地方・郊外百貨店はオフプライス店を大々的に導入してみてはどうか?
2020年9月14日 トレンド 1
先日、亡父の四十九日法要の返しを送付した。
満中陰志というやつである。
個人的にこの手の贈答や返礼は苦手で、品物を考えるのに労力を使う。通常の和菓子の詰め合わせとかコーヒーの詰め合わせでええやんという意見もあるが、食べ物だと好き嫌いがある。
葬式や法事で供え物をいただくが、当方なら、例えばインスタントコーヒーの詰め合わせなんてもらっても正直なところまったくありがたくない。なぜなら、当方は猫舌なのでインスタントコーヒーは飲まないからである。基本的に当方は熱い飲み物は飲まない。訪問先で出されればいただくが、自宅でお湯を使う飲み物は飲まない。
なので、1年前に法事でもらったインスタントコーヒーの詰め合わせがまだ手付かずのまま残っている。
あとクッキーの詰め合わせも嬉しくない。あの硬くてモソモソした食感が好きではない。クッキーの詰め合わせをもらったら、近所の人に配っている。
ラスクとかマカロンは本当に嫌いで、どんなに腹が減っていても食べたくない。
そんなわけで、食べ物は好みが難しい。
雑貨なんてもっと好みが難しい。消耗品であるタオルの詰め合わせあたりが無難だろうかと思う。とはいえ、昔はタオルの詰め合わせの贈答が多かったから、自宅には父母の代にもらった手付かずのタオルが何十本もある。古い家だと同様なのではないかと思う。
そんなわけで、当方が送ったのは、全国百貨店の商品券である。
これなら、自分たちの好きな物に交換してもらえる。また、保管場所も最小限で済む。
で、同じ商品券でも例えば、イオンの商品券とかイトーヨーカドーの商品券やファミマの商品券ではちょっと送る相手に申し訳ないと思う。そこはなんというか「格」が落ちるような気がする。(感じ方には個人差があるが)
そういうことを考えると、百貨店というのは、まだまだブランド価値が高い。
また、贈答や返礼には不可欠の「買い場」であるともいえる。
地方百貨店・郊外百貨店の閉店が不採算により続いているが、これらを仮に維持したいとすると、やはり、贈答・返礼、中元・歳暮を中心としたギフト売り場に特化するのが得策ではないかと思う。
しかし、中元・歳暮需要は年々減少しており、当方も中元・歳暮は送ったことがないほどである。
贈答・返礼なんていっても、葬儀・法事関係くらいで、一つの家庭で、そんなに何回もできるわけではない。当方の家なら、これまで、祖父母・父母と4回やったが、今後は再来年の父親の三回忌くらいしか発生しない。あとは当方が死んだときくらいだろう。
となると、そんなに売上高は見込めないだろうし、売り場としても広さは必要ない。
せいぜい、今の地方・郊外百貨店の1フロアくらいで十分おつりがくるだろう。
そうなると、1フロアを残してオフィステナントにするしかない。
先日、某氏と雑談兼意見交換をしたが、その中で、
「地方・郊外百貨店は、ギフトフロア以外のフロアをすべてオフプライスストアにしてはどうか」
という再建案が出た。
これは名案ではないかと思う。
百貨店は、地方・郊外店もこれまで「衣料品」を目玉に据えてきたが、売り場面積の広さにしてもブランドのラインナップの豊富さにしても到底、都心旗艦店には遠く及ばない。
本当に百貨店で服が買いたいなら、電車や自動車で数十分程度の郊外からなら、都心旗艦店へ足を運ぶ。
狭いフロアにちょろっと3~4ブランドくらい置かれていても買いたいとは思わない。数十分で移動できるなら、絶対に伊勢丹新宿本店や阪急うめだ本店へ行く。
だから、今までの品ぞろえ政策では地方・郊外百貨店は絶対に好転しない。
そこで、それ以外のフロアをオフプライスフロアにしてしまえばどうか。どうせアパレル各社の在庫は有り余っているから、集めることには苦労はないだろう。
そして、都心旗艦店との住み分けもできるのではないかと思う。
今シーズンの商品が欲しい人は都心旗艦店へ、型落ち商品の値下げ品が欲しい人は地方・郊外百貨店へ、という具合に。
そうなると、今度は都心旗艦店の催事場が、「アパレル投げ売りセール」をできなくて困ることになるだろうが、何とか工夫するしかない。
しかし、今の業界の動きを見ていると、都心旗艦店百貨店こそがオフプライスを導入しそうな流れを感じる。
小田急百貨店新宿店での期間限定オフプライスストア出店決定
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000060.000035187.html
㈱shoichiが商品提供を行い、有名アパレルブランドのオフプライスストアを期間限定で小田急百貨店新宿店に出店します。
出店期間:2020年9月1日~9月29日
出店場所:〒160-8001 東京都新宿区1-1-3 小田急百貨店新宿店 本館6階婦人服売場
である。
また、百貨店とは異なるが、こんな取り組みもある。
グダグダと回りくどいことを言っているが、要するにエストネーション銀座店がオフプライス店になるということである。よほど在庫が有り余っていて、銀座店の売れ行きが悪かったのだろうと思う。
そういえば、某大手の某ブランドも「何年も前のインポート商品の在庫が残っている」とかつて語っていたことがあり、エストネーションも同様なのだろう。
この流れを見ていると、昔から目先の事象に飛びつきやすい業界なので、在庫ガーのトレンドと相まって、都心にオフプライス店がなし崩し的に増えるのではないかと思う。
今回もテナントでの出店ですね
百貨店は全くのノーリスクですね
樫山も三陽も都市の百貨店一番店以外は
維持出来ないですよね
ワールドの&ブリッジが化ければよいですが
結局百貨店は買取でリスクが張れないので郊外では10年位で全て閉店もあり得ますね
ギフトも結局はメーカーが在庫リスクを負担しているだけですね
現状は場所貸しの不動産デベロッパーみたいなものですね百貨店わ