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南充浩 オフィシャルブログ

日本国内で着用期間が最も長いのは夏服だという話

2022年10月3日 天候・気候 1

はやいもので今年ももう残り3カ月となってしまった。

ついに10月がスタートした。関西地区は相変わらず日中の最高気温は30度前後ある。このため、当方はいまだに半袖生活を続けている。

9月半ばくらいまで猛暑が続いていたが、半ば過ぎから台風が連続襲来して、猛暑は終わった。何ならたまに昼間も涼しい日があった。しかし数日すると最高気温は30度前後にまで戻ってしまう。

もちろん真夏の暑さとは質が異なる。湿度は低めだし、朝晩はメッキリ涼しくなりクーラー無しでも過ごせるようになったが、真昼に外回りをすると汗だくになる。

そのため、当方はいまだに半袖しか着ておらず、長袖を羽織るようになるのは、例年通り早くて10月半ば、遅ければ10月下旬になるだろう。

 

まあ、52歳のジジイの気温調節の着こなしなど誰も興味はないだろうが、ついでに説明しておくと、だいたい10月15~20日ごろから半袖Tシャツの上から長袖シャツを羽織るようになる。日中の最高気温が20度くらいまで下がった日が続くことが目安になる。

 

で、半袖Tシャツだけで外出し始めるのはいつからかというと、早ければ4月末のゴールデンウィーク、遅ければ5月10日ごろからとなる。そういえば、2012年の母親が5月に死んだが、その日はすごく寒くて長袖を着ていたことを覚えているが、そういうイレギュラーを除くと遅くとも5月の連休からか5月15日以降は半袖生活をすることになっている。

こうして見てみると、当方の生活スタイルでいうなら、半袖Tシャツ(ポロシャツも含む)着用生活は○○5カ月はあるということになる。長ければ半年近く半袖Tシャツで過ごしているということになる。

これは暑がりで汗っかきなオッサン基準だが、メンズだとクールビズ期間はだいたい当方の体感気温とあっており、5月スタートの10月終了というところが多いから、クールビズでさえ5カ月の着用期間があるということになる。

 

改めて考えてみると、男性の場合、12カ月中の5カ月~6か月は夏服で過ごすということになる。女性は男性に比べて寒がりな人が多い印象だが、それでも年間4カ月くらいは完全な夏物で過ごしているのではないかと思う。

男性でいうと、1年間の半分から4割の期間が夏服、女性でいうと1年間の3分の1が夏服ということになり、日本人にとって、年間最も着用期間が長い服は男女ともに夏服ということになる。

 

 

アパレル製品の花形は紛れもなく冬物である。

重ね着と防寒アウターというのは、男女を問わず洋服好きの心が躍る着こなしだが、メンズでいうと日中の最高気温が最低でも15度を下回らないと防寒アウターは着用できないし、重ね着も軽いもので終わってしまう。

安物好きの当方でさえ冬の重ね着と防寒アウター着用が大好きだが、汗をかきながらまで我慢して着ようとは思わない。

実際に冬物を着用している期間は、12月下旬から2月末ごろまでである。

今年1月と2月は予報通りに厳しい寒波が訪れたが、2月下旬には緩んでおり、冬らしい寒さが続いたのは昨年末から2月下旬までのちょうど2カ月間だけだった。

毎年ついつい防寒アウターを12月から1月にかけて買ってしまうが、着用回数は少ない。なぜなら過去に買った防寒アウターが山盛り残っているからだ。

お気に入りの防寒アウターがだいたい5~6着くらいあるが、それをローテーションで着ていると、2カ月間で着用する回数は驚くほど少なく、毎年2月末には「思ったより少ない回数しか着用しなかったなあ」と感慨にふけりながら収納することを繰り返している。

 

どうしてもアパレル業界の人は作る側にせよ、買う側にせよ、防寒アウターに注目してしまいがちである。作る側・売る側ともなれば、単価が高いからできるだけたくさん売りたい。売上高はもとより粗利益も稼ぎやすくなるからだ。

また買う側も好きだから最新防寒アウターは買いたい。

だが、着用期間や着用回数を考えると、買う側もいくら好きでもたくさんの枚数を買うことは無駄だと気付く。そうなると、作る側・売る側が渾身の力を込めてアピールしたところで売れる枚数は限られてくる。

 

売れやすい物・売れる物ばかりに効率的に集中してしまうと、店頭やブランドとしては味気なくなり、今の無印良品の店頭のように「変わり映えしないもの」となってしまい逆に売れにくくなりやすい危険性がある。

そのため、防寒アウターや暖かそうな冬物も見せ球程度には揃える必要があることは間違いないが、そろそろ、冬物に見切りをつけるアパレル企業やブランドが出て来ても良いのではないかと思っている。特に大阪、東京、名古屋あたりの都心向けの店やブランドだと冬物・防寒物が気温的にそこまで必要とされていないのではないかと思う。

 

先日、久しぶりにブリッツワークスの青野睦社長に電話取材を申し入れた際

 

「うちのような零細バイクウェアブランドは今後、着用期間の長い夏物を重視して柱に据えていきたい」

 

という発言をしておられ、そういう割り切りが必要なブランドは今後もっと増えるのではないかと思った次第だ。

 

今はこんなに暑いが、今冬も厳しい寒波が来ると予想されているから、21年末から22年2月下旬のような期間に寒波が来ると予想されているが、果たしてどうなることやら。

ただ、寒波が来るにせよ、夏服の着用期間の長さというのは、どのアパレル企業も一考の余地があるといえるので、年間MDを再度見直してみてはどうかと思うがいかがだろうか。

さて、夏服を今年はあと何日着ればよいのだろうか。

 

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まだあと2週間くらいは着用できそうな吸水素管Tシャツをどうぞ~

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 comment
  • 南ミツヒロ的合理主義者 より: 2022/10/05(水) 10:11 AM

    したがって南サン、インTの追加レポート書いてくださいよ~

    PB品をあわせるとメジャー所だけで10社近くが参入中

    各社レーヨン、ポリ、ナイロン、ウレタンがメインですが、
    混率が違う上、綿・シルクを入れてる会社もある

    着用時期が4月~10月となると、肌寒い4・5月と10月は
    専用品が必要でしょうし、盛夏の7~9月も専用品があっていい

    この観点でいくと、市場は広そうに見えるけど
    南サンや私の購買平均単価はよくて税込800円だから
    売上は取れませんわなwww

    ちなみに下もこの手の高機能下着が定番になると
    私は考えてます

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