試着することの重要性を再認識した話
2019年12月12日 ネット通販 0
流行り物に早期に飛びつくことがない。
なぜなら、何事につけても「最先端であること」には興味がないからだ。スマホを持ち出したのは2011年の秋ごろだったと記憶している。
最初に手にしたスマホはiPhone4Sだった。それまでは二つ折りの携帯を使っていた。実は今でも二つ折りの携帯はそんなに嫌いではない。
キャシュレスのナンタラペイにもまったく興味がない。キャッシュレスはクレジットカードがあれば十分と感じている。
ネット通販を頻繁に利用し始めたのは、2015年以降のことで、最初は本、ガンダムのプラモデル、その他日用雑貨品ばかりだった。
ネット通販で服を買い始めたのは本当に2017年からのことでたったの2年前である。
衣料品業界に20年以上もいるので、だいたい自分の身体のサイズは知っているつもりだったが、やっぱり何度か買い物でサイズの失敗をしている。
股上の深いハイライズパンツを買ったのだが、今まで股上の深さはあまり気にしておらず、ウエストサイズで78~82センチであれば、穿けなかったことがなかったので、その範囲内のサイズで買ったところ、股上がこれまでのパンツよりも相当に深かった。通常のローライズパンツは股上表記が30センチ未満なのに対して、股上が30センチを越えていた。そのため、一口にウエストサイズと言っても、まったく計測する場所が異なっており、このパンツはウエストがギリギリ止まるくらいだったので、日常着用はできなかった。返品不可だったし、価格も安値で2500円くらいだったので諦めた。
それ以降は、パンツを買う際に、股上の深さの表記も必ず比較するようにし、できればウエストにはゴムが入っている物だけをネットで買うようにしていて、ゴムの入っていないパンツは敬遠するようになった。
ゴムの入っていないパンツは必ず店頭で試着してから買うようにしている。
しかし、トップスでは失敗が少なく、ルーズサイズが全盛になってからはドクターX並みに失敗がない。まさに「私、失敗しませんから」状態である。
そんなわけで、最近はトップス類を試着して買うことが激減した。当方が節制できて少しだけ痩せたということもそれを手伝っていた部分もある。
先日、ユニクロのJWアンダーソンの値下げ品をまとめ買いしたことを書いた。
ミドルゲージのフェアアイル柄タートルセーター1枚、ハウス柄の丸首セーター2枚、ニット帽1つを買った。
売り場では試着せずに自分の身体に当てて、肩のラインを合わせるだけでパパっと購入した。ハウス柄の丸首セーターはLサイズを選んだ。この2枚は大きさがピッタリだった。
ニット帽は1サイズだし、伸縮性があるから問題外である。
問題があったのはミドルゲージのタートルセーターである。
これだ。
顔が大きくて首の短い当方は厚手のタートルセーターが本来は苦手である。着用する側とすれば嫌いではないのだが、鏡で見てみると、どう見てもムチ打ち症のギブスを首にはめた患者に見えてしまう。
そのため、15年くらい前から薄手のタートルセーター以外は着用しなくなっていた。
今回は1290円に値下がりしていたこともあって、試しに買ってみた。
で丸首セーター同様にLサイズを買って、先日、自宅で試着してみた。
そうすると、かなりゆとりがある。
恐らく、今のトレンドのサイズ感を求めるならこのLサイズだろうと思う。だが、洋服が似合う似合わないは、顔立ちや輪郭の大小、首の長短など、バランスが重要である。
そのため、いくら着用できても、今風のシルエットであろうと、似合わないこともある。
だからファッション雑誌でショーで体型の良いモデルが着ててカッコイイからといって、それをそのまま自分が着用してカッコイイわけではない。
モデルだからカッコイイのであって、モデルと顔立ちや体型が異なる人が着ればまったく似合わないのである。
このタートルはゆとりがあって、肩幅のままストンと下に落ちる。肩幅の広い当方の体型だと、ウエストまで横幅の広い人に見える。そしてタートル部分がムチ打ち症患者感を増幅させており、言ってみれば、青いギブスを首にはめたままで、横に成長してしまったムチ打ち患者にしか見えなかった。泣
これを着たまま、心斎橋や梅田を闊歩する勇気は当方にはない。
だれか知人にプレゼントしようかと思ったが、当方よりも肩幅がゴツい知人はあまりいない。逆にもっと肥満している知人に渡せば今度はピチピチすぎることになるだろう。
どう処分すればいいのかちょっと悩んだが、買って1週間前後は経過していたがレシートを残していたので、購入した店に行ってMサイズに交換してもらおうと思った。
こういうときにユニクロアプリの「店舗在庫を確認する」機能はすこぶる便利である。
これで検索すると購入した店に同じブルーのMサイズは「在庫あり」になっているので交換してもらいに出かけた。
自宅で試着しただけだし、レシートも残っていたので気持ちよく交換してもらえて処理を終えた。
自宅に戻ってから試着してみると、シルエットは今流行りのルーズシルエットではなく、ジャストサイズシルエットだが、ことこの商品に関してはこちらの方が当方には似合って見える。否、マシに見える。
当方が竹野内豊かディーンフジオカならLサイズだろうがMサイズだろうがどちらでもカッコよかったのだろうが、残念ながらそうではない。
今回改めて感じたのは、サイズ表記や従来通りだけでは洋服の似合う似合わないは計れないということで、改めて試着することの重要性である。
試着していれば、交換に出向く手間は省けただろう。またユニクロだから返品交換OKだったが、そうではない店も世の中にはある。そういう店で買っていたなら、捨てるかだれか知人にプレゼントするほかなかった。ユニクロの値下げ品だったからそうなっても惜しい金額ではなかったが、もしこれが1万円を越える服だったら、激しく落胆していたことだろう。
ネット通販業者は自動計測システムやバーチャルフィッティングなど新技術で試着できないというデメリットを克服しようとしているが、将来はもっと精度が高くなるかもしれないが、現在の技術では実際に試着することには遠く及ばない。試着できることの実店舗の強みはもっと活用されるべきではないかと思う。
そんなディーンフジオカが歌うシャーロックのエンディングテーマ曲をどうぞ~