卸売りメーカーでもPOPを活用できる
2013年7月29日 未分類 0
品名と価格、素材名しか書いていないPOPは使い物にならない。
例えば「Tシャツ1990円」とか「シルクブラウス3990円」みたいなPOPのことだ。
衣料品店はいまだにこの手のPOPが主流だが、書店、ドラッグストア、飲食店、食料品店ではもっと「読ませる」POPが多数存在し、それが売上高の多寡を左右しているのは周知の事実である。
POPの書き方のちょうど良い実例を見つけたのでご紹介したい。
朝から食べたくないトムヤムクン
http://ameblo.jp/ex-ma11091520sukotto/entry-11574811007.html
ホテルの朝食バイキング。
洋食のコーナーにスープが3種類並んでいました。
ビシソワーズ
トムヤムクン
コーンスープ
ただスープの名前を書いたものしか置いていませんでした。
そうすると、「コーンスープ」だけが先になくなります。
とある。
これは至極当然で、大多数の日本人にとって、トムヤムクンやビシソワーズの知名度は近年高まってきたとはいえ、いまだにコーンスープの認知度がもっとも高い。
そこで3種類のスープそれぞれに次のようなPOPを付けたという。
ビシソワーズ
昔、NY在住のフレンチシェフが考案。
冷たいジャガイモのスープです。
少し胃もたれしている朝には最適のスープです。
熱々のトーストとバター。これに相性ばっちり!
トムヤムクン
ご存じ 東南アジア発 酸味の効いた辛口スープ。
朝からちょっと・・・いえいえ。
朝から「香辛料」で基礎代謝を高める「メタボ対策」。
アリですよ。朝カレーのお供にぜひ!
コーンスープ
定番です!
でもね、当店のコーンスープはこだわりがあります。
北海道のホワイトコーンを使い砂糖は一切除外!
自然の甘みで勝負です!!
甘ったるいのはちょっと・・・そんなあなたに選んでほしい。
これによって3種類とも平均的に食べられるようになったという。
コーンスープほど知名度が高くないビシソワーズ、トムヤムクンにはどんな効果があるのかとか、どんな特徴があるのかということをしっかりと説明する必要がある。
そういうことである。
これは何も飲食店だけに利用できる技法ではあるまい。
衣料品店だって使える技法だし、衣料品の卸売りメーカーや生地メーカーだって使える。
例えば、衣料品の卸売りメーカーや生地メーカーならこういうPOPを展示会の際に付けると効果がある。
展示会には多くの取り引き先が来場するため、営業担当者の人手が足りずに、来場者を待たせてしまうことがある。その際、生地や商品について説明が書かれたPOPを付けていれば、待っている来場者はそれを読みながら時間をつぶすことができるし、POPを読んでいる間に商品により一層の興味を持つかもしれない。
「うちの商品は見てもらえればわかりますよ」というメーカーもあるが、見ただけで分かってくれるような取り引き先はそれほど存在しないだろう。
見て分からないなら説明すれば良い。
先ほどのブログにはPOPの写真がある。
手書きでちょっと不格好だが、もっときれいに書くこともできるだろうし、きれいな書体で印刷することも可能だ。要はやるかやらないかである。
製品メーカーや生地メーカーの展示会に行くと「新製品」とのみ書かれたPOPが付いていることがある。
まあ、ないよりはあった方が効果的なのだが、それでもただ単に「新製品」とだけ言われても来場者はそこまで興味を持つだろうか。
「新製品」というPOPともう一つ、特徴を説明したPOPも欲しいところである。
小売店がPOPを重視することはもちろんだが、卸売り主体のメーカーでも本当はPOPを活用すべきである。