消費税分の値下げまで待ってからユニクロで買い物をした話
2021年3月19日 お買い得品 1
3月12日からユニクロとジーユーが消費税込みの表記に変更した。
散々多くのメディアで触れられているが、実質的に消費税分を値下げしたこととなる。
識者やメディアからはあまり言及されないが、12日までの買い控えがあったのかどうかは個人的に物凄く気になる。
2月末くらいなら、もうすぐ売り切れそうな品番なら気にせずに買う人も多かったのではないかと思うが、例えば3月10日に買おうと思うだろうか。
あと2日待てば消費税分値下がりするのである。おまけに商品は3月11日までと同じである。
当方なら絶対に買わない。
実際、3月1日から11日までの間にユニクロとジーユーの商品を自分は買わなかった。特に3月11日なんて絶対に買う気がなかった。
4月からの内税表記への移行において、やっぱりこれまでのユニクロ、ジーユーの価格はわかりにくかった。そのまま消費税上乗せ表記という選択は「売る」ということから考えるとあり得なかったのではないかと思う。
990円は1089円に、1990円は2189円になる。
実に中途半端な価格表記である。89円ってナンヤネンという話である。
じゃあキリをよくするために1090円、2190円にすると1円値上げすることになる。1円の値上げはもしかすると、サイゼリアのように単価アップになったのかもしれない。自販機でもほとんど使うことができない1円玉、5円玉という硬貨はなるべく持ちたくない。
しかし、1円値上げしたということは、ユニクロ、ジーユー客層からは「値上げした」という批判がでる可能性もある。
その危険性を排除するには、990円、1990円に据え置くという選択肢しかなかったのではないかと思う。
この約9%の値下げの原資はどこから来ているのかはいまだに謎である。
ツイッター上では「生地値を叩いた」という匿名の告発ツイートがあったが今は削除されている。また3月14日付の夕刊フジにはファーストリテイリング広報部の
「弊社がお取引先に消費税相当額を値下げするよう、圧力をかけているのではないかといった主旨のご意見を、ツイッター上で確認しておりますが、お取引先に対して、消費税相当額の減額を求める行為は違法であり、弊社がそのような行為を実施した事実はございません。また弊社からのダイレクトメールで、本件に関するツイートの取り下げをお願いした事実もございません。弊社は少数のお取引先と長期的なパートナーシップに基づく取り組みを進めており、短期的な変動要因で値下げ交渉をすることはございません」
というコメントが掲載されている。
今後はファーストリテイリングの決算書を分析して真相を明らかにするほかない。各識者の分析に期待したい(丸投げ)。
さて、そんなわけで早速、3月12日以降、ユニクロで買い物をしてみた。
今回は4つ買ってみた。結論からいうと、消費税分値下げをされるとやはり割安感を感じる。消費者はこの値下げを支持するだろうと感じる。
まず1点目
ユニクロUの薄ピンク色のモックネック長袖Tシャツである。21年春物だが1990円から990円に値下がりした。
ピンク色だけがダダ余りしているための値下げだろう。ただ、メンズのジャケットやコート類はだいたい黒・紺・グレーというダークカラーが多いからインナーに明るい色を使うのはコーディネートのアクセントとなる。
2点目は同じくユニクロUのスタンドカラーワイドフィットシャツである。
これも21年春物だが2990円から990円に値下がりした。これが不人気の理由は恐らく、生地が薄すぎるためではないかと思う。通販サイトの画像だとオックスフォード生地のような印象を受けるが実物はスケスケである。綿100%だが、多くの人が想像する麻生地に近い薄さである。
白、ベージュもあったが、一番使い勝手のよさそうなダークグレー(ほぼ黒)を選んだ。白・ベージュは消化するまで相当に時間がかかるのではないかと思う。
3点目はスポーツサングラス。20年夏物で定価1500円が500円に値下がりしていた。
当方はだいたい午前中にランニングするので、夏場は太陽光がまぶしくて仕方がない。かといって、なんちゃってランナーなのに何千円・何万円もするスポーツサングラスはもったいなくて仕方がない。
4点目は小さめのウエストポーチ。20年春物で定価1990円が500円に値下がりしていた。
コーデュラナイロンみたいな風合いだが、robicという名前のナイロンを使っている。合繊関係者に尋ねると「韓国の合繊メーカーがコーデュラをコピーした物」だという。こういうところがユニクロの嫌いなところである。(笑)
4点合計で2980円(税込み)となった。改訂前なら3278円となったわけだから、だいたい300円安くなったということになる。
300円の値下げは大きい。正規の自販機でも缶ジュースが2本買えてしまう。
最近「ユニクロは高い」とか「ユニクロは高所得者しか買わない」という記事があるが、本当に売り場を見ているのだろうかと感じる。
ユニクロ店内には390円・500円・790円・990円に値下げされた服がセールコーナーにある。靴下は190円に値下がりする。定価で買うのが嫌な人(買えない人)はセールコーナーで買っている。また+J以外は少し待てば値下がりが始まるから、逆に発売日に定価で買わなくてはならないような商品がほとんどない。
およそ高所得者ではなさそうな人たち(自分も含めて)が常にセールコーナーに群がっている。
ただ、そんなユニクロでも、当方はこれまでウルトラライトダウンベストだけは無印良品にコスパが劣ると感じていた。
無印良品は以前から税込み表記だったし、昨秋から衣料品の定価を値下げした。ウルトラライトダウンベストに相当する軽量ダウンベストは黒と紺の2色しかないが2990円に値下げされた。ウルトラライトダウンベストは多色展開だが、定価は3990円である。
黒か紺を買うなら無印良品で買った方が1000円お得である。
消費税分の値下げが今回行われたわけだが、この辺りの価格差も今後、ユニクロは同業他社に合わせてくるのだろうか?そのあたりの動向を外野から注目したい。
ユニクロは消費税が8%から10%になったときにそれまで税込み3990円だったのを一夜にして税抜き3990円(+10%)に便乗値上げしました
今回は外税表示禁止になったんでやむなく元の表示にしたんでしょう