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南充浩 オフィシャルブログ

夏服って意外と長期間売れるんじゃないの?っていう話

2022年4月28日 新商品発表 1

春の気候は不安定である。

3月はめちゃくちゃ暖かい年もあれば、2011年のようにダウンジャケットを着用していたくらい寒い年もある。

4月もまちまちで、だいたい入学式や入社式のあるころには冷たい雨が降ったり、花冷えと呼ばれる冷え込みが合ったりする。ゴールデンウィークもそこそこ過ごしやすい気温の年もあれば、真夏日が続く年もある。

今年4月は過ごしやすい気候と暑さを感じる気候が交互に訪れているように感じる。

今年は4月11日の週から高温多湿の日が訪れた。夏日であり、当方はすでに半袖Tシャツ1枚で出歩くようになった。

とはいえ、長期予報を見ると、ゴールデンウィークは比較的涼しい日が5月3日ごろまで続く。

 

毎年5月半ばから下旬ごろにかけて当方は完全に半袖生活へと突入する。遅くても6月頭からは確実である。そして、毎年10月半ばから下旬まで当方の半袖生活は続く。

概して男性は女性に比べて暑がりが多く、当方はその中でもトップランナーを自任するのだが、半袖生活は長ければ半年、短くても5カ月は続く。同様の生活サイクルという男性も身の回りには多く、よくよく考えてみると、1年の半分くらいは夏服で過ごしているということになる。

春物の着用期間は1か月~1ヶ月半、秋物の着用期間も1ヶ月半くらい、冬物の着用期間は3カ月~3カ月半というのが当方の生活サイクルであり、ファッションとしての花形は冬物、秋物だと思っているが、着用期間でいうと圧倒的に夏物である。

ファッション好きな人は重ね着ができる冬服・秋服を好むが、実需としては夏服が圧倒的だから、衣料品業界は着用期間の長い夏服の企画開発にもっと力を入れた方が良いのかもしれないと考えている。

 

極度の暑がり・汗っかきにとって夏は年間で最も嫌いな季節だが、全裸で生活するわけにもいかないし、全裸になったところで暑さも汗をかく量も軽減されない。

さて、そんなわけで、毎年少しでも汗染みが目立たない服だったり、涼しさを体感できるような機能性服を求めて彷徨うわけだが、デザインや色柄もそれなりの見映えが欲しい。いくら吸水速乾性が高いと言っても競技用のユニフォームみたいな服は願い下げである。

初期のユニクロのドライシリーズなんかは見るからにチープ感が溢れていたが、最近のは随分とマシな見映えになってきている。

そんな中、数少ない当方の友人の一人であるブリッツワークスの青野睦社長がバイク用の涼しいジーンズ「空冷式ジーンズ」の開発を進めているので、注目している。

何度も言うように当方はペーパーライダー(法律上は400CCまで乗れる)ので夏のバイクに乗る暑さは体感できないが、自転車に置き換えると理解はできる。

皆さんも経験があると思うが、夏に自転車に乗ると暑い。自転車で走行しているときは風を受けてそこそこ涼しいが、信号で止まったり、目的地で降りたときにどっと汗が噴き出す。

最寄り駅まで10分くらい自転車を走らせるのだが、駅に着いたら汗でズクズクに濡れている。これをなるべく軽減したいといつも思っている。


これである。

この動画でも説明しているが、5月からクラウドファンディングを開始するが、すでに6月からバイク用品店に並ぶことが決定している。

直接青野社長に質問をしたが、デニム生地の通気性が良いとのことだが、いわゆる織り目に隙間が多く、風が入りやすいということである。

織りの組織でいうと、純粋なデニム(デニムは綾織り)というよりはピケ素材の変型版みたいな感じなので織りに隙間ができるとのことである。

公開直前のサイトはこんな感じである。

 

うぶごえ | 夏のバイクライフを最適化する【空冷式ジーンズ】はじめました! (ubgoe.com)

 

変型版ピケデニム生地の組成は綿58%、ポリエステル41%、ポリウレタン1%となっている。ポリエステルを「暑い」と言う人も多いが、当方の感覚でいうと、肌離れの良さ、軽量化と速乾性を高めるためにはポリエステル混は必須だと感じている。

さらに通気性を高めるために膝上部分と膝裏部分にアイレットみたいな小さな穴が開けてある。コンバースオールスターも土踏まずの当たりに小さな通気用の穴が開けてあるが、あれと同じである。

実際のところ着用してみるとどれくらい涼しく感じるのかに興味が湧く。

膝に内蔵するプロテクターも、風を通すように穴が開けられている。

 

生地の密度というのは、自転車に乗ると結構わかるもので、何年か前にオールユアーズから最初期のハイキックジーンズのサンプルをいただいて時々穿いているのだが、このハイキックデニム生地は恐らく、織り目の間隔が大きいのだろう。大きいからこそよく伸びるのだと思うが、冬場に着用すると普通に歩行している分には通常のジーンズと同じだと感じるが、自転車に乗ると、風が通ってめちゃくちゃ寒い。そのため、真冬の着用をやめているのだが、この「空冷式ジーンズ」も似たような感じなのではないかと思っている。

 

で、話を冒頭の着用期間の長短に戻すと、夏服の着用期間は長い人で半年、短い人でも5カ月弱もある。自分も含めて今の人たちは体感温度に則して買うことが多いから、夏服を買う期間は業界人が想像しているよりも長いのではないかと思う。完全に真夏に特化したような空冷式ジーンズも実は長期間売り場に並べることができるお得アイテムになるのではないだろうか。

 

 

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 comment
  • たまも より: 2022/04/28(木) 11:03 AM

    産業用繊維研究者ですが、「繊維ニュース」の新製品や経営者インタビューの記事が、ことごとくSDGだサステナブルで面白くない。購読やめようかな。

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