やすことはかなり難しい。
微増はあり得ても激増はありえない。

極言すると我慢比べ大会の様相を呈しており、最後までなんとか踏みとどまった学校だけが残存者メリットを享受するということになるだろう。しかもそのメリットは極めて薄い。

今回は大阪府内のことだが、全国的に見てもほぼ同様の傾向である。

すでに大阪府内でも何校か小さな専門学校は廃校しており、今後、この廃校数は増えるだろう。

まあ、ファッション専門学校はそんな状況である。

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