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南充浩 オフィシャルブログ

国内産地製というアピールのみでは厳しい

2013年10月18日 未分類 0

 国内産地を拠点とする製造業者や加工業者が自社オリジナル製品としてストールの企画製造に着手するケースが多い。産地ナントカ展が開催された場合、体感として3分の1くらいの出展業者はストールを用意している印象がある。

先日、「ストールの商況は今後どうなるでしょうね?」という漠然とした質問をいただいた。

個人的には、今後、2万円を越えるような高額商品はそうやすやすとは売れないだろうと考えている。

現在、ストールなるアイテムは広く市場に流通しており、
エスニック雑貨店を覗くと1000円ストールなんてざらにある。
ユニクロや無印良品など低価格SPAブランドでも1000円~3000円くらいでけっこう見栄えのするストールも販売されている。

また、ストールを好む消費者もすでに何枚かのタンス在庫を抱えている。
実用衣料とは異なり、それほど破損もしないから、消費者としては目先の気分転換以外に積極的に買い替える必要はない。

国内産地企業が製品を企画した場合、どうしても中級価格帯以上になる。
暴利をむさぼっているとはまったく思わないが、物によっては2万円以上の価格になる。

しかし、そこそこに見栄えのする商品が広く市場に流通している状況で、しかもタンス在庫が豊富にある状況を見ると、よほどの物を提案しない限り、1万円台後半から2万円強のストールは売れないと考えられる。

1、よほど色柄デザインに特殊性がある
2、高級素材・希少素材を使用している。(カシミヤ混、シルク混など)
3、ブランドの知名度が高い

この3つのうち、すくなくとも1つを実現できていないと高価格帯ストールは売れない。
できれば2つくらい実現していることが望ましいだろう。

ちなみに「色柄デザインに特殊性がある」と言っても、それは「奇抜すぎる変なデザイン」であってはダメだし、オカンの手作り品のような見え方をする「素人っぽい特殊性」であってはダメだ。

しかし、国内産地で製造しているという部分は販促的にもそれなりの効果があるから、7000~1万円弱のストールはそれなりに売れるのではないかと考えている。
その価格で上に挙げた3つの条件のうち、すくなくとも1つは実現している必要はあるだろう。

タンス在庫をある程度抱えている状況において、さらに2万円のストールを買い足すことはちょっと考えにくい。衝動買いできる価格が望ましい。
年代にもよるが、中高年なら数千円から一万円弱というあたりが衝動買いできる限界の価格帯だろう。それ以上は衝動買いではなく、目的買いになる。
2万円のストールを売るには消費者に「目的買い」させる仕掛けが必要になり、プロモーションも含めたそういう仕掛けを産地企業が構築できるのかということである。

筆者の付き合いの範囲でいうなら、9割以上の産地企業はそういう仕掛けを構築することが不可能であると見える。

大規模SPAブランドと価格競争をする必要はないが、ストールというアイテムが登場してからそれなりの時間が経過した現在、ある程度価格も意識する必要がある。
もう「○○産地で作っている」という製造地のアピールのみで売ることは難しくなっていると考えて取り組む必要があるのではないか。

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