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南充浩 オフィシャルブログ

消費者は区別ができません

2013年7月17日 未分類 0

先日、おそらく再放送であろうクイズ番組を見ていたら、「百貨店の名前を10個挙げなさい」という問題で、30代前半の女性タレントと男性タレントがイオンとイトーヨーカドーと答えたので驚いた。

もちろん、不正解である。

しかし、30代前半世代には、イオンとイトーヨーカドーは百貨店に見えてるということも事実である。

たしかにイオンモールやアリオは広さといい、導入されている専門店テナントといい、百貨店を上回っている印象さえある。

彼らの無知識ぶりを笑うことは簡単であるが、10代・20代ではなく30代前半の男女にとっても百貨店とイオン、イトーヨーカドーは区別できなくなっているという事実を百貨店関係者は深刻に受け止めた方が良いのではないか。

百貨店関係者や業界関係者にすれば「百貨店とイオンは厳然として違うじゃないか」と思うだろうが、消費者はそうではないということである。50代以上はキチンと区別をしているかもしれないが、ひょっとすると40代でも区別のできない人はいるかもしれない。

ちなみにこの問題で名前の出なかった百貨店は、伊勢丹、三越、そごう、大丸などであった。
業界関係者にはもっとも知名度の高いであろう百貨店4つの名前は出なかった。
クイズ番組ということで、普段の思考とは異なり、慌てていたのかもしれないが、それだけ百貨店という業態に親しみを持っていないということではないのだろうか。

いまだに「我々は流通の名門」という意識を持ち続けている百貨店関係者は少なくない。
また業界紙関係者を含めたマスコミ関係者もそう考えている人が多い。
某ギフト業界誌の編集長などは、いまだに「百貨店の記事を掲載すればバリューが高まる」と考えておられ、ときどき実態とのかい離に唖然とすることがある。

この例はいささか極端だが、それに近い考えをする人はマスコミ関係者にも決して少なくはない。

けれども、現在、百貨店全社の合計売上高が5兆円台まで低下し、イオン1社の売上高が6兆円となり、百貨店全社の売上高を大きく上回ってしまっている。
このような状況で何が「流通の名門」なのだろうか。

何から何まで消費者の嗜好に合わせる必要はない。
えらそうな言い方かもしれないが、消費者を教育し、消費者の認識を改めさせるのもまた企業側の役割でもある。

百貨店はイオンやイトーヨーカドーとの違いをもう一度、消費者にわからせる必要があるといえる。
それなくしては「流通の名門」という自負はいささか滑稽ではないだろうか。

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