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南充浩 オフィシャルブログ

わかり易い商品分類とPOP

2014年5月8日 未分類 0

 先日、広告やパンフレットなどのコピーライトを担当している人と雑談をした。
ちなみに衣料品やファッションブランドのコピーは担当したことのない人であることを付け加えておく。

そういう背景の人の方が、衣料品やファッションブランドの広告や販促物に対して公平に見ることができる。

その人は「どうして衣料品やファッションブランドはその製品の製造されている背景とか、担当者の想いとか、使用されている材料の説明をしないのですか?」と尋ねた。

この疑問は正しいと感じる。

衣料品やファッションブランドの多くの販促姿勢は次の二つに分かれると考えている。

1、「良い物」「カッコイイ物」「トレンド最先端」だから説明しなくても売れる。
2、過度に美化された物語、過剰なウンチクを語りたがる。

の2つであり、どちらも「帯に短し襷に長し」という状態である。

たとえば、ジーンズだと2番が当てはまる。
とくに90年代半ばに盛り上がったビンテージジーンズブーム以降は特にその傾向が顕著である。

某ブランドはその知名度の高さにもかかわらず、これまでほとんど「物」のウンチクを語ってこなかったのだが、先日、担当者は「ぼくらはビンテージジーンズブームのころの過度なモノ語りを見ていて、あれは逆にカッコ悪いなあと感じたんです。だからこれまでウチはあまりウンチクを語ってきませんでした」と説明した。
この感覚には大いに賛同するところである。

そんな業界だが、店内POPである程度上手く物の背景を説明しているブランドはユニクロと無印良品だと感じる。

先日、無印良品のグランフロント大阪店でこんなデカいPOPを見かけた。
これは上手いと思う。

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写真%202
写真%203

今春から無印良品は日本製ジーンズを打ち出している。
3月に無印良品の店舗を複数見たところ、日本製ジーンズ「ジャパンデニム」のみを展開していたが、それ以降「アメリカンコットン混」と「トルココットン混」の2種類のジーンズを新たにプラスオンしている。

この3種類の大きな特徴は何かというと、生地の微妙な風合いの違いもさることながら、ズバリ価格である。
メンズでいうと、

アメリカンコットン混デニムは3980円
ジャパンデニムは9980円
トルココットン混デニムは7980円

である。

廉価盤がアメリカンコットン混ジーンズ、中価格帯がトルココットン混デニム、最高峰がジャパンデニムということになる。

ベーシックな5ポケットジーンズに複数の価格帯があれば通常、多くの消費者は混乱する。
違いは何か?
安いのは廃版?在庫処分品?B品?
高額なのは何故か。有名デザイナーが監修した?どこかのブランドとタイアップしている?

という具合にいろいろと理由を推測する。

売る側からすると理由づけは様々可能だが、原料の原産地や製品の製造地で分けるというのは分かり易い手法であると感じる。
あくまでも販促視点に則るなら、この分類は上手い。

そしてグランフロント店では上のような大きなPOPを設置している。
これに書かれていることと同じ文言が無印良品のサイト上でも書かれている。

ただし、サイトを見るとアメリカンコットン混の解説が一番大きく、ジャパンデニムがその次、トルココットン混が一番小さい。
これは無印良品側が売りたい順の格差ではないかと推測する。

メインのコモディティ商品は3980円のアメリカンコットン混デニムなのであろう。

ファッションブランドの中には、ある程度「モノ作り」に自負を持っているブランドがある。
それでもPOPでキチンと説明しているのは稀である。
店員に尋ねれば答えてくれるが、その店員が新米なら詳細な説明は不可能である。

POPがないと商品説明は店員による格差が生まれてしまうが、POPにすると店員による格差は縮小することができる。

今回の無印良品の商品分類と、グランフロント店のPOPは他のファッションブランドも見習う余地が大いにあると感じるのだが。

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