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南充浩 オフィシャルブログ

990円に値下げされたライトオンの「タフエイジ」Tシャツは本当にお買い得

2020年6月18日 お買い得品 0

ユニクロとジーユーの「お買い得品」や「良い商品」のレビューは数限りなくあるので、今回は、当方が今夏買ったライトオンの「お勧め品」を紹介してみたい。

正直なところ、月次売上速報や決算を見ていると、全然大丈夫とは思えないライトオンだが、いまだに「これは!」と思わせる商品が中にはある。

実は2019秋冬はライトオンで買い物をしなかった。

先日、コロナ休業前に久しぶりに覗いた。2020年4月17日のことだ。

目的はイオンモール大和郡山に行って、ジーユーで格安値下げ品を買うことだったが、ついでにライトオンにも立ち寄ってみた。

3月から新型コロナショックによって、店舗営業自体は継続していたが、恐らく消費者のムードが「服どころじゃねえ」という感じだったのではないかと思う。

4月18日からは全国的に大型商業施設が休業になったが、それより手前の4月上旬の時点でも営業している店舗を覗くとライトオンに限らず、各店とも閑散としていた。

 

そんなわけで、翌日から休業を控えた4月17日は、なんとしてでも在庫を1枚でも売ろうということだったのだろうと思うが、ライトオンのPBの半袖Tシャツ類、一部仕入れ商品が軒並み「レジにて990円」に値下がりしていた。定価は1990~2990円である。

かなりの投げ売りである。

ちょっと心惹かれたがこの時は買わずにジーユーで2800円くらいで4枚くらいTシャツを買って帰宅した。

 

5月下旬から大阪市内の都心店も営業が再開した。

実はライトオンの売り場を覗くまで、「レジにて990円」の存在を失念していた。(笑)はっきり言うと、ときどきライトオンの存在すら失念しているときもある。(笑)

何の気なしに思い出してライトオンを覗いてみたが、今でも「レジにて990円」が継続されていたのに驚いた。

 

で、改めて商品を見てみると、なかなかいい物もある。

当方が一番気に入ったのは、「バックナンバー」の「タフエイジ」Tシャツである。定価2490円が990円にレジにて値下げされている。

値札にはこう書かれてある。

「洗濯耐久性の高さが魅力 毛玉ができにくく、吸水性に優れています」

だから「タフエイジ」なのだろう。

多分、6オンス前後はあろうかという肉厚な綿100%の天竺だが、表面がツルっとしていて光沢がある。綿100%の肉厚でありながら光沢感のある天竺はなかなかお目にかかれない。

 

ユニクロのスーピマコットンTシャツはどうだ?といわれると、あれは生地が薄い。恐らく4オンス台だろう。薄くて光沢のある生地はありふれている。

ユニクロのエアリズムビッグTシャツだって同じだし、これには合繊も含まれている。合繊を含ませれば光沢を持たせることはもっと簡単になる。

 

で、この光沢の正体は、ボルテックス糸を使っているからである。なぜそんなことが分かるかというと、襟に「ボルテックス」とプリントされているからだ。

 

 

当方ごときの浅い知識では、見たり触ったりしただけでボルテックス糸かどうかはわからない。

 

高級綿になればなるほど、生地に光沢が出やすい。光沢の出る綿生地を作るためには、繊維長の長い綿を使用する。スーピマとかギザとかそういう名前で知られている。

綿花から採れる原綿は生産地や品種、生育環境によって、繊維の長さである「繊維長」がそれぞれ異なる。繊維長の長いものを長綿と呼び、高級だとされる。

この長綿を改良してさらに繊維長を長くしたものを超長綿と呼ぶ。

まあ、「長綿より超長いじゃん」と言う具合である。業界新聞に入社したときに、超長綿という言葉を初めて聞いて「チョウチョウ綿?」「蝶々綿?」としか連想できなかったことは内緒である。

 

超長綿はたしかによいが、使用すると生地代が高くなる。安い服に超長綿は使いづらい。それだけ製造コストを上昇させてしまうからである。

そこで、普通の綿糸でも超長綿っぽく見える紡績方法が開発された。それがコンパクトスピンとかボルテックスとか呼ばれる方法である。

両方とも製造方法は違うが、大雑把にいうと、毛羽の少ない綿糸を製造できる。毛羽が少ない綿糸で織ったり編んだりした生地は超長綿で作られた生地のように表面は滑らかになり光沢感が生まれる。

ボルテックス糸は村田機械が開発したボルテックス精紡機によってのみ生産することができる。そのためMVS(ムラタ・ボルテックス・スピナーの頭文字をとった)とも表記される。

話を戻すと、タフエイジはボルテックス糸を結構な目付で使用しているため、肉厚でありながら光沢感がある。

最近は編地の密度が低いTシャツも多いが、ぎっしりと目が詰まっている。

 

無地とボーダー柄があり、ボーダー柄の方が人気が高いようで、色もサイズも欠けていたが、無地はまだ色もサイズも豊富に残っていた。無地はざっと数えたところ6色くらいはあっただろうか。

この商品、トレンド通りにかなりのビッグサイズである。Sサイズですら、当方みたいなちょっとごつめのジジイが着てもドロップショルダーになる。

ボーダーはSサイズとLサイズしか残っておらず、Lサイズはダボダボすぎて90年代のヒップホッパーみたいになってしまうので、本当はMサイズが良かったが、ベージュのSサイズを購入してみた。

 

 

 

肩幅は大丈夫だが果たして身幅がいけるのかどうか。

少し生地が固めに感じたが、これは糊が付いたままだからだろう。洗濯をして糊を落とせば、もう少しソフト感や伸縮性も増すはずである。

まあ、990円なので失敗しても惜しくはないと思ってレジに持って行ったところ、何とポイントが570円くらい貯まっていて、それを使ったところ税込みで524円になった。

524円なら着られなくても諦めがつく。

 

帰宅して早速洗濯して糊を落としたところ、やはり柔らかく伸縮性が増した。肩幅は問題なかったが、ちょっと身幅が気持ちフィット感があったので、両手で横に引き延ばしたところ、すごくイイ感じになった。多分、何ミリか伸びたのだろう。

 

で、自宅で試着してみたがやっぱりすごくいい。肉厚のTシャツは生地の表面感がザラザラしていることが多いが、それがない。肌当たりもいい。あのザラザラ感が魅力である部分もあるが、当方はそこまで好きじゃない。

すごく良かったので、レジにて990円期間中に今度は無地のMサイズを何枚か買ってみたいと思う。

 

バックナンバーのタフエイジ半袖Tシャツシリーズ、990円なら本当にお買い得な商品である。厚手生地ながら滑らかな風合いのボルテックス生地が年配のオッサンやジジイには適しているのではないかと思う。老化すると肌が汚く粗野になるので、粗野な風合いの生地でできた服を着ると、顔も粗野・体も粗野になってしまって、よほどのイケオジでない限り、単に汚いオッサンになってしまう。

ただでさえ老化で顔が汚いので当方は服の生地だけでも滑らかなものを選びたいと思っている。

 

 

 

経営難に陥っているといわれているブルックスブラザーズのスーピマコットンTシャツをどうぞ~

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