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南充浩 オフィシャルブログ

どうにも食指が動かない

2013年12月10日 未分類 0

 昨日、アメリカンイーグルアウトフィッターズの商品の価格を調べていたらジーンズが4990円・5990円だと改めてわかった。
そのきっかけはマックスリーさんの「アバクロCEOが解任された」という記事なのだが、文中に

(アメリカの)労働局のデータによると、2009年以降、16-19歳の失業率は20%を超え、今年10月には22.2%という高い数値。親達も余裕がありませんので、アバクロやアメリカンイーグル等の洋服は高すぎて買うことができません。

http://www.apalog.com/maxre/archive/132

という一節があったからだ。

たしかアバクロは日本国内では米国よりも高めに設定されているはずなので、日本価格を見ても本来の価格はわからないが、アメリカンイーグルはほぼ同等だったと記憶している。日本価格の方が高かったとしてもアバクロほどの差はなかったはずだ。
アメリカンイーグルの4990円・5990円のジーンズが「高すぎる」と評価されているのを見ると、米国社会の格差は日本の比ではないと感じる。日本だと中間価格帯もしくは低価格の上辺くらいだろう。
日本はまだまだ中産階級が多い。

それはさておき。

4900円・5990円という価格帯でジーンズを考えると、専門店向けナショナルブランドより下で、低価格SPAよりも上という位置付けであり、量販店では売れにくい価格帯である。
量販店では3900円までがメインとなる。一方、専門店では安めの価格帯に位置する。

この価格帯の商品はナショナルブランドからも発売されていた。
例えば、エドウインブランドでも発売されているし、最近だとラングラーがこの価格帯をメインとしている。

筆者はナショナルブランド好きなので、7900円以上の商品を購入するときは、ついついナショナルブランドを購入する割合が高い。最近だとリーバイスとエドウイン、リーくらいしか大型専門店にはないのだが。

ただ、そんな筆者でも4900円・5900円の商品を購入する際にナショナルブランドを選ぶかというと、ちょっとそれは考えにくい。
たとえばポイントだとか、チャオパニックのオリジナル品を買うことが多い。今なら外資系SPAという選択肢もある。アメリカンイーグルなんかもその範疇に入る。

これはあくまでも筆者の主観にすぎないが、4900~5900円のナショナルブランドは「一格落ちる」ように感じられてならない。早い話がその価格帯のナショナルブランドに食指が動かないのである。

エドウインもそうだが、以前だとボブソンも同一ブランドで全レンジのプライスに対応していた。
その方針は結果的にまちがっていたのではないか。筆者のように7900円以下の価格帯の商品に対して「一格下」だと感じる消費者を増やしただけではないだろうか。
2900円・3900円なら明らかに低価格なので穿きつぶす感覚で購入できるが、4900円・5900円はどうにも中途半端だと感じる。

そうするとその価格帯の商品を購入するなら、外資系SPAや国内SPA、専門店のPBなどを選ぶ。そちらの方がブランドイメージが高いからだ。

今更だが、「2900円・3900円」、「4900円・5900円」、「7900円以上」でそれぞれブランド名を変えた方が得策ではなかったかと思えてならない。
ボブソンはもう低価格ラインを廃止して細々と再起したので無関係となってしまったが、エドウインはまだ「一格下」商品を継続している。今からでも方針転換できないだろうかと他人事ながら心配せずにはいられない。そんな心境である。

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