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南充浩 オフィシャルブログ

来店を促す仕掛け作りを工夫せよ

2014年6月30日 未分類 0

 店の売上高を増やそうと思ったら、とりあえず店に来てもらうほかない。
ネット通販をやっている店もあるが、小規模店の場合ネット通販が爆発的に売上高を増やすとは考えにくい。
そもそもアパレル製品自体がネット通販にそこまで適していないのではないかという部分がある。

試着をしたい
素材の触感を確かめたい

こういう消費者は少なからず存在する。

売上金額でいうと、ユニクロは通販だけで200億円もあるというが、リアル店舗も含めたユニクロの売上高に占める割合は小さいといえる。
ユニクロ単体の売上高は2013年8月期で8300億円ほどだから、2・5%ほどにすぎない。

それはさておき。

リアル店舗への来店者を増やすという狙いにおいて、先日紹介したコージィコーポレーションのように、消費者参加型のイベントを行うという手がある。
ワークショップや体験教室というものである。
これを開催することによって、顧客との関係性が強化されやすい。

ニットキッチン元社長は、ネット通販で買った商品のリアル店舗での受け取りを提案されている。

Buy Online Pick Up in Store
http://ameblo.jp/knitkitchen/entry-11884524151.html

詳しくは原文をお読みいただきたいが、配送が意外に不便な場合もある。
例えば、休日に配送を頼んでいて、それが午前指定にもかかわらず、道路の渋滞などの理由で午後にズレこむことがある。その場合、配送をずっと待っていなくてはならない。

トイレに入っている間や、コンビニにジュースを買いに行っている間に、配送が来てしまい、不在通知が入れられていることもある。その場合は再度配送に時間指定をして待機せねばならない。

そういうことを防ぐために、よく足を運ぶ店で受け取れるようにすると利便性が上がるのではないかというわけだ。

〇〇ブランドの商品をオンライン通販で購入し、会社帰りの通り道にある〇〇ブランド心斎橋店で受け取って帰宅する。

これだと配送を待ち続けるという時間の無駄もなくなる。

店舗に寄ってもらうと、もしかしたらついでに何かほかの商品を買ってもらえる可能性もある。
買ってもらえなくたって、そこで接客をして関係性を深めることもできる。
決して物を売りつけるばかりが接客ではない。

少し前にこんな記事が話題となった。

「一生ビールが飲み放題で10万円!」~飲食店の新しい資金調達方法が凄い(アメリカ)
http://www.huffingtonpost.jp/ichiro-wada/all-you-can-drink_b_5429532.html

筆者の知人の人気ブロガー、和田さんが書いておられる。

以下、要点を抜き出す。

*アメリカミネアポリスの「Northbound Smokehouse & Brewpub」というお店は2年前にオープンした、店内でビール醸造もする本格的なパブ。
*開店のときに、資金があと220,000ドル(約2,200万円)必要だった。投資家に引き受けてもらう手もあったが、投資家が過半の議決権を要求したので諦めた。
*1,000ドルぐらいなら出せるのにという友人の声から、こんな資金提供をお願いすることにした。
*3種類の選択肢
1.1,000ドル 一生ビールが無料
2.1,000ドルの株 (議決権なし) 全株式の0.1%にあたる
3.5,000ドルの株 全株式の0.5%の株とビールが一生無料
*資金は集まった。
1.46人
2.42人 
3.30人

さて、その結果だけど、それは驚くべきものだ。

現在1日あたり17杯の無料のビールを提供しているが、その一杯あたりの経費はわずか40セントにしか過ぎない。

無料のビールを飲みに来てくれたひとは、ビール1杯で帰ることはなく、料理なども注文してくれるし、なにより友達などを連れて来てくれる。

お店は極めて繁盛しており、オーナーは100人のチアリーダーに支えられているようだと感想を述べている。

とのことである。

来店するということはビールだけを飲んで帰ることはまず考えにくい。
最低でも1品や2品はつまむ。
ピーナッツだけかもしれないし、ピーナツとチーズだけかもしれない。
それでも最低でも数百円の売上高はプラスされる。

この仕組みが日本でも通用するかどうかはわからない。
どこかの飲食店が試してみたという噂も耳にしないが、なかなか有効な手段だと思える。

一見すると単に話題集めの奇抜な企画だと思えるが、売上高を増やすとともに顧客との関係性の強化の同時を両立させている。

来店してくれた限りは必ず1品くらいは食べ物をオーダーする。
また自分が10万円払って支援している店だから足しげく通うようになる。
来店した際は必ずVIP待遇が約束されているわけだから、気分が良いし、友人知人にも紹介する。

大手との競争、ネット通販との競争というと、「安売り」しか頭にない業界関係者が大勢いるが、こういう仕掛けづくりによってリアル店舗はまだまだ活路があるといえる。
ワークショップ・体験教室の強化しかり、通販購入商品のリアル店舗受け取りしかり、有料会員募集しかり、である。

物だけ並べていても売れる時代ではない。
だからと言って、単に「SALE」とだけ書いたはがきを頻繁に投入しても意味がない。
消費者は「SALE」とだけ書かれた催事には興味がないのである。
もしそれで客が増えたとしても、それは安売りに興味がある客がほとんどである。

上のような仕掛けづくりができた店と、できない店の格差は今後ますます広がる。

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