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南充浩 オフィシャルブログ

ユニクロでストレッチウールのセットアップを買ってみた

2020年2月12日 お買い得品 1

スーツの需要減少が話題となっていて、その活路が低価格パターンオーダースーツではないかという論調が多いが、当方はそうは思わない。

スーツの需要総数は決まっていて、値段が同じなら既製スーツから低価格パターンオーダーに乗り換えようという客が何割か生まれただけに過ぎない。

なぜなら、既製スーツを買ったところで、ズボンの裾上げにはだいたい短くても数日、長ければ10日ほどを要する。だったら、10日ほどで仕上がる低価格パターンオーダーに乗り換えようという客が増えても不思議ではない。しかし、乗り換えた客は低価格パターンオーダーを既製スーツよりもたくさん作るかというとそうではない。恐らくは同じ着数しか作らない。

だからいくら低価格パターンオーダーが仮に伸びたとしてもスーツの需要総数は増えないし、スーツ大手の売上高は改善しない。

 

低価格パターンオーダーが伸びているのに、青山やAOKIなどの大手が苦戦しているのは不思議だ

 

などと主張している人はよほどのド素人か考え方が根本的に間違っているかのどちらかでしかない。

 

スーツは既製だろうがパターンオーダーだろうが、もしかすると、カジュアルセットアップに食われているのではないかと思う。

その代表格はジーユーの7000円セットアップであり、ユニクロの感動ジャケット+感動パンツではないかと思う。

 

で、ジーユーのセットアップ、ユニクロの感動セット両方ともに買って試してみた。

結果的にいえば、細かいディテールやサイズ感などを言い出せばキリがないが、どちらも7000~10000円という価格を考えれば、不足はないといえる。

これが2万円とか3万円するなら、いろいろと言いたいことは出てくるが、ユニクロの感動セットでも定価で1万円、ジーユーだと7000円なのだから、文句はない。

 

ジーユーはカジュアルは、オーバーサイズのトレンドでゆったりめになったが、スーツは相変わらずタイトシルエットで、少しダイエットの効果が出たとはいえ、当方にはMサイズは窮屈である。Lサイズは身幅はピッタリだが袖丈が長すぎる。スーツのジャケットの袖丈が長すぎるのは不格好なことこの上ない。

ユニクロの感動セットアップは身幅に関していえばピッタリで、Mサイズを選べば袖丈もピッタリである。

これ以上太らないようにしなくてはならない。

 

で、先日、父が入院し、実はあまり肺ガンの具合がよくなく、あと2年も3年もは持たないだろうということになって、「早めに喪服代わりに黒いスーツを買おう」と思い立った。

何事も準備するのは早いにこしたことはない。

昨年の母方の祖母の葬儀の際にもらった百貨店商品券2万5000円分が残っているので、これを使って黒いスーツを買おうと思った。

これは昨年12月下旬のことである。

そこで、今年1月31日で閉店してしまった大丸梅田店のユニクロに出かけた。

感動セットは明らかに夏素材だったので、冬素材もしくはスリーシーズン素材を探したのだが、ウェブカタログを見ても夏用以外の感動セットはない。

そこでストレッチウールジャケットとストレッチウールパンツを買うことにした。

ジャケットのサイズはMサイズでピッタリ、パンツのウェストは79センチでも穿けたが、腿にゆとりがなかったので82センチにした。

 

 

価格は定価でジャケットが14990円、パンツは6990円である。どちらも税別だ。

ズボンの裾上げ代金を含めても商品券2万5000円分で足りる。これを買おうと思った理由は「オールシーズン」と書かれてあったからで、素材の組成はウール98%・ポリウレタン2%となっているが、個人的な感じでいうと、予想よりも薄く夏向けではないかと感じた。冬用にしては薄いし、春秋向けでも少し頼りないと感じる人はいるのではないかと思う。

 

とはいえ、ポリウレタン混なのでストレッチ性があり、ウール100%のノンストレッチよりは動きやすい。

 

サイズ感はジャケットは同じMサイズでもジーユーのセットアップよりは少しゆとりがあり、オッサンにも優しい。一方、パンツもそれほど不満はないが、裾幅は少し予想よりも広いように感じる。

着用した姿を他人が見ればどう思うのかはわからないが、上から自分の脚を見た際、もう少し裾が細い方がよいのではないかと思う。

まあ、しかし、そんなに不満ではないから、これから法事や葬儀の際には愛用することになると思う。

 

で、このセットアップだが、今後、感動セットやジーユーセットアップのように「猛威」を振るうのかと問われると、当方は否と答える。

品質的には悪くはない。しかし、税込み25000円という価格がネックになると思う。

なんでもかんでも安くすればよいとは思わないが、税込み25000円という価格で既製なら、例えばツープライススーツショップの19000円の既製で十分ではないかと思う。

また2万円台の低価格パターンオーダーの方がコスパが高いのではないかと思う。

 

今回はたまたま百貨店商品券25000円分があり、大丸梅田店内にユニクロがまだあったから購入してみたが、果たして自腹で次も買うかと問われるとかなり疑問である。

夏用の感動セットはまた色違い、柄違いを買いたいと思う。

これは個人的な意見なのでユニクロが取り入れるとはぜんぜん思わないのだが、夏用の感動セットが1万円くらいなのだから、スリーシーズン用の既製スーツ、または感動セットは1万5000円くらいにしてはどうかと思う。そうすれば圧倒的なコスパなので当方も買うだろうし、販売総数も伸びるのではないかと思う。

ただし、今よりも客単価は下がるからそのバランスと兼ね合いをどう考えるかはユニクロの考え方次第ではないかと思う。

 

 

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 comment
  • くぼちhkb より: 2021/02/18(木) 6:23 AM

    AOKIのパジャマスーツ、ワークマンのSOLOTEXリバーシブルワークスーツなどそれもスーツなのか?な品が話題になっている様ですね。オンラインなら充分通用するでしょうね。それよりワークマンの「SOLOTEX」でふと思いだしました。確かライトオンの見切りで買ったモッズコートがSOLOTEXで、雨の日に優秀でした。しかもパッカブル。欲しい。どこかカラー展開でステンカラーパッカブル(できればカラー展開)コートを2900円くらいで・・

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